はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

韓国でマネーロンダリング対策強化法案が提出される|仮想通貨取引所の本人確認が商業銀行並みに

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

韓国でアンチマネーロンダリングの法案が提出される
この法案が成立すれば、韓国の仮想通貨取引所は国内の商業銀行と同水準の本人確認を求められます。
韓国の取引所に関する現状の規制は比較的緩い
韓国は40ドルのライセンス費用のみで仮想通貨交換業登録ができるなど、仮想通貨取引所に対する規制が緩い部分がいくつかあります。日本などが先駆けて仮想通貨取引所の規制強化に乗り出したことや、最近の韓国取引所に対するネガティブニュースから、今回韓国政府は新たな法整備に乗り出したと考えられます。
AML(アンチマネーロンダリング対策)とは
金融機関に口座を開設するときに、金融機関が本人確認や利用目的などを厳重に審査することで、反社会勢力などによる不正な取引を防止するための対策。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

KYC(Know Your Customer)とは
銀行に新規の口座を開設するとき、銀行から求められる一連の本人確認手続きのこと。KYCにより、国家が反社会勢力のマネーロンダリングに加担することを予防する。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

韓国の金融規制機関である金融情報ユニット(KFIU)と国内金融規制局は、犯罪者たちが仮想通貨を悪用できないよう、仮想通貨取引所に商業銀行と同水準の厳しい規制を課すようです。

6月8日に開かれた政策諮問委員会で、KFIUの局長を務めるKim Geun-ik氏は、アンチマネーロンダリング(AML)とテロリストの資金準備の防止政策を巡る討論を主導し、商業銀行と独立の金融サービスプロバイダーに対する規制より厳しい政策を提案しました。

KFIUは元来、米国の厳格な審査制度を模倣し、既存の緩いAMLとKnow Your Customer(KYC)規制の下で活動している大規模金融機関や個人投資家に上記の政策を課そうとしていました。

しかし議論の結果、ビットコインやイーサリアムのような通貨が地下経済や不正活動での利用を防ぐ為に仮想通貨取引所も規制対象とする決断を下し、銀行口座と仮想通貨ユーザーを高い透明性の下でモニターできるような法案を通過させる方針を固めました。

韓国の仮想通貨業界の緩い現状と違法事件

現時点では、韓国で仮想通貨取引業者は40ドルのライセンス費用のみ必要とされます。

また、同国の経済競争を仲裁する「自由貿易委員会」でさえ、仮想通貨取引所をモニターする権限を持たないようです。

最近韓国では取引所の取り締まりやセキュリティーの脆弱性に関する報道が絶えません。

6月7日には、韓国警察が10か月間に渡って調査し、取引所Coinoneが仮想通貨の証拠金取引で違法賭博サービスを提供していた疑いで同取引所のトレーダー20人を告発準備を整えていることが報道されました。

また、6月11日にはマイナー取引所Coinrailで推定40億円以上のハッキング事件が起こりました。

さらに同日、韓国最大の取引所Bithumbが約31億円の税金支払いを命じられました。

韓国取引所のこのような背景から、規制当局がより厳格な規制に乗り出したと考えられます。

韓国の規制が及ぼす影響とは

この法案の発案者であるJae Yoon-kyung議員は、今回の厳格なAML/KYC政策が短期的には仮想通貨ユーザーに好意的に受け取られない可能性があっても、長期的に見れば仮想通貨とブロックチェーン業界を健全化するものになると考えを示しています。

また、仮想通貨業界を正当な金融市場と承認することはグローバル市場と仮想通貨の主流化にも有益であると考えられます。

日本との類似点

日本でも、仮想通貨取引所への規制の厳格化の動きが5月ごろから本格化していました。

1月26日に起きた大手取引所コインチェックの時価約580億円にも及ぶ巨額ハッキング事件や、ZaifとGMOコインに出された業務改善命令を背景に、金融庁はこの夏で取引所の業者登録審査を厳格化していく方針です。

現在も行われている交換業者に対する立ち入り検査の結果を総括することによって取引所運営の質を向上させ、仮想通貨業界の健全化につながると見られます。

アジア圏では、日韓両国が最大の仮想通貨業務比率を占めており、このような規制政策は長期的にも仮想通貨業界の発展の一助となるでしょう。

CoinPost関連記事:
金融庁:今夏に仮想通貨交換業者の審査を厳格化か|立入検査結果をGW明けに総括する可能性も
金融庁が仮想通貨交換業者の登録審査基準を厳格化すると日経新聞が報じています。一度業務改善命令を出されたZaifやGMOコイン、特に不穏な動きが目立つZaifへの対応が発表されるのかが焦点になるでしょう。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧