仮想通貨市況
仮想通貨ビットコイン(BTC)は、前日比-4.56%の95.5万円。 101万円(9200ドル)に到達するも、大幅下落した。
直近の上昇相場では相場の過熱感(日柄調整の必要性)が指摘されており、日足RSI(相対力指数)は昨年6月以来の水準となる70%台に達していた。
昨年7月以降の下落相場の起点を見てフィボ38.2%戻し付近に相当する9,000〜9,200ドルは、昨年秋の最重要ラインであるディセンディングトライアングル下限に位置するほか、200日移動平均線も大きな節目となっており、未決済建玉(OI)推移やbitFlyerの乖離率など、テクニカル的な節目と過熱感を背景にした大口の利確売りと新規売玉が重なったものと思われる。
仮想通貨大手デリバティブDeribitでは、100億円規模の売却が発生。
$101,747,000 in a single 10-minute candle. A lot of volume on our first volatility spike of the year! pic.twitter.com/7XM3kwhWV8
— Deribit (@DeribitExchange) January 19, 2020
ロングポジションの溜まっていた最大手デリバティブ取引所BitMEXでは、急落に伴い、約1万BTCを超える大量のロスカットが確認されている。
先週末は、2度に渡るペナント上抜けでショートポジションを焼いた後、全戻しの急落でロングポジションも一掃した。やや不穏な日足形状から、今後の方向性を見定めるべく様子見基調が強まりそうな局面だ。
旧正月の影響は
季節要因としては、春節(旧正月:2020年1月25日〜)の影響も指摘される。
旧正月前は例年、株式市場でも往々にして見られる連休前の手仕舞い売りに加え、旅費やプレゼント代捻出のため、人民元(CNY)やウォン(KRW)などの法定通貨への「換金売り」が増加傾向にある。
旧正月を祝う文化は、中国だけでなく、台湾、香港、韓国、シンガポール、タイ、マレーシアなど東南アジアにも及ぶため、その影響は軽視できず、株式市場を含む金融市場において、中華マネーの流動性が著しく低下するなどの影響は考えられる。
一方、海外投資家Alex Krügerは、旧正月前1週間のリターン率は最低-1.2%のパフォーマンスで、期間内では1日あたり平均0.6%高で推移していたと言及。春節のアノマリーに否定的な見解を示している。
Some think the Chinese New Year may impact $BTC negatively, as people sells bitcoin to purchase presents.
— Alex Krüger (@krugermacro) January 17, 2020
Chinese New Year starts with the 2nd new moon after the winter solstice. This year it falls on Jan/25.
Data indicates $BTC does not underperform preceding the Chinese NY 👇 pic.twitter.com/HSubtvss8c
なお、Binanceリサーチのデータによれば、旧正月に次ぐ大型連休である「国慶節」の開始前にビットコインが上昇し、開始後に売られる傾向が見られた。連休中の市場は緩やかな下方修正をみせつつ、徐々に回復傾向が見受けられる。
Does China’s Golden Week influence #Bitcoin price? @BinanceResearch
— Binance (@binance) October 1, 2019
BTC price tends to rise the day prior to Golden Week, only to fall the day it begins.
During Golden Week, BTC price tends to fall slightly, then recovers
2019's draw-down prior to Golden Week is the worst yet. pic.twitter.com/QsrJ6LjS62