はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

英最新仮想通貨格付け、ビットコインやXRP(リップル)などが技術採用部門でA評価獲得 2019年は好転的な見通し

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

英仮想通貨格付け
米大手格付け会社Weiss Ratingsが最新仮想通貨格付けレポートを公開、ビットコインやXRP(リップル)、EOS、 Binance Coinに技術採用部門でA評価を与えるなど、2019年の好転的な見通しを発表した。現仮想通貨業界の状況や今後の投資時期に関する言及も見られた。

英仮想通貨格付け

米大手格付け会社Weiss Ratingsの仮想通貨部門であるWeiss Cryptocurrency Ratingsが最新レポート「Weiss Cryptocurrency Outlook(3月版)」を発表し、BTC、XRP、EOS、 Binance Coinが「テクノロジー・採用(Technology / Adoption)」の評価で最高グレードとなるAを獲得した。続いて、ETHがA-に、B+にはADA、STEEM、NEO、ZEC、LTC、XLMが高評価の格付けを獲得した。

総合評価で「A」を獲得した仮想通貨はなかったものの、2019年の好転的な見通しとなる内容となっており、同社創設者も結果を受け、投資時期の前向きな見解を示した。(後述)

Weiss Cryptocurrency Ratingsとは

Weiss Cryptocurrency Ratingsは122種類の仮想通貨の総合評価に加え、長期投資家向けの「テクノロジー・採用(Technology / Adoption)」と短期的な要因に基づく「投資リスク・収益(Invest Risk / Reward)」という2つの異なるグレードを、A +(最高)からF(最低)の範囲で格付けしたレポートを発行している。

同社は金融機関から株式、上場投資信託など5.3万社を超える企業の格付けを提供する一方、2018年1月にWeiss Cryptocurrency Ratingsを開始した。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

今回新たに詳細な格付け内容として公開された「テクノロジー・採用」の組み合わせ評価は、以下のような評価基準が取られているという。

「テクノロジー」は匿名性のレベル、金融政策の洗練性、ガバナンス能力、コードを改善する能力または柔軟性、エネルギー効率、スケーリング・ソリューション、他のブロックチェーンとの相互運用性などの要素を考慮したソフトウェア機能を評価するもの。

「採用」はトランザクション速度、ネットワークセキュリティ、採掘の分散化など実社会におけるパフォーマンス、開発者や企業、一般的な採用状況といった要素が評価対象。

総合評価格付けは?

上述したように、総合評価の格付けとしては、過去の格付けを含めて、Aを獲得する通貨が確認されていない。最も高いB-を獲得したのは、BTC、XRP、EOS、Binance Coinの4種類。ETHやLTC、Cardano (ADA)、XLM、TRON、NEOの6種類の仮想通貨がC+の評価となった。

理由としては、ここ数カ月間、仮想通貨の価格は低迷しており、ほぼ全仮想通貨が「投資リスク・収益」で低スコアとなった。そのため総合評価の最高グレードはB-にとどまっている。

今回の格付け注目点

同レポートでは仮想通貨業界において以下の5つのトレンドを指摘した。

  1. ユーザートランザクション量が業界発展・仮想通貨普及の鍵
  2. 仮想通貨の普及には技術の向上が大きな部分を占める
  3. PoWを採用する仮想通貨が市場シェアを失いつつあり、DPoSを採用している通貨の人気が台頭している
  4. ブロックチェーン技術自体を採用しない仮想通貨も現れている
  5. ヒットするdApps(分散化・暗号化されたSNS、P2P貸付サービス、投票システム、等)が将来を大きく左右する

なお、格付けの注目点や変更点は以下の通りだ。

BTCの総合評価格上げ、「テクノロジー・採用」はトップグレード

BTCはスケーラビリティ問題のソリューションとして採用したライトニングネットワークの急成長と改善が評価され、C +からB-へ格上げ。bitcoinvisuals.comによる3月25日のデータによると、ライトニングネットワークの容量は1050BTC、ノードをつなげるチャンネル数は3.6万を突破した。

「テクノロジー・採用」では、EOS、XRPとともにAを獲得。3月のトランザクション量は1日33万2153件と、2月から1.7倍の増加を記録した。WAXやTronがそれに続いている。

Weiss Cryptocurrency RatingsはBTCを「採用において実績のあるリーダー」と称え、「貯蓄者や投資家に最も受けいれられやすい位置付けにある」とその将来性に期待を寄せている。

圧倒的なトランザクション量の伸びを示したEOS

EOSとXRPは「テクノロジー・採用」で高スコアを獲得。Binance Coinは価格上昇が高評価につながった。

EOSは3月の1日におけるトランザクション量は456万3518件と、全仮想通貨中圧倒的な需要の高さを記録した。

「世界規模の決済ネットワークSWIFTと競合する可能性が最も高い」とされるXRPのトランザクション量は50万8933件とBTCをはるかに上回る件数の取引が行われたものの、2月と比較すると半減した。

ETHは様々なソリューションを用いてスケーリング問題に取り組んでいるものの、(今回のレーティングでは)技術面ではEOSが多少高い評価を受けている。総合評価はC⁺、「テクノロジー・採用」はA-という結果だ。

その他、27種類の仮想通貨がC、75種類がD、16種類がEの評価を受けている。

DROPベースの仮想通貨のトランザクション量が急増

BitcoinやEthereumがProof of Work(PoW)に依存しているのに対し、EOSやWAX、Tronなどトランザクション量が急増した仮想通貨はDROP(Delegated proof of Stake)採用している点を、レポートは指摘している。

2月にトップ10入りを果たしたDPoSベースの仮想通貨の取引総量は、2月から3月にかけて5.5倍の伸びを示した。

分散元帳テクノロジーの進化が、普及の促進に役立つ重要な要素であることを示す例といえるだろう。

創設者Weiss氏「投資に最善の時期は非常に近い」

創設者Martin D. Weiss氏は昨年から継続中の価格低迷に関わらず、格付けモデルは「仮想通貨業界の重要なセグメントがユーザーの取引量やネットワーク容量、そしてネットワークセキュリティの著しい成長を享受してきた」という確固たる証拠を与えてくれると述べている。

「こうした成長が基盤となるテクノロジーの進化によってもたらされることが多いという重大な発見があった。それゆえにリスクをおそれない投資家にとっては、投資に最善の時期は非常に近い」

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

仮想通貨やブロックチェーンは金融業界をどのように変えるのか? 英格付け企業が将来性を語る
Weiss Ratings仮想通貨格付けの評価員Villaverde氏は「分散型台帳技術は、金融業界やトレードの方法を大きく変えるようなポテンシャルを秘めている」などと、それら技術の将来性を語った。
第11回『国際ブロックチェーン格付け』仮想通貨リップル(XRP)順位が2つ上昇、ビットコインは15位と現状維持
中国の行政機関であるCCIDのブロックチェーン研究所は、仮想通貨に関連する第11回「パブリックチェーン技術評価」を公表。リップルは前月比で2つ順位を上げ、ビットコインのランクは変動せず15位を維持した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し不動産投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
16:03
ナッジ、ステーブルコイン決済・還元対応クレカ「HashPortカード」発行開始
HashPortとナッジが日本初となる後払い型クリプトクレジットカード「HashPortカード」を発行開始。ステーブルコインJPYCで決済・還元が可能で、利用額の0.3%をJPYCで還元。年会費無料、カード発行手数料2,500円。
15:44
金融庁が語る暗号資産規制改革の全貌──銀行参入、インサイダー規制、DEX対応の狙い|独占取材
金融庁独占取材。暗号資産規制の金商法移行について、銀行グループ子会社の参入、インサイダー取引規制導入、分散型取引所(DEX)対応の狙いを詳しく聞く。投資家保護と健全なイノベーション両立への取り組みを解説。
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧