イランで暴動、ビットコインへの関心
イランでは15日、米国の経済制裁による燃料補助金の枯渇を背景に、政府が無通告で「ガソリン値上げ」に踏切った。市内ではこれに抗議する暴動が続いている。
Twitter上では、銀行が燃やされる様子も拡散され、法定通貨への危機感から避難資産としてのビットコインへの関心が高まっている。先日、香港暴動の際にもBTC出来高が急増した経緯がある。
Iran is burning down their central bank. pic.twitter.com/zq0DNaVpyK
— Being Libertarian (@beinlibertarian) November 16, 2019
燃やされている建物は、イランの中央銀行と言われていたが、実際には小規模な地方銀行だったようだ。
しかし、今回のイランではインターネットや電話など重要インフラで大規模障害が起こっている。政府の公式発表などは無いが、イラン政府がデモへの参加やデモに関する報道を制限するために行ったものとの見方もある。
インターネットの遮断を監視するNGOであるNetBlocksによれば、16日の14時30分(現地時間の18時)には、イランの主要な通信キャリアがほぼ完全に遮断され、その後24時間が経過しても平時の5%程度と低い接続状態が続いている。
Update: It has now been 24 hours since #Iran implemented a near-total internet shutdown following hours of partial blackouts amid widespread protests.
— NetBlocks.org (@netblocks) November 17, 2019
The ongoing disruption constitutes a severe violation of the basic rights and liberties of Iranians⏱
📰https://t.co/1Al0DT8an1 pic.twitter.com/i7sudrB3I4
インターネットの自由
日本にいてインターネットが自由でないことを実感することはほとんどないが、イランはインターネットの自由度が低いことで知られる国だ。
インターネットの自由度合いを調査した報告書「Freedom on the Net」の2017年度版によれば、最も不自由な国は中国で、イランは世界で4番目に不自由だ。ちなみに、日本は世界で7番目に自由が許された国となっている。
このことも、政府によってインターネットが遮断されうることを示している。