はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米バイデン政権、仮想通貨やNFTについての包括的な開発枠組み示す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル資産についての政策方針を発表

米ホワイトハウスは16日、暗号資産(仮想通貨)などデジタル資産についての、包括的な開発枠組みを発表した。3月にバイデン大統領が署名した大統領令を受けて、米国の各省庁が調査を行い、政策方針に反映している。

民間部門の研究開発やイノベーション促進と同時に、リスク軽減のための施策も求める内容だ。

提言は、「消費者・投資家・企業の保護」、「安全で安価な金融サービスへのアクセス促進」、「金融安定性の維持」、「責任あるイノベーションの推進」、「米国のグローバル金融リーダーシップと競争力の強化」、「不正金融との戦い」、「中央銀行デジタル通貨(CBDC)の検討」という分野に分けられた。

消費者保護や金融安定化

「消費者保護」に関しては米証券取引委員会(SEC)や米商品先物取引委員会(CFTC)などの規制当局が、デジタル資産分野での違法行為に対する捜査や法的執行を積極的に行うよう奨励した。

また、消費者金融保護局(CFPB)などに対し、消費者からのクレームをモニタリングして、不正行為への対応を強化するよう促している。金融リテラシー教育委員会(FLEC)が、消費者にデジタル資産に関わるリスクや詐欺行為について学ぶのを支援することも言及した。

「金融安定化」の項目で、ホワイトハウスは5月のステーブルコイン旧UST暴落と、一連の債務不履行について触れており、「デジタル資産と主流の金融システムはますます複雑に絡み合っており、混乱が波及する経路を作り出している」とした。特にステーブルコインにこのリスクがあると述べる。

このためまず、金融安定監督評議会(FSOC)は、デジタル資産が金融安定性に与えるリスクについて議論し、10月に規制提言を行う予定だ。

さらに米財務省は、金融機関のサイバー犯罪に対する脆弱性を特定・軽減する能力を強化し、仮想通貨企業が確実な規制ガイダンスを得られるよう動いていく。経済協力開発機構(OECD)などの国際機関を通して、米国の同盟国にもこうした役割を担ってもらう予定だとしている。

米財務省は、2023年2月までにDeFi(分散型金融)に関する不正金融リスク評価を、2023年7月までにNFT(非代替性トークン)に関する評価を完了させる計画だ。

バイデン大統領は、銀行機密保護法などの関連法を改正し、NFTプラットフォーム含む仮想通貨企業に適用することの必要性について検討することになる。

「デジタル資産開発と環境への取り組みは両立可能」

「責任あるイノベーション」の項目では、技術促進やエネルギー消費問題について説明。まず、米科学技術政策局 (OSTP) などが、デジタル資産開発研究アジェンダを策定し、新たなテクノロジーを製品に取り入れるための研究を支援していく。

さらに、財務省と金融規制当局が、新しい金融技術を開発する革新的な米国企業を支援していくことも推奨した。

ホワイトハウスは「仮想通貨を動かすには大量の電力が必要」で、炭素排出につながることを指摘。その一方で「デジタル資産の開発を、炭素排出ゼロ経済への移行と足並みを揃えるものにする機会は存在する」とした。

これに関して、エネルギー省、環境保護庁などの機関は「デジタル資産の環境への影響をさらに調査し、必要に応じて性能基準を構築」することで、環境被害を軽減するためのリソースや専門知識などを提供することも検討していくことになる。

関連米政府「仮想通貨マイニングの規制策定は必要」

「米国の価値観を世界に発信」

「米国の競争力強化」については、デジタル資産についての米国の価値観を、国際機関を通じて世界に発信していくと説明。国内では、商務省がフィンテックやデジタル資産企業の世界市場進出をサポートする。

その他に、国務省などが、デジタル資産のインフラ構築で、発展途上国へ技術支援を行うことを検討。法的規制の枠組みに関する支援、デジタル資産のリスクや可能性に関する知識の共有なども考えられるとしている。

デジタルドルについては、省庁間ワーキンググループが「米国がCBDCを発行することの意味を検討し、政府間で技術専門知識を共有する」ことなどを主導していくと述べた。

関連米FRBパウエル議長「ステーブルコインはデジタルドルと共存可能」

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/16 日曜日
16:22
金融庁、暗号資産105銘柄の「金融商品」扱いを検討 金商法適用へ=報道
金融庁は暗号資産に金融商品取引法を適用し、交換業者が取り扱う105銘柄に情報開示とインサイダー取引規制を導入する方針。税率は最大55%から株式と同じ20%への引き下げを検討。2026年の通常国会で改正案提出を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRP現物ETFの米上場や世界初のZcash保有企業の91億円調達など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナ、ジーキャッシュといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン、下値余地残すも反発は時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC相場は1530万円周辺で推移。米政府機関閉鎖解除後もハイテク株軟調で上値重い展開。12月FOMC前の経済指標不足が懸念材料に。一方、STH損失レシオが95%超となり売られ過ぎの水準。オプションOI分析では9.5万ドルがターゲットに。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米史上最長の政府閉鎖終了に高い関心
今週は『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン・金・銀の価格予想、堀田丸正のBitcoin Japanへの社名変更、米政府の閉鎖終了に関する記事が関心を集めた。
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧