- サムスン社が携帯を利用した仮想通貨のマイニングプロジェクトを計画
- 自社の古い携帯を仮想通貨のマイニングができるようにすることで、製品の新しい価値を生み出し、誰でもマイニングできるようにする計画を進めています。
40個のGalaxy S5をビットコインのマイニング装置に変換
この装置に関してはわずかな技術上の詳述しかされていませんが、サムスン社によると8個のGalaxy S5が標準のデスクトップよりも高いエネルギー効率でマイニングすることに成功しました。
マイニング装置についてはサンフランシスコで行われた最近のサムスン開発会議で公開されました。装置はサムスンのクリエイティブラボ(韓国のサムスンデジタルシティに在るイノベーション及び開発の中枢)の新構想です。
仮想通貨マイニング装置以外にサムスンは古いGalaxy タブレットをUbuntuという誰にでも使いやすいOSのラップトップに変換し、Galaxy S3スマートフォンを水槽の監視用に再利用しました。さらに会社は顔認識機能がついている古い携帯をホームセキュリティーシステムの基礎として利用しました。
サムスンは古い製品に新たな価値を与え、誰でも製品を利用できるように計画
サムスンは展示されたプロジェクトだけでなく、サムスンクリエイティブラボが使ったソフトウェアをオンラインで無料利用できるように計画することを発表しました。サムスンの代表者Robin Shultz(シュルツ氏)がマザーボードに
「革新的なプラットホームによって環境への配慮をしつつも古いGalaxyモバイル機器を再利用することで新たな可能性を見出し、今後使われることがなかったはずの機器に価値を与えることができます。」
と言いました。
iFixit(サムスンのイニシアチブのためにGalaxy S3の修理に関わる会社)の社長Kyle Wiens(以下ウィーンズ氏)はこのアップサイクリングプログラムを称賛しています。
ウィーンズ氏によると
「サムスンはハードウェアとみんなが望むものならなんでもインストールすることができるレイヤーを作りました。これは脱獄という本来の制限を解除する一歩手前であり、アンドロイドを完全に外すことを意味します。」
と述べさらにウィーンズ氏はこのイニシアチブが
「古い電子機器を長い間動かしつづけたいときの問題であるソフトウェアを巧みに回避できる」
と言いました。さらに
「特に携帯についてはソフトウェアが不安定で、新しいアプリが動きません。つまり問題はハードウェアが完璧なのにソフトウェアが古くて使えなくなった機器を10年間使いたい場合どうすれば良いのか。」
と加え、このプロジェクトが時代遅れのサムスン機器を流通市場での価値を増強する可能性があると説明しました。
ウィーンズ氏によると、
「サムスンは自身の機器の価値を長い間維持しようと考えています。新しいNoteに1000ドルという価格をつけた場合、それを500ドルで再び売ることができることが分かっているほうが人にとって買いやすいでしょう。」
サムスンは現在アップサイクリングプロジェクトのためにGitHubのプレースホルダーを設けています。そのサイトは未来の技術の再利用を元にした分散化コミュニティの基礎を作り上げると期待されています。そして個人はそれを通してアクセス、シェア、及び時代遅れの技術の新たな使い道を革新する前にアンドロイドを外すソフトウェアを手に入れることができるようになります。
Samsung Builds Bitcoin Mining Rig Using Old Phones
Oct. 30 2017, by Samuel Haig
参考記事はこちらから
CoinPostの考察
サムスン社が行なっているアップサイクリングとは、持続可能なモノを再利用することではあるが、単純に再利用することではなく、元の製品よりもさらに価値があるモノ、次元が異なるモノを生み出すことであります。また、自社の製品をより使い続けることが可能となり、顧客が離れることを防ぐ方法かつ、価値を増やすことにも繋がります。
この計画を今急成長している仮想通貨のマイニングをするための装置へ変換することは、大きな可能性を秘めていることでしょう。
そのことにより、誰でもマイニングができるようになりますし、サムスン社の製品の需要も増えます。
このプロジェクトのサービスが実現することで、マイニングの形態を変化し、サムスン社はさらに仮想通貨のマイニング事業を拡大するかもしれません。