はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リップル社、当初よりも「21年早く」保有のXRPを放出か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

XRP、当初よりも早いペースで放出か
ブロックチェーン調査会社がレポートを公表し、XRPの放出プロセスが、リップル社の当初の発表内容よりも早いペースで進んでいると指摘。調査会社は不一致による影響についても言及。

XRP、当初よりも早いペースで放出か

ブロックチェーンデータの分析を行うCoinMetrics社がリップルに関するレポートを公表。同レポートでは、Ripple社が公表していたXRPの放出プロセスが、実際はそれよりも早いペースで放出していると指摘した。

Ripple社は、XRPの最大発行数である1,000億XRPを既に発行しているが、発行された1,000億XRPのうち55%はRipple社が保有していた。それが一挙に市場に流入することで価格の暴落が起こることが懸念されるため、そのうちの550億XRPはエスクローにロックアップ(一定期間凍結)することがアナウンスされ、月に市場に放出できるXRPも最大で10億枚と定められている。

また、仮に毎月10億XRP全てが放出されなかった場合は、余ったXRPが再び55ヵ月間のサイクルで凍結される。

問題点とは

CoinMetrics社はRipple社の公表している内容と、ブロックチェーン上で確認されるデータに複数の矛盾点があったとしている。同報告書は、その矛盾点として以下の3点を挙げた。

・エスクローから放出されたXRPの公表値が、実際よりも2億XRP少なく報告されていた点

・エスクローキューの実施も当初の公表内容と相違し、早いスピードでのXRP放出につながっている点

・Ripple社に関係する第三者機関が、Ripple社の主要エスクロー口座に繋がっていない不明なエスクローアドレスから5,500万XRPが放出されていた点

これらの点について、CoinMetrics社はRipple社に問い合わせたものの、回答は得られなかったとのことだ。

本来55ヶ月に準拠した計算では2020年の1月までに毎月10億XRPの放出との仕組みであったが、実際Ripple社は2020年2月〜2027年7月までに、毎月2回の5億XRP放出とのペースで行われる予定としている。なおこの方法はエスクローの条件として問題はないと認識されている。

しかし、計算上の不一致は2018年のQ3と2019年のQ1における売り残りのXRP数に見られるとしている。

2018年のQ3と2019年のQ1では、各1億XRPの相違が明らかになっている。

仮想通貨メディアCCNの取材に応じたCoinMetrics社の共同創設者であるNic Carter氏は、「この不正確な数字は比較的に軽微なものだ。おそらくRipple社の何らかの会計上のエラーかもしれない。」と、その問題の程度についてコメントをした。

さらに、2018年の1月(初回放出)に、9億XRPが売り残されたが、当時ではそのすべてを56ヶ月目のエスクローに戻されたのでなく、そのうちの1億XRPが55ヶ月目のエスクローに、そして8億XRPが55ヶ月目のエスクローに分配されたようだ。

よってCoinMetrics社の算出では、このエスクローのロックアップのパターンが続くと、XRPの放出速度およそ21年ほど早まるという。この計算はRipple社が毎月5割のXRPを利用する推計を踏まえたものである。

本来XRPは2017年にロックアップが導入されたことにより、供給量の急増による価格暴落の懸念が払拭されたことの他に、Ripple社による恣意的な操作が行われないだろうという市場への安心感が広まったことも考えられるだろう。

ただ、これまで公表されていた内容が不一致していることが事実ならば、Ripple社およびXRPのエコシステムに対する不安感が現れることが懸念される可能性は考えられる。

しかしこのレポートで指摘するように、早いペースで供給量が増加すれば、XRPの売り圧力の高まりも予測される。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/19 金曜日
17:38
税制改正大綱で仮想通貨税制が大きく前進、申告分離課税20%と3年間の繰越控除を明記
政府・与党が2026年度税制改正大綱を決定。暗号資産取引に申告分離課税を導入し、税率は株式と同じ一律20%に。3年間の繰越控除制度も創設される。金商法改正を前提とした条件付きで、2028年施行の見通し。昨年の「検討」から具体化が進み、web3業界の発展に向けた重要な一歩として評価されている。
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
12:10
米上院、トランプ氏の仮想通貨推進派2名を承認 CFTC・FDIC新委員長が就任へ
米上院は12月18日、トランプ大統領が指名したマイケル・セリグ氏をCFTC委員長に、トラビス・ヒル氏をFDIC委員長に承認した。両氏は仮想通貨推進派として知られ、デジタル資産に対するより友好的な規制環境の実現が期待されている。
11:28
米仮想通貨市場構造法案、1月に上院審議へ ホワイトハウス当局者が確認
米ホワイトハウスの仮想通貨担当官が、仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の1月上院審議入りを確認。業界と伝統的金融機関が最終協議を実施、超党派の協力が成立の鍵に。
11:09
「10月の歴史的暴落の後遺症続く」ラウル・パル、仮想通貨の下落圧力は市場操作ではないと分析
グローバルマクロ投資家のラウル・パルが、10月10日に発生した仮想通貨市場の歴史的暴落について詳細を分析。市場操作の指摘は的外れであり、トランプ関税ショックとバイナンスの深刻な技術障害が重なり、数兆円規模の強制決済をもたらした大規模ロスカットに繋がったという。
10:35
SOL保有企業フォワード・インダストリーズ、株式をトークン化
仮想通貨ソラナの財務企業フォワード・インダストリーズは、自社の株式がソラナブロックチェーン上でトークン化されたことを発表。トークン化株式はDeFiで利用できるとした。
10:05
仮想通貨保有企業株、MSCI除外で約2兆円売却圧力 来年1月に判断
MSCIが仮想通貨保有企業を指数から除外する提案を検討。実施されれば39社で最大150億ドル(約2.2兆円)の強制売却が発生する可能性。業界は1,268の署名を集め強く反発。2026年1月15日に最終判断。
10:02
イーサリアム財団、「ステート肥大化」のリスクを指摘 3つの対応策提案
イーサリアム財団が、ネットワークのステート増大が続くことによる中央集権化リスクなどを警告した。この課題に対する3つの対策を提案している。
09:35
NYSEの運営会社ICEが仮想通貨企業ムーンペイに出資交渉、評価額50億ドル目指す
ニューヨーク証券取引所を運営するICEが仮想通貨決済企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることがブルームバーグの報道で明らかになった。
08:35
JPモルガン、ステーブルコイン市場の成長予測を維持も1兆ドル規模には否定的
JPモルガンのアナリストがステーブルコイン市場は2028年までに5000億ドルから6000億ドルに達すると予測し、1兆ドル規模の予測を否定的に評価した。成長は仮想通貨市場全体と連動すると見ている。
07:55
トークン化株式xStocks、TON Walletに対応
株式のトークン化プラットフォームxStocksは、TONブロックチェーンのTON Walletに対応したことを発表。ユーザーはテレグラムからトークン化した株式やETFにアクセスできる。
07:44
JPモルガンのJPMコイン、コインベースのベースチェーンに移行
JPモルガン・チェースがデジタル預金トークンJPMコインを独自の内部ブロックチェーンからコインベースの「ベース」に移行した。機関投資家の需要に応え、24時間365日のほぼ即時決済を可能にする。
06:40
ビボパワー、韓国ファンドに4.5億XRP相当のリップル株式を調達へ
ナスダック上場のビボパワーがデジタル資産部門を通じて韓国の資産運用会社リーン・ベンチャーズ向けに3億ドル相当のリップル・ラボ株式を調達する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧