はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨市場下落に繋がった米公聴会、明日に控える下院の方向性を探る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米共和党リーダーが自身の見解を説明
米下院議員の共和党リーダーKevin McCarthy氏が、ビットコインの非中央集権的な性質やセキュリティの仕組みを支持する一方で、リブラに関しては厳しく追及すると公表。明日開催される下院の公聴会を同発言から読み解く。

米共和党リーダーがビットコインを支持

米共和党のリーダーKevin McCarthy下院議員は、ビットコイン(BTC)の非中央集権的な性質やセキュリティの仕組みを支持する一方で、リブラに関しては厳しく追及すると、米経済番組CNBCでのインタビューで明かした。

今回の発言から、17日の市場下落に繋がった米上院の公聴会に続く形で予定される下院金融サービス委員会の内容を読み解く鍵となる可能性が見えて来た。今回はビットコインへの発言とリブラへの発言から、業界への温度感を、下院共和党リーダーの発言から読み解く。

ビットコインは安定した資産に裏付けされておらず、価格の変動は大きい。だからこそ投資先としても価値があると述べ、匿名性を保ちながら即座に国際送金ができることも、ビットコインを支持する理由に上げている。誰もビットコインをコントロールできないところにも魅力を感じているという。

ビットコインにも不安な側面としては、犯罪やマネー・ロンダリングなど悪用される可能性がある点を上げ、「ビットコインは本当に必要な領域で利用されていない」と説明した。

一方で、リブラに対しては上院の議員や米政府と同様に厳しい見解を述べた。

17日に開かれた上院の公聴会では、話題の中心がフェイスブック社のデータプライバシーや信頼問題に置かれており、主にフェイスブック社に対する批判が相次いだ。リブラの開発責任者は、これらの追及に対し、通貨発行は規制当局の承認を前提としているとして、発行を見送る見通しを述べた。

明日18日には、下院金融サービス委員会でも同様に公聴会が開催される。よって、Kevin McCarthy下院議員の発言は、市場における一つの考え方として参考になる。

リブラに対する見解

では、フェイスブックが支援する仮想通貨リブラを批判するMcCarthy氏の見解を見ていく。

した。リブラはビットコインとは異なり、複数の法定通貨および複数国の債券を裏付け資産として発行される。安定はしているが、中央集権的だとみなし、懸念する点があると述べた。

「フェイスブックのユーザーは、フェイスブックの客ではなく商品だ。無料でフェイスブックを利用するかわりに、自分のデータを提供している」と語り、リブラが市場を独占すると、痛烈に批判した。

なお、18日に下院金融サービス委員会が開くリブラの公聴会では、競合する企業を排除する可能性があるかを見極めたいと話した。これは、リブラ協会に登録される企業で世界的な独占市場を担っていくのではないかとの懸念を示したものと思われる。競合する大手IT企業などの市場参入をけん制している可能性を追及するという。

これまで下院金融サービス委員会はリブラに対し批判的な立場をとってきた。同委員会のMaxine Waters理事長は「リブラプロジェクト」の一時中止を求めており、その要求に他の議員や団体も賛同するなど、批判の動きは拡大している。

フェイスブックはあくまでリブラを運営するリブラ協会のメンバーで、独占的な立場ではないことは事前に説明されている。フェイスブックの子会社であるカリブラが個人の金融データを保護し、広告の表示を目的にデータを共有することはないことも強調してきた。それに加え、規制に準じる姿勢も明確に示している。

先日自身のTwitterでビットコインとリブラを批判した米トランプ大統領も共和党だ。技術の発展と規制とのバランスをいかにとるか、リブラを中心とした仮想通貨に対する米国の動向に、以前にも増して注目が集まった。

明日開かれる下院の公聴会では、リブラがもたらし得る金融リスクや顧客のデータ保護が公聴会のメイントピックとして開くことになったため、上院の審問とは違う角度でフェイスブックの対応を求める可能性もあるのではないかと、上院に引き続き大きな注目が集まることが予想される。

CoinPostの関連記事

米SEC、仮想通貨リブラを「ETF(上場信託投資)」として規制する可能性が浮上|WSJ報道
仮想通貨リブラの構造から、いわゆる上場信託投資ETF(上場信託投資)に該当する可能性があり、SECはその可能性について管轄権を検討をしているという。リブラにおける規制をめぐる懸念は国会や中銀のみならず、トランプ政権やSECなどの行政部にまで広がる。
フェイスブックの仮想通貨リブラに関する「冒頭陳述」が先行公開、上院公聴会が17日に
米上院の公聴会を17日に控えるフェイスブックの幹部は冒頭陳述でリブラについて解釈。先日トランプ大統領がリブラなどを批判したことで、業界は今回の公聴会をさらに重視する。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/13 木曜日
18:07
台湾中銀、ビットコインの国家準備資産化の「研究」へ
台湾の立法委員がビットコインを国家準備資産に組み入れる提案を行い、中央銀行が研究姿勢を示した。米国やブータンなど各国で進むビットコイン戦略的保有の動向と、エルサルバドルの事例から見る課題を解説。
17:48
メタプラネット、第3四半期決算でビットコイン評価益206億円を計上
メタプラネットの2025年12月期第3四半期決算発表。BTC保有量30,823枚に到達し目標前倒し達成、インカム事業過去最高売上。純利益135億円計上、1億ドル借入で追加取得へ。優先株活用の新戦略で普通株希薄化回避、2027年21万BTC目標を掲げる。
17:31
ステーブルコインUSDCの運用法|Aaveで年4%前後を狙う始め方
USDCを預けるだけで利息が得られるAaveの仕組みと利回り、始め方を初心者向けに解説。利用率による金利変動やリスク、SBI VCトレードでのUSDC準備まで網羅します。
15:22
CMEグループとFanDuel、仮想通貨や株価指数などの予測市場アプリを12月に開始
FanDuelとCMEグループが12月に予測市場プラットフォーム「FanDuel Predicts」を開始。株価指数、仮想通貨、商品などのイベント契約取引が可能に。2035年に14兆円規模へ成長が予測される予測市場に、ロビンフッドやドラフトキングスなど大手企業も参入。
13:50
レンジ相場続くビットコイン、10万ドルが防衛線に=Glassnode分析
Glassnodeの最新分析によると、ビットコインは9.7万〜11.2万ドルのレンジ相場が継続している。10万ドルが重要な心理的防衛ラインとなっており、これを下回ると急落リスクが高まる可能性がある。
13:43
イーサリアム上のトークン化資産が30兆円突破 他のチェーン合計を上回る
イーサリアム上のトークン化資産が2010億ドル(約30兆円)を突破し、全ブロックチェーンの3分の2を占める。ステーブルコイン27兆円、機関投資家向けファンド、RWA1.8兆円と多様なエコシステムが拡大中。
13:35
Visa、ステーブルコイン決済の試験運用を開始 クリエイターやギグワーカー向け
Visaが米ドル連動型ステーブルコインUSDCを活用した決済サービスの試験運用を開始。クリエイターやギグワーカーに数分以内の即時入金を提供し、国境を越えた決済を迅速化。2026年後半に本格展開予定。
13:25
円建てJPYC、日本国債の新たな購入者に 日銀の穴埋め役として期待も=報道
JPYC株式会社の岡部代表が、JPYCの準備金が日本国債市場で新たな力になる可能性を話した。日銀の購入縮小も背景に、今後ステーブルコイン発行者の存在感が拡大することも考えられる。
13:15
トランプ大統領、米史上最長43日間の政府閉鎖を終了させる予算案に署名 仮想通貨市場への影響は
トランプ米大統領が連邦政府機関の閉鎖を終了させる予算法案に署名し、43日間続いた米史上最長の閉鎖が終結した。下院は222対209で法案を可決。再開により複数の仮想通貨ETFが承認される見通しだ。
11:25
ブラジル大統領、押収仮想通貨の即時売却を合法化する法案を提出 組織犯罪対策強化へ
ブラジルのルラ大統領が犯罪捜査で押収した仮想通貨を裁判結果前に売却できる法案を議会に提出した。中央銀行は今週、仮想通貨事業者への認可制導入を含む新規制も公表している。
10:25
ユーザー資金を凍結できる16ものブロックチェーンを特定、分散化の観点で議論呼ぶ=Bybit
仮想通貨取引所Bybitがユーザー資金の凍結機能を持つブロックチェーンを特定した。ハッキング対策に有効だが、分散化の理念と矛盾するとの指摘もある。
10:15
SBIグループで資産運用|証券・銀行・仮想通貨投資を効率的に
証券・銀行・仮想通貨を1つのエコシステムで管理できるSBIグループ。スマホ1つで株式、投資信託、金ETF、仮想通貨への投資を始められます。手数料優遇、ポイント連携、スムーズな資…
09:45
ヤフー・ファイナンス、ポリマーケットと提携し予測市場ハブを数カ月以内に開設へ
ヤフー・ファイナンスが予測市場プラットフォームのポリマーケットと提携し、新たな予測市場ハブを立ち上げる。経済や市場動向の確率データと分析を組み合わせて投資家を支援。
09:20
ビットワイズ、2026年にICO復活で数十億ドル規模の資金調達を予測 コインベーストークン販売サービス立ち上げを受け
仮想通貨資産運用会社ビットワイズのホーガンCIOが、コインベースのトークンセール・プラットフォーム立ち上げを受けて2026年にICOが資本調達の重要手段として復活すると予測。
08:50
モバイルゲーム大手KLab、ビットコインをトレジャリー資産として購入
モバイルゲーム開発のKLabが約2,000万円のビットコインを購入。国内では今夏以降、Defコンサルティング約50億円、イオレ約160億円など上場企業のトレジャリー戦略が加速。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧