ビットコイン価格予想
米金融大手JPモルガンのアナリストは2月28日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の価格は4月に予定される半減期後に4万2,000ドル(約629万円)の水準まで下がる可能性があるとの見解を示した。同社のレポートを入手した海外メディアが報じた。
このアナリストの予測は、ビットコインの生産(採掘)コストに基づいている。今回は他にも、半減期でマイニング報酬が減少することで業界の再編が起きるとの見方も示した。
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価格予想の前提になっているのが「歴史的に生産コストはビットコイン価格の下限として機能している」ということ。つまり、半減期によってビットコインの生産コストが4万2,000ドルになるというのが予想の根拠だ。
JPモルガンのアナリストは、現在ビットコインの生産コストの中央値は2万6,500ドル(約397万円)であると見積もっている。そして、半減期後は単純計算ではこの値が2倍の5万3,000ドルになると説明した。
一方、半減期後は報酬が減って効率性の低いマイナーが事業を撤退するため、ハッシュレートが20%減少する可能性があると分析。そうなれば結果的に、平均的な電気代(0.05ドル/kWh)をもとにすると生産コストの中央値は4万2,000ドルになると計算している。
ハッシュレートとは
マイニングの採掘速度のこと。「1秒間に何回計算ができるか」を表しており、マイニング機器の処理能力を表したり、仮想通貨のマイニングがどれくらいのスピードで行われるかを示したりする際の指標として用いられる。
▶️仮想通貨用語集
JPモルガンのアナリストは「4月以降に半減期の熱狂が収まれば、ビットコインの価格は4万2,000ドルの水準まで下がるだろうと我々はみている」と説明した。
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マイニング業界の再編
今回のレポートでは、半減期後に運営に苦労するマイナーが出てくるだろうとの見方も示している。アナリストは、平均以下の電気代で効率性の高い機器を使うマイナーが生き残る可能性が高いと述べた。
その上で、収益を守るためにコストを削減することで上場企業のシェアが増加すると予測。そして、ビットコインのマイニング業界は集中が進むとの見方を示している。
今回の半減期後は、地域を越えてマイナーの合併や買収が複数起こる可能性があるとも予想した。
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