はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

大阪商工会議所、仮想通貨法人税の改正を要望

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨にかかる法人税制について要望

大阪商工会議所は20日、「2023年度税制改正に関する要望」を、日本政府および大阪府・大阪市などへ提出した。そのうち、企業の成長支援を目的とした項目で暗号資産(仮想通貨)についての税制整備も盛り込んでいる。

大阪商工会議所は大阪市を所管としており、市内に3万以上の会員を擁する団体。商工業の発展を図るとともに、広く地域全般の振興に努める活動を行っている。

具体的には、次のように提案を行った。

WEB3.0(分散型ウェブ)分野のスタートアップ企業が資金調達等に活用している暗号資産は、現在、保有しているだけであっても期末時価評価による法人税課税がなされ、スタートアップ企業にとって負担が大きい。

スタートアップ企業や優秀な人材がより柔軟なビジネス環境を求めて海外へ流出することのないよう、暗号資産等に係る法制度や税制を早急に整備されたい。

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

金融庁は課税方法を見直す方針か

税制改正については、日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)と日本暗号資産取引業協会(JVCEA)も共同で7月に要望骨子を発表していたところだ。

両協会は法人税に関して、「期末時価評価による課税の対象」を、企業が短期売買目的で保有している仮想通貨に限定し、それ以外のものを対象外とすることを要望していた。大阪商工会議所と同様、スタートアップ企業などへの負担を考慮している形だ。

少なくとも喫緊の対応として「自社発行トークン」を課税対象外とすることは必須とした。

これに関しては、金融庁と経済産業省が、国内スタートアップ育成に向けて、企業が資金調達のために発行する仮想通貨のうち、自社保有分に関する法人税の課税方法を見直す方針だと報じられている。

関連金融庁の「貯蓄から投資」を促す姿勢鮮明に、NISA拡充やスタートアップ向け暗号資産税制改正など

Web3企業の海外流出を防ぐ必要

日本発のパブリックブロックチェーン「Astar Network(ASTR)」を開発するStake Technologies株式会社の渡辺創太CEOと、自民党の河野太郎氏と、平将明氏は4月、Web3について鼎談を行っており、この席でも税制が話題にのぼっていた。

Web3でビジネスを行う利点は、分野の黎明期からグローバルマーケットを視野に組織を構築できることにある。プロジェクトとしてより広大な伸びしろを見込める形だ。しかし、日本では法人保有の仮想通貨に期末課税がかかるなどの税制・規制上の課題がこれを困難にしていると指摘されていた。

平氏は企業がブロックチェーンでガバナンストークンを発行する際も、それに課税されてしまうのであれば日本では事業がしにくいと述べ、「米国は大統領令、英国はNFTを財務省が発行する世界観」の中で、日本も取り組む必然性があるとの趣旨で話している。

関連「新しい資本主義はWeb3.0」 Astar Network 渡辺CEOが自民党の河野太郎氏、平将明氏と対談

米英の取り組み

米国では16日、3月にバイデン大統領が署名した大統領令を受けて、米国の各省庁が調査を行い、デジタル資産についての政策方針を発表したところだ。民間部門の研究開発やイノベーション促進と同時に、リスク軽減のための施策も求める内容である。

関連米バイデン政権、仮想通貨やNFTについての包括的な開発枠組み示す

英国では、仮想通貨に前向きなリシ・スナク前財務大臣が4月、英国を「世界的な仮想通貨技術のハブ」とする計画を公開。ステーブルコインを決算手段として承認する方針や、王立造幣局と協力してNFT(非代替性トークン)の作成に取り組む方針も示していた。

スナク氏は7月に辞任したが、英財務省は7月、「一部のステーブルコインを決済手段として規制することを可能にする」法案を発表。仮想通貨を促進するスナク氏の政策の少なくとも一部を引き継いでいることが窺える。

関連英国の次期首相トラス氏 仮想通貨を巡る姿勢は

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/09 火曜日
17:40
リミックスポイント、エネルギー事業の中期経営計画を発表 3年で営業利益3.7倍目指す
リミックスポイントが2027-2029年度の中期経営計画を発表。エネルギー・蓄電事業で売上高692億円、営業利益91億円を目指す。日本蓄電池と提携し系統用蓄電所7カ所を共同運営。同社は242億円超の仮想通貨も保有し、多角的な事業展開を推進。
15:52
補正予算の国会質疑で仮想通貨税制が議題に 国民民主党が質問、高市首相は「与党税調で検討中」と答弁
補正予算の国会質疑で暗号資産(仮想通貨)税制が議題に。国民民主党は雑所得として最高税率55%が適用される現行制度を見直し、分離課税化を要求。高市首相は税制改正大綱に基づき与党税調で検討を進めていると答弁した。
13:35
米XRP現物ETF、全期間で純流入を記録 約1459億円に到達
米XRP現物ETFが上場以来全期間で純流入を記録し、約1,459億円に到達。仮想通貨ETF史上2番目の速さで8億ドルを突破し、機関投資家の継続的な買いが続いている
13:20
カナダ税務当局、仮想通貨利用者の4割が未申告と推定
カナダ歳入庁が過去3年間で仮想通貨関連監査により1億カナダドル以上を徴収したが、2020年以降刑事告発は行われていない。同庁は仮想通貨プラットフォーム利用者の40%が未申告または高リスクだと推定している。
12:50
『ガス先物市場』、ヴィタリックがイーサリアム手数料を安定させるアイデアを披露
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏がガス代先物市場を提案した。将来の手数料をヘッジ可能にする構想であり、コミュニティ内で議論が活発化している。
11:45
米大手銀行CEO、上院議員と仮想通貨市場構造法案を協議予定 ステーブルコインの利息付与に反対表明へ=報道
バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴのCEOが9日、上院議員と会談し仮想通貨市場法案を協議する。銀行側はステーブルコインへの利息付与に反対し、仮想通貨分野での競争能力確保を求める姿勢だ。
11:23
テザーのUSDT、アブダビで「法定通貨参照トークン」認定範囲が拡大 9チェーン追加
テザーのUSDT、アブダビで法定通貨参照トークンの認定範囲を拡大。新たに9つのブロックチェーンで規制業務が可能に。USDC、USD1、RLUSDも承認済み。UAEがステーブルコイン規制拠点として台頭。
10:22
マイケル・セイラー氏、国家主導のビットコイン銀行システムを提案
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長がアブダビで、ビットコイン担保型の高利回りデジタル銀行システムを各国政府に提案。20兆〜50兆ドルの資本流入を見込むが、価格変動性への懸念も。中東の全政府系ファンドと会談を実施。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、最大約47億円規模の自社株買い実施へ
仮想通貨ハイパーリキッドの財務企業ハイパーリキッド・ストラテジーズは、最大約47億円規模の自社株買いを実施すると発表。延期や中止の可能性もあるが最大で12カ月間実施する計画である。
09:40
アルゼンチン中銀、民間銀行による仮想通貨取引の解禁を検討か=報道
ビットコイン支持のミレイ政権下で、アルゼンチン中央銀行が民間銀行による仮想通貨取引サービスの許可を検討中だと伝えられる。実現すれば普及が促進される可能性もある。
09:35
UAE初、イスラム系銀行ルヤがビットコイン投資サービスを開始
UAE拠点のイスラム銀行ルヤが8日、仮想通貨インフラプロバイダーのフューズと提携し、モバイルアプリを通じてビットコイン投資サービスを開始した。イスラム系銀行として初めて顧客にBTCの売買を可能にする。
08:15
PLUMEとJUPITERがコインベースに新規上場、機関投資家向けアクセスも提供
米コインベースが12月9日にプルームとジュピターの現物取引を開始する。RWAトークン化のプルームとソラナ系DEXアグリゲーターのジュピターが新規上場し、機関投資家向けアクセスも利用可能になる。
07:55
SECがOndoへの捜査を訴追なしで終了、トークン化証券のハードルをクリア
トークン化プラットフォームのオンド・ファイナンスが、バイデン政権下で開始されたSECの捜査が訴追なしで終了したと発表した。トークン化証券が米国資本市場の中核となる時期が到来したと同社は期待。
07:15
仮想通貨投資商品、先週は1110億円超の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週の資金フローは約1,116億円の純流入だったと報告。ビットコイン、XRP、チェーンリンクの投資商品の需要が高かった。
07:02
ビットコイン担保をデリバティブ市場で使用、米CFTCがトークン化パイロットプログラムを開始
米CFTCがビットコイン、イーサリアム、USDCなどのデジタル資産をデリバティブ市場で担保として使用するパイロットプログラムを開始した。トークン化担保に関する新たなガイダンスも発行している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧