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ICBC Standard Bank 東京支店長「仮想通貨は金融資産のひとつになっているが通貨とは言えない」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ゴールドのマーケットから見た仮想通貨は
仮想通貨は、フェイスブックが発行を予定するリブラの話題がさまざまなメディアで取り上げられるなど、あらためて注目が集まっている。そこで、ゴールドのマーケットに精通した専門家に仮想通貨についての見解を聞いてみた。

ゴールドのマーケットから見た仮想通貨は

仮想通貨は、フェイスブックが発行を予定するリブラをめぐる話題や、このところの各通貨の値動きなどがさまざまなメディアで取り上げられることもあり、従来から関心があり、実際に投資を行う投資家以外からも注目が集まっている。

株や債券などの伝統的な金融資産とは別に、主要なオルタナティブ(代替)資産として位置付けられているのがゴールドだ。

仮想通貨とはその歴史も大きく違うが、5月末から価格の上昇が続くゴールドのマーケットに精通した専門家からは、仮想通貨はどう見えているのだろうか。

TradingView

「仮想通貨はすでに資産だが、通貨とは言えない」

日本経済新聞紙上でのコメントやラジオ日経の番組出演などでおなじみのICBC Stanndard Bank 東京支店長・池水雄一氏=写真は、コインポストの取材に対し、「仮想通貨はすでに金融資産のひとつになっていると言って良い。しかし、果たして『通貨』なのかは疑問が残る」と話した。

池水雄一氏 提供

池水氏はゴールドも通貨ではないと言う。

ゴールドも通貨とは言えない。それは、現在、ゴールドでは売買の決済ができないからだ。仮想通貨について、はたして通貨と言えるのか? と話したのは、これだけボラティリティが高いと、決算手段としては使えない。

池水氏は、通貨と呼べる条件について次のように話した。

そういった意味では、通貨と呼べるようになるかどうかは、実際にそれを使って決済が幅広く行われるかどうかにかかっている。

現在の仮想通貨業界における需要も仮想通貨決済の領域から、「投資・投機」に偏りつつある。こうした決済利用の弊害となっているのが、法整備と仮想通貨税制の複雑さだ。

仮想通貨の売買益は雑所得として総合課税の対象となり、給与所得との合算金額で税率が決まる。利益が多額になれば、累進課税によって所得税の税率は最大45%までアップし、住民税10%と合計して最大55%となるほか、仮想通貨の売買益が膨らむことで、給与所得に対する税率まで上がるといった懸念が生じているが、この売買益を算出する計算ポイントに決済利用時が含まれている。

単純な投資における売買に限らず、少額の決済利用時にも、税金の計算を行う必要がある煩わしさと複雑さが生じているのが現状だ。

こうした指摘に関しては、仮想通貨業界の内部では、日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)と日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)が、7月19日に、金融庁に相次いで20年度税制改正についての要望書を提出。その中で少額非課税制度の導入について、少額決済利用における所得を課税対象から外し、多額の決済利用についての徴税を徹底する仕組みなど「簡易課税方法」の導入が必要だと提起している。

また、楽天株式会社の三木谷浩史氏が代表理事を務める一般社団法人・新経済連盟もFintech協会と共同開催の金融庁研究会の内容を元に、「暗号資産の新たな規制に関する要望」を金融担当大臣宛てに提出。仮想通貨の技術や投資視点での発展を目指すための政策提言を行った。

ビットコイン(BTC)の取引所は開設されてまだ9年と少しで、ゴールドとは単純に比較はできないが、こうした要望や政策提言が仮想通貨の今後にどのように影響を与えるかが注目される。

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