「仮想通貨禁止」法案検討中のインドで、5万円相当のビットコイン価格乖離が発生した背景

印取引所、ビットコイン+5万円の価格乖離
仮想通貨の全面禁止法案が検討されているインドの仮想通貨取引所にて、ビットコインなどの価格乖離が発生していることが判明した。法定通貨インド・ルピーの下落など、その背景を探る。

インド取引所、約5万円の価格乖離が発生

世界で2番目に多い人口を誇る大国インドの仮想通貨取引所において、ビットコイン(BTC)価格の乖離が生じていることが判明した。同国の規制状況や、法定通貨インド・ルピーの下落なども要因に挙げられている。

インド議会では今月上旬、仮想通貨の取引、マイニング、販売、購入などあらゆる側面を全面的に禁止する法案が持ち上がっている。コインポストでも先日報道したが、この法案などの影により、インド仮想通貨取引所における価格乖離が生じている。仮想通貨取引所Bitbncでは、ビットコイン価格はおよそ79万インドルピー(約122万円)となった。

出典:bitbns

本稿執筆時点のbitflyer上のBTC価格117万円と比べると、5万円近い価格乖離が発生していることが伺える。

出典:bitFlyer

価格乖離が発生した要因

インドでこのような価格乖離が発生した要因としては、「規制の厳格化」と「通貨・国政の情勢不安定化」が挙げられるだろう。

現在インドで検討されている法案は、早ければ7月7日に成立可能性があるとする見方も出てきており、違反した場合は最大10年の懲役が下される予定であることが、インドの財務省で元書記を勤めていたHaleem Khan氏の話で判明していた。

しかし、仮想通貨を全面的に禁止する法案が提出されて以降、むしろ国民の関心が集まっており、逆効果となっているという見方も強い。大手取引所バイナンスのCEOであるCZ氏も、当局が規制を強化すればするほど、かえって関心が高まってしまいかねないとかねてより言及してきた。

また著名仮想通貨投資家のAnthony Pompliano氏も同様に、一般的に「禁止系の規制は実際の思惑と裏腹に、仮想通貨の普及を促進する」だろうとの見解を示している。

通貨および国政の情勢不安

そのほか、インド国内の不安定な情勢も仮想通貨への需要促進要因となっている可能性が考えられる。

インドでは、国の負債とインフレ率上昇が問題になっており、高金利にありながら成長率が伸び悩むなどのマクロ的な要素が重なったことで政府への不信感が募っており、このことが仮想通貨への資金流入に繋がっているとの指摘もある。世界経済の先行き不透明感が増す中、昨今のビットコインは、金(ゴールド)のような性質を持つデジタルゴールドとして「逃避資産」としての側面も再評価されつつある。

今後懸念される法案が可決され、政府の取り締まり体制がさらに強化された場合、インド国内での取引を提供する取引所間での協力体制を築くことが困難となる。

2017〜2018年には、米国や日本と並ぶ仮想通貨大国の韓国でも「キムチ・プレミアム」と称される価格乖離が発生していたことが取り沙汰されたが、現在では価格乖離は落ち着いた状況となっている。

今後もインド国内の経済情勢を含め、仮想通貨規制に関する影響面が注視される。

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