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マージ実装後は初 イーサリアムの新規発行量が純減を記録

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ETH新規発行量が初めて純減

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の大型アップグレード「The Merge(マージ)」実装を経て、ETH発行ペースが格段に減少している。27日には、1日のETH新規発行量が初めて実質的にマイナスとなった。

イーサリアム・ネットワークのコンセンサス(合意形成)アルゴリズムが従来のプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフオブステーク(PoS)へ移行した。

この影響で、これまで発生していたマイニング報酬(13,000ETH/日)が0(ゼロ)になり、1日のETH新規発行量はステーキング報酬(執筆時点に1,700ETH)のみとなった。

関連:イーサリアム大型アップグレード「マージ」実装完了

加えて、イーサリアムでは取引手数料の一部(ベースフィー)を焼却(バーン)する仕組みがある。27日にETHのガス代が増加(11Gwei→22Gwei前後)した影響で、ガス代需要に応じて上下するバーン率も増加したようだ。

データサイトUltra Sound Moneyによると、過去1週間に7,061.94 ETH(一日平均1,000 ETH)が焼却され、1日平均のETH純発行量は700 ETH前後に留まった。

新規発行量の年間換算を既存の発行量(1億2,052万ETH)で割って算出できるインフレ率は、マージ前の約3.5%から事後は0.19%に減少している。

参考までに、4年毎に半減期を迎え、しばしばインフレヘッジ(物価上昇による通貨価値減少に対するリスク回避)として語られるビットコインの年間インフレ率は1.72%である。

仮想通貨ファンド大手Pantera Capitalのダン・モアヘッド最高経営責任者(CEO)を初め、ETHがデフレ資産へ移行する可能性に注目する投資家は少なくない。

関連:イーサリアムマージ後「潜在的にデフレ資産へと移行する見通し」 米ファンド パンテラが指摘

デフレ圧力の影響は

eToroのアナリストSimon Peters氏は26日に投資家向けのレターで以下のように述べている。

今の大きな疑問は、なぜ市場にデフレ環境が現れないのか、ということ。全体として、ネットワークは、2対1の割合で燃やすよりも多くのETHを作り続けている。しかし、ネットワークに新たに投入されるトークン量の水準は大幅に減速している。

一方、イーサリアムの発行量は仕組み上、ステーキングされたETH総量の影響も受ける点に留意する必要がある。つまり、より多くのETHがステークされれば、より多くのETHが報酬として発行される。

データサイトDUNEによると、執筆時点のイーサリアムのステーキング総量は約1,400万ETHと、マージ時点より26万ETH増えている。現在のステーキング水準(約1,400万ETH)では、毎日約1,704 ETHが報酬としてステーカーに分配されている。なお、これらの報酬とバリデーターがステークしているETHは、所定のアップグレードが完了するまでは引き出せない仕様だ。

また、米証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー委員長が15日、PoSプロトコルを基盤とする仮想通貨は、すべて証券である可能性が高いとの考えを示したことも重要だ。

ゲンスラー氏の発言は、イーサリアムのマージ実装完了の数時間後というタイミングでなされたため、イーサリアムも証券としてSECの規制対象とする可能性を仄めかしたのではないかと、注目を集めることになった。

関連:米SECゲンスラー委員長「PoS系仮想通貨が証券該当の可能性」

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