- BitMEXで5000BTCの売り板出現後にビットコイン暴落
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●19,20日でビットコイン急騰→急落のシンプソン
●ハッシュレートから見る価格予想
●BTCFX最大手「BitMEX」で5000BTCの売り板出現
●LedgerXボラティリティ指数一時急落
金融市場と仮想通貨
本日の国際金融市場の値動きは、以下の通り。
日付 | NYダウ(前日) | 日経平均株価 | ビットコイン価格 |
---|---|---|---|
1/21(月) | 24,706ドル(+336) | 20,719円(+53.26) | 38.8万円 |
場中に米中間で「知的財産権問題」について交渉が難航していることが伝わると、上げ幅を縮小、日経平均株価は53円の小幅高となるも、新興市場のマザーズ指数は1.2%安で引けた。
仮想通貨関連銘柄では、グノシー(6047)が、7.03%高となっている。
米中首脳会談で猶予するとした90日間の最終期限となる「3月1日」に向けて、トランプ大統領と習近平国家主席の交渉は一筋縄ではいかないことが予想されることから、今後も相場の不確実性を助長する可能性が高い。
米中貿易戦争に起因する”経済戦争”の影響が顕著な中国は、GDP(国内総生産)が28年ぶりの低水準を記録している。
陰りを見せるのは中国経済だけでなく、米Appleの業績など米国経済にも波及し始めており、米国を含む主要国が「景気後退(リセッション)」局面に向かうことに対して強い懸念が燻っているが、米国側は、期日までに進展が見られない場合、追加関税の制裁措置を発動する構えを崩していない。
世界経済フォーラムの注目ポイント
なお、明日以降(1月22〜25日)、各国首脳がスイスに集まり、「ダボス会議」が開催される。世界を代表する政治家や実業家などのトップリーダーが一堂に会し、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題から環境問題に至るまで、幅広いテーマで討議を行う場だ。
仮想通貨市場から注目されているのは、関連する「ブロックチェーン経済フォーラム」で、米Ripple社のガーリングハウスCEOが登壇するラウンドテーブル、「2020年の決済システム」に関する議論だろう。
Ripple社CEOは、ポーランド金融大手「ペカオ銀行」のMichal Krupinski氏とともに、「分散型決済システムの新時代は到来するか?」というテーマで登壇。現地時間1/24 19:15-20:00(日本時間 1/25 3:15-4:00)に行われるため、どのような言及があるのか注目される。
ビットコインテクニカル分析
ビットコインは、ここ数日で乱高下した後、大幅下落し、冴えない展開が続いている。
19日にショートカバーで400,000円付近まで噴き上がったが、日足雲の下限とフィボライン0.5(41.2万円付近)の半値戻しで頭を押さえつけられており、抵抗帯の厚い42万円ラインに届く前に反落。
結果的にシンプソンチャートを描いて、急騰分を帳消しにするようにして約2万円幅の大幅下落。bitFlyerの乖離率は一時-1.2%前後に到達した。
【1/20 21:14動画】
— ハル (@kasou365) 2019年1月20日
見逃した方へ2段目の下げ(39.1万円→37.8万円)
(ポイント)
・BitMEXの売り仕掛け継続🔨
・Bitfinex $3601が喰われて更に売り加速も、$3570ステルス買い支え
・BFFXは成買/売は厳禁。1秒で6000幅くらい動いてる#ビットコインFX pic.twitter.com/BqUfZfJOa6
意識されやすいラインは、20日時点の急落が下げ止まったFib0.236の38万円付近、0.382の39.8万円付近だろう。38万円をローソク足の実体で明確に下抜けた場合、直近1年間の最安値「35.4万円」底割れの攻防になる可能性が高まるので要注意だ。
ハッシュレートから考察したビットコインの重要価格帯
またこの週末、相場が大きく動いたことで、見えてきた状況もある。
1月18日の仮想通貨市況で伝えたハッシュレート推移の続報だ。
14日に難易度が調整されたのち、これまで相場の急落要因になり得ていたビットコインのハッシュレートは、19日まで大きく下落、そのまま価格が続落した場合、マイナーの収益分岐点(Antminer S15:0.1usd/kWh)割れによる、ハッシュレートの続落が危惧されていた。
実際に今回の収益分岐点がマイナーに意識されているかを見るために、その後の週末の相場とハッシュレートの推移を掲載する。
19日夜:ビットコイン相場が、保ち合いを上抜け急騰したことを受けてハッシュレートが上昇、次回の難易度調整値も現在水準より難化する状況まで上昇した。
20日夜:ビットコイン相場が急落、ハッシュレートも再度下落に転じる。次回難易度調整数値は現在の水準と同水準に。
21日現在:ビットコイン下落が一服、ハッシュレートの下落も落ち着く。次回難易度調整日時が7日後の1月28日に。
これらの動きを見た結果、20日の急落の前後:前水準の40.8万円と後水準の38.8万円の間に当たる2万円幅が特に現在マイナーに意識されている価格帯ではないかということが推察できる。
現水準でハッシュレート低下が落ち着いた動きを見るに、現デフィカルティ数値で考えた場合、38.5〜40.5万円付近が収益分岐率や、底値として見る動きが強まる可能性が高まった形だ。
あくまでも推察であるため、状況の詳細把握には適していないが、ボラティリティの激しい相場に連動するハッシュレートの動きは、現相場を見る上での一つの指標となるかもしれない。
MEXに5,000枚の巨額売り板が出現
なお、1月19日(土)に400,000円付近まで噴き上がった後、BITMEXの3,716ドル(407,400円)付近に、約5,000枚の売り板が登場した。
大口の見せ玉の可能性もあったが、蓋を外すことなく半日ほど経過。ビットコインマイナーの損益分岐点が「3700ドル(405,000円)」付近とされることから、マイナーの現物ヘッジ売りではないかという憶測もあり、真相は不明だ。
仮想通貨版VIX指数が一時急落
また、同日には、「LedgerXボラティリティ指数」(LXVX)が急落する動きもあり、指数を利用した売り仕掛けの可能性も指摘されている。
LXVXは、LedgerXの米国連邦規制ビットコインオプションデータを参照するもので、トレーダーが将来のために値を付ける「インプライドボラティリティ」に基づいているため、米国の連邦規制のオプションが、ビットコインの将来のボラティリティにどのような影響を与えているのかという点について、参加者に洞察する機会を与えることができるとされている。
LXVXについて、金融市場に精通する「仮想NISHI (@Nishi8maru)」氏より、解説コメントをいただけたので掲載する。
BTC市場の魅力の一つにボラティリティ(価格変動性)の高さがあったが、直近のVIX指数がこれを下回ることで投機(≠投資)的価値が薄れ、為替など他市場に移ってしまう可能性も考えられる。
BTCの過去のボラ(ヒストリカル・ボラティリティ(HV))が73
— 仮想NISHI (@Nishi8maru) 2019年1月21日
インプライド・ボラティリティ(IV)が60台となってしまうと
HV>IVとなる
ボラが下がると
BTCは投機需要が小さくなることから急落する傾向がある
値上がり期待したい場合IVは70以上をキープしたい所#まぁそれほどでもなかったか https://t.co/HgtwY6D8w5
同氏は、以前よりビットコイン市場における「VIX」指標の重要性についても、以下のように言及していた。
ビットコインのVIX(恐怖指数)を測ることは
— 仮想NISHI (@Nishi8maru) 2019年1月19日
トレードに有効であると、私は一年前から唱えてた(VIX戦術)。
1年経ってやっと実際の指標として採用となったわけだけど
見てる限りLedgerのVIXより
VIX戦術のRCI等と統合・調整運用されたVIXほうが
格段とレベル上だと自信を持って言える https://t.co/lROvfCHEeA
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