バイナンス、大規模ロスカットのユーザーに455億円相当救済金を配布

トレーダー救済措置

仮想通貨取引所バイナンスが15日、総額4億ドルの業界支援プログラム「Together Initiative」を正式に開始したと発表した。先週土曜日のトランプ大統領の対中関税発表後の市場急落で影響を受けたユーザーと機関投資家を支援するものだ。

コイングラスのデータによると、トランプ氏が中国からの輸入品に100%追加関税を課すと発表した24時間で、約200億ドル（3兆円）の建玉が消失した。約170万人のトレーダーが清算され、仮想通貨史上最大規模の清算イベントとなったとされる。

バイナンスは、10月10日0時から11日23時59分の間に先物取引とマージン取引で強制清算による損失を被った適格ユーザーに、総額3億ドルのステーブルコイン「USDC」を配布する。1ユーザーあたり4,000ドルから6,000ドルが支給され、配布は24時間以内に開始し96時間以内に完了する予定だ。

適格条件は、清算損失額が50ドル相当以上で、10月9日時点の純資産の30%以上を失ったユーザーとなる。すでに補償を受けたユーザーは対象外だ。また、配布額は各ユーザーの清算損失額、損失率などを考慮して決定される。

バイナンスはさらに、市場変動で深刻な影響を受けたエコシステムおよび機関投資家向けに1億ドルの低金利融資プログラムも設立。適格なVIPおよび機関投資家は専任アカウントマネージャーを通じて申請でき、流動性圧力の緩和と安定した運営の維持を支援する。同社は「業界の未来に自信を持っている」と述べた。

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