はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

コインベース支援「BASE」のDeFiで詐欺続出、SwirlLendから7,000万円流出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

BASEのDeFiプロトコルで出口詐欺

イーサリアムのレイヤー2(L2)ネットワーク「BASE」上のDeFi(分散型金融)レンディングプラットフォーム「SwirlLend」が、ラグプルという出口詐欺を行ったことが確認された。7,000万円相当の資産が持ち逃げされ、その後イーサリアム(ETH)ブロックチェーンに移動している。

セキュリティリサーチ企業PeckShieldの16日の報告によれば、SwirlLendの不正な取り扱いによる資産が、暗号資産ミキシングサービス「トルネードキャッシュ」を経由して253.2 ETH(約6,600万円)が洗浄された。その結果、SwirlLendの預入総額が1.14億円から720万円へと急減した。

SwirlLendは公式ウェブサイトやツイッターアカウントをすでに閉鎖している。

トルネードキャッシュとは

トルネードキャッシュは、イーサリアムチェーン上のミキシングサービスで、ユーザーのプライバシーを保護する目的で開発されたが、近年、資金の洗浄手段として使用される事例が増えている。

BASEは米国の上場企業である仮想通貨取引所コインベースが開発するブロックチェーン。無許可型のオープンネットワークで、誰でも参加や構築が可能であるが、この性質上、悪意ある事業者も参入可能であり、ユーザーは利用前に十分な調査を行う必要がある。

コインベースは、このような問題に取り組むための新しい監視ツール「Pessimism」の開発を進めていると、Cointelegraphにコメントした。

ラグプル(Rugpull)とは

「ラグプル」は開発者が仮想通貨プロジェクトを立ち上げ、投資家から資金を集めた後、不正にそれらの資産を持ち逃げする行為を指す。これにはスマートコントラクトのバックドアを利用する場合や、突如として大量の資産を売却するケースも含まれる。

関連:コインベース支援のL2「Base」のユーザー数が10万人突破 friend.techが一因に

BASEで多発する詐欺、ハッキング被害

BASEは、8月9日のメインネットローンチからわずか1週間で預入総額(TVL)で1億6774万ドル(2.5億円)を達成した。しかし、BASE上での詐欺や不正利用も増加しており、数百万ドルの損失が報告されている。

BASEの公式ローンチ前の開発者向けメインネットで、2日間で時価総額が1億ドル近くに到達したミームコインBALD。このトークンは制作者の市場操作行為が発覚している。

7月30日には、BALD制作者がLeetSwapの流動性プールから10,500 ETH以上(30億円)を引き出したことを起点に市場に不安が広がり、トークン価値の85%下落につながった。BALD制作者が初めに自己資金として投入した6,870 ETHを差し引いても約520万ドルの利益を得たとされる。

さらに、7月31日には、LeetSwapの流動性プールから約340 ETH(9,000万円)が不正に流出。この事件は別の犯行者の手口と見られ、LeetSwapは資金の一部を回収することに成功している。

また、取引監視サービスSolidus Labsの調査によると、BASE上で500以上の詐欺トークンが発見されている。これらのトークンには、特定のトークンを無制限に生成できるものや、隠れた手数料を徴収するもの、さらには購入後の転売を制限するものも含まれている。

これらの詐欺トークンはBASE上のDEXで一定規模の取引量を引き付け、詐欺師たちはウォッシュトレードなどの市場操作から200万ドル以上の利益を得たとされる。

さらに、スマートコントラクトの脆弱性を利用したハッキング被害も報告されており、Base上のDEX「RocketSwap」では14日に約865,000ドル(1.26億円)が盗まれた。プロトコルサーバーへの総当たり攻撃により、プロトコルコードの権限を持つプロキシコントラクトが悪用され、犯人は471 ETHを盗んだ。さらに大量の「LoveRCKT」ミームコインを作成し、価格操作で利益を得た。最終的にトークン価格は90%以上急落している。

関連:新L1「Sei」メインネットローンチ、バイナンスやコインベースに新規上場

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/24 水曜日
07:20
ロシア中銀、適格投資家以外の仮想通貨購入の認可を政府に提案
ロシア中銀は、仮想通貨規制のコンセプトを考案して政府に対して法改正の提案を行ったと発表。提案の内容や今後の計画を説明している。
06:55
ソラナ特化型ウペクシ社、シェルフ登録で柔軟な資金調達体制を構築
米上場のソラナ特化型企業ウペクシが米SECにシェルフ登録届出書を提出し、未使用のエクイティラインを解約する計画を発表した。資本調達の効率性向上とコスト削減を目指す動きとなる。
06:20
ビットコイン、金・銀と乖離し上昇に遅れ 大口売り圧力が要因に
仮想通貨ビットコインは金や銀と異なり最高値から30%下落したまま推移。8月以降ナスダックとの相関が乖離し、大口プレイヤーからの売り圧力が上昇を阻んでいると分析された。
05:35
米アリゾナ州、仮想通貨免税法案を提出
米国アリゾナ州で仮想通貨を州税から免除する法案が提出された。連邦レベルでは200ドル未満のステーブルコイン取引を非課税とする超党派法案の草案が発表された。
12/23 火曜日
18:30
CircleのStableFXとは?外国為替をステーブルコインで効率化する戦略を読み解く
1日1,400兆円超のFX市場に、Circle社がステーブルコインで挑む。StableFXの仕組み・強み・日本円ステーブルコインJPYC採択の背景まで、戦略を読み解きます。
18:16
ビットコイン、インフレ調整後の購買力ベースでは10万ドル突破せず=Galaxy分析
ギャラクシー・デジタルの研究者がインフレ調整後、ビットコインは「真の10万ドル」に未達と指摘。しかし日本の投資家は円安効果により米国投資家を大きく上回る実質リターンを獲得。円キャリートレードの典型例を分析。
18:00
edgeX(エッジエックス)とは?エアドロップ情報・使い方を解説
edgeX(エッジエックス)は累計取引高5,900億ドル超の永久先物DEX。独自トークンの発行やエアドロップも予定されています。本記事では特徴や使い方、流動性提供の方法、手数料・リスクまでわかりやすく解説します。
18:00
SBIホールディングス株式会社、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
SBIホールディングスが、2026年2月27日にザ・プリンスパークタワー東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX 2026」に共催企業として参画。通貨のデジタル化と社会実装をテーマに開催される。
15:46
予測市場カルシ、BNBチェーンでの入出金サポートを開始
CFTC規制下の予測市場カルシがBNBチェーンの入出金に対応。BSCユーザーはブリッジ不要で直接アクセス可能に。予測市場業界は2025年に急成長、取引高は400億ドル規模へ。
14:34
ソラナ財団、手数料代行サービス「Kora」を発表 SOL不要で取引可能に
ソラナ財団が12月23日に発表した「Kora」により、ユーザーはSOLを保有せずにUSDCなど任意のトークンで取引手数料を支払えるようになる。手数料代行の仕組みと応用例を解説。
13:15
仮想通貨ウォレット狙う情報窃盗マルウェア「Stealka」検出=Kaspersky
Kasperskyが仮想通貨ウォレットなどを狙う高度マルウェア「Stealka」を報告した。海賊版ソフトなどに偽装し100種類以上のブラウザやウォレットを標的に。被害を防ぐ対策も解説。
12:39
ビットコイン採掘者の降伏、価格底打ちのシグナルか=VanEck分析
資産運用会社VanEckは、ビットコインのハッシュレートが4%低下したことについて、価格底打ちを示唆する強気シグナルと分析。過去のデータでは180日後に77%の確率で価格上昇。ただし一部専門家は慎重な見方も。
12:16
ビットポイント、P2P.orgを含む3社連携 法人向けETH活用支援を強化
SBIグループのビットポイントジャパンが世界最大級のステーキング企業P2P.orgと連携。東証上場のDef consultingが進めるイーサリアムトレジャリー戦略を、グローバル基準の技術で支援する体制を構築した。
10:50
メタプラネットの臨時株主総会、5議案を全て承認
仮想通貨ビットコイン財務企業メタプラネットは、同日開催した臨時株主総会で5つの議案が全て承認されたことを発表。優先株式の定款変更や発行に対する承認が特に注目を集めている。
10:31
米最大取引所コインベース、予測市場事業強化へ新興企業を買収
米仮想通貨取引所最大手コインベースが予測市場スタートアップThe Clearing Companyを買収。2026年1月完了予定。予測市場は2030年までに1兆ドル規模に成長する見込みで、コインベースは「Everything Exchange」構想の実現を加速させる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧