- 仮想通貨市況
- ビットコイン市場は27日、1日の中で上昇分をまるごと打ち消すシンプソン相場(急騰と急落)の様相を呈している。
仮想通貨市況
仮想通貨市場は27日、ビットコインが日本時間午前9時に4万円幅の急騰。10時間後の午後7時に5万円幅の急落を記録し、1日の中で上昇分をまるごと打ち消すシンプソン相場の様相を呈している。
ドル建てでは1万ドル台に一時回復したが、今回の下落で再び1万ドルを下回る形となった。
ビットコインは、中国銀行(Bank of China)がビットコイン相場に関するインフォグラフィックを公開するなど、市場が好感する材料も見られたが、BTCチャートの日足では、一目均衡表の雲を上抜けできずに下落に転じた。
Bitmexのポジション推移では、今回の急落で9000BTC近いロスカットが発生、市場急落を後押しした。しかし、ポジションが清算された直後から未決済建玉がV字回復していることも確認されている。
7月末の月足確定まで残り4日、今回の相場上昇で陽転する可能性も見えてきた状況での急落となったが、2月以降6ヶ月連続で月足を陽線を確定している市場なだけに、月末の足確定時への注目度は高い。(終値が始値より高かった場合は陽線)
現在の水準、またはより低い水準で7月を終えた場合、高値圏における下落のサインと見られる長い上ヒゲを伴う「陰のトンカチ」の形となる可能性もある。陽線が6ヶ月連続で続いていることもあり、月末付近に向けて攻防が行われる可能性はある。
また日本時間9時に急動意
なお、ビットコインの相場が急変動するタイミングは、4月以降米国時間を中心に動いていていた印象が強かったが、直近の急動意するタイミングが連続で日本時間9時となっている。
これは過去のビットコインチャートでも見られていた傾向であり、意識される理由には大きく二つのポイントがある。
一つ目が仮想通貨市場のチャート分析をするにあたり、ローソク足の日足が確定するのが、朝9時である点。
二つ目が株式市場の寄り付き時間だ。
この傾向が見られていた過去のタイミングを見ると、株式市場との相関性が高く見られた時期が多い傾向にある。日米の株式市場が暴落(VIX指数は急上昇)するなど、年に数回あるかどうかの大荒れ模様を示唆したタイミングなど(2018年10月)が例にあがる。
現在の金融マーケットも例外ではなく、欧州中央銀行(ECB)が今後の利下げを示唆、米連邦公開市場委員会(FOMC)では10年ぶりの利下げが確実視されるなかで世界的な景気懸念や金融緩和の流れから、債権やゴールドに資金が入りやすい状況が予想されている。ビットコインも含め相関性指摘が行われている領域であり、今後の仮想通貨市場を見る上で、相関性が見られる金融市場の時間帯には注目したい。