- ブライアン・ケリーが指摘するBTC市場の懸念要素
- 米CNBC経済番組でブライアン・ケリー氏は、新規参入を示す”とあるデータ”に変化が見られないと懸念点を指摘。その上で、「通常、反発の最終レッグは大きく強含みな売買となる。」などと次の上昇局面を示唆した。
ビットコイン強気派のブライアン・ケリー氏が指摘する、BTC市場の懸念要素とは
米仮想通貨ヘッジファンド、BKCM社の創設者でCEOのブライアン・ケリー氏は、CNBCの番組「Fast Money」で、現在のビットコイン市場の見通しに不安要素があると語った。
また、ビットコインを通貨ヘッジとして利用し始めている機関投資家もいるが、まだ投機的であり、「真の買い手」が参入するのを見る必要があると付け加えた。
同時に、ケリー氏は、自身が抱いているビットコインに対する懸念は、短期的なものだと述べ、昨今の波乱に満ちた世界情勢の動きは、ビットコインにとっては追い風になるだろうと、強気姿勢は崩していない。
深まる米中貿易摩擦やアルゼンチンペソの急落など、世界経済における不安要素は枚挙に遑がない。
さらに、現在の相場サイクルの中でも、もう一段階、価格上昇のチャンスがあると見ているようだ。
避難資産としてのビットコイン
ケリー氏は、先週、同じくCNBCの番組「Squawk Box」において、今年に入りビットコインが、金(ゴールド)を補完する、または代替となる資産クラスとして、伝統的な投資家や機関投資家がマクロヘッジとして取引を開始していると述べた。
司会者は、歴史的な資金との逃避先となってきた金とビットコインの相関指数が去年の0.496から、ここ3ヶ月には0.827に増加した事実に触れ、ビットコインが避難資産となったのだろうかと質問した。
それに対し、ケリー氏は、価格変動の大きいビットコインに対し避難資産という表現は好まないとしながらも、多くの人々が、デジタルゴールドとしてのビットコインを資産の避難先に選んでいると答えた。
そして、中国元安への懸念からビットコインへの資本逃避が起きているのかとの質問には、「中国からの資本逃避が将来起こるだろうとの前提の下」、韓国やベトナムをはじめとする東南アジアかビットコイン並びにテザーなどのステーブルコインへの資本逃避が見られるようだと述べている。実際、世界における1日の仮想通貨取引量の50%から60%は、アジアが占めているとも付け加えた。
また、ビットコインは、現在は、金のような価値の保存手段としての役割が強い「コモディティ」という段階に達しているとケリー氏は言う。 しかし、最終的には、価値の交換手段=通貨としての段階に達するだろうと予測している。