はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

韓国財務大臣、銀行と仮想通貨取引所との連携認める公式声明を発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

韓国財務大臣:銀行と仮想通貨取引所との連携認める
これまで韓国取引所はセキュリティや資金洗浄(マネーロンダリング)など多くの問題を抱える懸念が挙げられ、銀行との提携がなかなか進まなかった状況にあったが、韓国財務大臣の公式声明により、銀行と仮想通貨取引所との連携が公式に認められた。

銀行と仮想通貨取引所の連携を承認

今回、大韓民国金融委員会(FSC)のコミッショナーChoi Jong-Ku氏は、銀行が仮想通貨用の銀行口座を仮想通貨取引所 に提供することに対して、コンプライアンスやセキュリティ上の問題がないことを公式声明を発表した。

政府機関やコミッショナーの進捗状況を評価するため、韓国政府によって調査が執り行われ、仮想通貨取引所が顧客確認と資金洗浄対策を怠っていない限り、取引所は銀行サービスを受けられることを強調、韓国の仮想通貨業界における大きな進展になった。

以下がchoi氏の発言となる。

仮想口座サービスを仮想通貨取引所に提供することに関して、もし取引所が顧客確認や資金洗浄対策がなされている場合、問題はない。

また仮想口座の開設に関しても問題はない。

韓国仮想通貨界と銀行の関係はかなり厳しかった

これまでコインポストでも度々報道してきたように、韓国の仮想通貨取引所はセキュリティ問題や資金洗浄(マネーロンダリング)など多くの問題が懸念点に挙げられ、日本の仮想通貨交換業者同様、一時は厳しい目が向けられていた状況があった。

そのような背景の中で、2018年年初、韓国政府は銀行に対し、仮想通貨を利用した資金洗浄の可能性をなくすため、一時的に仮想通貨取引所と連携をしないよう働きかけた経緯もあるのだ。

2018年のはじめ頃から韓国の大手商業銀行「Nonghyup銀行」は一年以上仮想通貨取引所との連携を図っており、2018年の半ばまで取引所に対し銀行サービスの提供などを行うなど、積極的な姿勢が見られていたが、韓国最大手取引所bithumbの、Shinhan銀行との提携契約が終了、NH Nonghyup銀行との提携失敗 (顧客のセキュリティとマネーロンダリングの懸念)という事例からも、一時圧力がかかっていたとの見方も強く、韓国の銀行と取引所の関係はかなり厳しい状況であり、大きな問題になっていた

懸念点の解消へ

このような背景を踏まえると、Choi氏が発表した公式声明において政府や地方の金融機関の仮想通貨取引所に対するスタンスが示されたことにより、地方の仮想通貨取引所は十分な銀行サービスを大手金融機関から受けることが可能になったことは、業界においても重要な声明であったことがわかる。

国内市場向けの小規模・中規模の取引所の代表である韓国ブロックチェーン協会は、新たに発表されたFSCの公式声明に対して好意的な姿勢を示し、FSCが条件として出した懸念点「顧客調査や資金洗浄に関する問題」は解決されていると言及した。

セキュリティ懸念

FSCや地方金融機関が抱くセキュリティに関する懸念点に関しては、同協会と韓国大手取引所は投資家の資金保護を目的とした保険の進捗状況を伝えた。

最近BithumbやUpbit、Gopax、Korbit、Coinoneやその他大手取引所は、同政府により内部のマネジメントシステムやセキュリティに関して必要条項を満たしていると承認されている。

また、韓国インターネット振興院、通称KISAと、韓国の国家行政機関、未来創造科学部によって、 調査が執り行われ、取引所に対して改善を促す努力を続けていたが、八月には、Coinnest、Coinlink、Coinone、Coinplug、Huobiは強固なセキュリティと内部マネジメントシステムを兼ね備えているとの結果を出しており、調査会社での調査もクリアしている。

マネーロンダリング懸念

資金洗浄の点に関しても、アンチマネーロンダリングの法案が提出されるなど法整備を進めてきた。

また同国では、仮想通貨取引所は仮想口座と呼ばれるユニークなシステムを採用し、ウォンを即座に預金・引き出しを行うことができるシステムを導入、利用者保護に努めつつも、(顧客)自身の銀行口座紐付けを義務化し、KYCの徹底を行なっている。

この匿名性が懸念されていた仮想通貨取引所に実名制と銀行口座紐付けをした点も、マネーロンダリングに関する対策の一つとなる。

すでに銀行に関する投資家の動き

今週韓国国内で二番目に大きい仮想通貨取引所Bithumbは、提携先銀行であるNonghyup銀行とは別に、銀行オプションを廃止したことを発表したが、このBithumbの急な判断に困惑した様子を見せる投資家の中には、Gopaxのような新しい取引所を試す動きも見られているという。

ちなみに、このGopaxは韓国で二番手の商業銀行Shinhan銀行に出資を受けており、GopaxはShinhan銀行の協力により、韓国内のすべての地方銀行で預金や引き出しが可能となっている。

UpbitやGopax、 Coinone、Korbitなどマーケットシェアを上げ、投資家に様々なオプションを提供するなど、韓国の仮想通貨取引所のマーケット競争は激化する時代へと突入していると言えるが、アルトコイン取引に人気を博す韓国関連にプラスの動きは、業界において、歓迎したいニュースと言えるだろう。

CoinPostの関連記事

欧州最大級取引所Bitstampを韓国の投資会社NXMHが買収|大手企業の仮想通貨企業買収相次ぐ
EU最大級の取引量を誇る仮想通貨取引所Bitstampの80%株式が、韓国系の投資会社NXMHによって取得された。今後も大手企業が取引所を買収し、市場における地位を確立することが主流となるだろう。
韓国の大手保険会社:仮想通貨取引所のハッキング被害に対する「保険サービス」提供を計画か
韓国大手保険会社ハンファが、ハッキング被害を対象に含む「サイバー保険サービス」を提供予定だと報じられた。仮想通貨取引所と保険契約を結ぶため、来月から交渉を開始する。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/08 月曜日
16:57
マクロン仏大統領、米仮想通貨規制緩和に警鐘 「金融不安定化のリスク」と指摘
フランスのマクロン大統領が米国のステーブルコイン規制緩和について警告を発し、金融不安定化のリスクを指摘。欧州中央銀行に金融政策の見直しを求め、欧州の金融主権維持を主張。ステーブルコイン市場は3000億ドル超に急拡大。
16:42
決済データDePINのSyFu、Finverseと提携しアジア5カ国のオープンバンキング展開へ
決済データ活用プロジェクトSyFuが、オープンバンキングプラットフォームFinverseと提携。香港、シンガポールなどアジア5カ国の約40金融機関と接続し、日常の支払いデータをトークンやNFTに変換できる仕組みを構築。欧州とアジアで世界規模のネットワークを確立。
14:58
トランプ大統領支援者所有の米Monet Bank、仮想通貨サービス事業に参入
トランプ大統領支援者アンディ・ビール氏所有のモネ銀行が仮想通貨特化型金融サービスに参入する。トランプ政権下での規制緩和により、エレボール銀行やN3XTなど仮想通貨対応銀行が相次いで誕生する中、資産60億ドルの小規模地域銀行がデジタル資産の保管・融資を提供開始する。
14:23
トランプ政権の国家安全保障戦略、仮想通貨に言及せず AI・量子技術を優先
トランプ政権が発表した最新の国家安全保障戦略で仮想通貨への言及がゼロ。AI・量子技術を重視する一方、「仮想通貨大統領」を公言してきた経緯との整合性をめぐり議論が起きている。
11:44
FOMC控え不安定な展開続くビットコイン、前週末は大口の協調売りか
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが一時9万ドル割れで3.4億ドル規模の大量清算発生。クジラによる協調売りの可能性が浮上し、週末の薄い板で2000ドルの乱高下が見られた。一方でマイナー降伏を示すハッシュリボン反転で底打ちサインも。FOMC利下げ観測と円キャリー巻き戻しが市場を揺さぶる。
11:30
ソラナDEX「ジュピター」の再担保に関する議論 「伝染リスクゼロ」主張を疑問視
仮想通貨ソラナ基盤のジュピターが「伝染リスクゼロ」と主張したことについて、競合Kaminoなどが再担保の実施を指摘し批判した。ソラナ財団プレジデントは両者に協力を呼びかけている。
09:11
フランスの大手銀行BPCE、仮想通貨4銘柄の取引サービス開始
フランスの大手銀行BPCEが約200万人の顧客向けに仮想通貨取引サービスを開始する。ビットコインなど4銘柄が銀行アプリで売買可能になる。
08:54
韓国、取引所に無過失損害賠償責任を導入へ アップビットのハッキング事件を受け
韓国金融当局が仮想通貨取引所に無過失損害賠償責任を導入へ。アップビットの445億ウォン不正アクセス事件を受け、2段階立法で規制強化。課徴金も売上高3%まで引き上げの方針。
12/07 日曜日
20:40
「ビットコインを価値の橋渡し役に」Bitcoin Japan CEO、繊維業からの大転換とAI戦略を語る
東証上場の堀田丸正から「ビットコインジャパン」へ大胆に転換したフィリップ・ロード(Phillip Lord)CEOが、CoinPost独占インタビューでビットコイン準備金戦略とAIインフラ投資の詳細を明かした。「日本の品質×米国の規模」で2030年までに500MW規模のデータセンター投資を目指す。
17:00
ハイパーリキッドの将来性・HYPEの買い方|注意点まで徹底解説
HYPEトークンの買い方から注目理由まで完全解説。手数料収益による自動買い戻し、機関投資家参入、ステーキング機能など、急成長するDEX「Hyperliquid(ハイリキ)」の魅力を詳しく紹介します。
14:35
仮想通貨取引所のキャンペーン・特典情報【2025年12月最新】
2025年12月更新:主要な暗号資産(仮想通貨)取引所が展開するキャンペーンと特典情報を徹底解説。仮想通貨取引の第一歩は、国内取引所の口座開設。初心者もトレーダーもキャンペーンや特典を駆使して、投資の機会を最大限に活用しましょう。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、イーサリアム「フサカ」実装完了やソラナスマホの独自通貨発行計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
ステーキング 主要取引所の仮想通貨別・年率報酬を徹底比較
【2025年12月最新】国内主要取引所のステーキング対応銘柄と年率を一覧比較。イーサリアムやソラナなど人気コインの高利率サービスを紹介し、各取引所のメリット・デメリットや税金のポイントも解説します。
11:00
週刊ニュース|JPモルガンによるストラテジーのBTC売却回避能力の評価に高い関心
今週は、FRBの量的引き締め終了、チャールズ・シュワブの仮想通貨取引開始、JPモルガンによるストラテジーのビットコイン売却回避能力の評価に関する記事が関心を集めた。
07:00
JPYCの買い方・使い方まとめ|何ができる?
JPYCが資金移動業ライセンスを取得し、日本初の円建てステーブルコイン「JPYC EX」を発行へ。特徴や将来性を徹底解説。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧