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IoT×Blockchain シリコンバレー発プロジェクトTaraxaが注目される理由とは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

IoTxBlockchainプロジェクトTaraxaとは
TaraxaはシリコンバレーIoTエコシステムのためのパブリックブロックチェーンの開発プロジェクトだ。既存のIoTインフラが抱える課題を解決し、2020年にはメインネットのローンチを予定している。

Taraxaが解決に取り組むIoTの普及に向けた課題とは

最近、ニュースなどで5Gというワードが多く聞かれるようになってきた。5Gは4Gに続いて現在開発が行われている次世代の移動通信システムであり、従来と比べ通信速度の大幅な向上などが期待されている。

そんな5Gを始めとした通信技術の進歩の恩恵を一番に受けるとされるのがIoTだ。

IoTはInternet of Thingsの頭文字を取ったもので、モノ(デバイス)がインターネットに常時接続された状態で相互に繋がり合うシステムのことを指す。自動運転や、スマートスピーカーなどはその一例となる。

内閣府が国が目指すべき未来社会の姿として提唱している『Society5.0』には、IoTによって全ての人やモノが繋がり、少子高齢化などの課題が解決された社会が描かれており、成長が期待されている分野でもある。

一方でIoTが浸透した社会の実現までには乗り越えるべき様々な課題が存在する。

そのひとつがシステムのセキュリティの問題だ。

IoTの核となるのは気温や周囲の音や状態、モノの移動を測る各種センサーが収集するデータだ。スマートスピーカーであれば周囲の音を聞き取り、呼びかけがあれば、反応し、命令を実行する。

それら一つ一つのデータは些細なものであっても、それが集まればデバイスの近くにいる人間の行動や情報を詳細に把握することも可能になる。

GAFAのようなテックジャイアントと呼ばれる私企業に、個人のデータが掌握、管理されてしまうことへの懸念は年々高まっており、IoTデバイスのセキュリティや企業の透明性がなによりも求められている。

また、既存のIoTインフラで課題となってきたのが単一障害点の存在だ。単一障害点とは、その一箇所が故障や欠陥などにより機能しないだけでシステム全体が障害となるような箇所を指す。

エコシステムに接続されるデバイスの数が膨大になるにつれて、既存の中央集権型の手法ではそれら全てを安全に管理することが困難になっていき、収集されたデータを有向に活用することも難しくなると考えられている。

Taraxaは以上のようなIoTエコシステム全体の課題を解決するための取り組みを行う、IoTのためのパブリックブロックチェーンの開発プロジェクトだ。

ブロックチェーン技術を使うことによって、セキュリティやメンテナンス、データの信頼性といったIoTに関する様々な課題を解決し、デバイス同士が独立して運用され、デバイスとデバイスの間で契約を行えるような仕組みを構築しようとしている。

Taraxaの技術的なソリューション

プロジェクトを実現するためにTaraxaが採用したアプローチの一つがBlockDAGだ。

DAGは日本語で有効非巡回グラフと訳され、ブロックが複数のブロックとつながっているような構造になる。DAGでは非巡回という名の通り、ある点から出発した場合、その点に戻ってくることがない。

一般的にブロックチェーンと聞いてイメージされるような、複数のブロックが一本の線で繋がれた構造(シングルチェーン)とは異なっている。

この技術によって同時に処理可能なトランザクションの数を増やすことができるといったメリットがあり、DAGを採用していることを特徴にしている仮想通貨プロジェクトではIOTAなどが有名だ。

TaraxaはこのDAGに改良を加え、DAGに特有の順序付けといった問題などを解決した仕組みを取り入れている。

その他にもTaraxaはIoTにとって真に実用的なブロックチェーンを目指して、様々な技術を取り入れている。

・DAGの高速ファイナライズ

・ファジーシャーディング(ネットワークの無駄を最小化し、並列処理を最大化)

・予測的な並行性(トランザクションの遅延を最小化)

・適応プロトコル(ネットワークの学習、調整を補助)

・トラストレス ライトノード(デバイスの性能やストレージのリソース制約問題を解決)

これらのソリューションは高度に技術的な話となるため、詳細に興味があればTaraxaプロジェクトのホワイトペーパーを読むことができる。

ホワイトペーパーはこちら:Whitepaper

Taraxaの今後について

Taraxaプロジェクトにはスタンフォード大学やプリンストン大学などでブロックチェーン技術や分散ファイナンスなどの研究を行なっているメンバーが参画している。

また、Taraxaは2019年の第二四半期には開発者向けのテストネットを実装する予定であることをロードマップにて公表している。また、最終的には2020年にメインネットのローンチを目指している。

Taraxaのような、非金融分野でのブロックチェーン技術の応用を目指すBlockchain3.0のプロジェクトに今後も注視していく必要がある。

・ウェブサイト:https://taraxa.io/

・公式ブログ:https://medium.com/taraxa-project

・ツイッター:https://twitter.com/taraxa_project?s=17

・テレグラム:https://t.me/taraxa_project?source=post_page

・Discord:https://discordapp.com/invite/WaXnwUb?source=post_page

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