- ビットコイン(BTC)市況
- 仮想通貨ビットコイン(BTC)は大幅続落、直近安値付近の8000ドルを割り込むなど仮想通貨市場は弱気相場を色濃くしている。下落要因として、BitMEXにおけるBTC資金の大量流出との相関性を指摘する見解も。
ビットコイン(BTC)市況
ビットコイン(BTC)は続落し、8100ドルの安値を更新。一時7750ドルまで下落した。(下図:BitMEX)
Bitcoin Fear&Greed Indexでは「極端な恐怖」を示すなど、投資家心理の悪化も断続的な売りに拍車をかけており、週足で見た場合の下落余地も指摘されている。(下図:bitFlyer)
本日16時、17時には、仮想通貨取引所Okexの先物限月(SQ)とDeribitの権利行使があるほか、BitMEXのSQが21時に、24時にはCMEのSQが控えており、大口の様子見基調に拍車をかけている。
BitMEXの影響
CryptoQuantの提供するレポートによれば、世界最大の仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXにおけるポジション解消がビットコイン(BTC)相場に影響を及ぼしている。
今回の大幅下落は、BitMEXにおけるスプレッドの急拡大や約7億ドル(750億円)相当に及ぶ「BTC先物契約」の大量清算に起因する可能性があると言及したほか、BitMEXウォレットからのBTC大量流出は、相場におけるボラティリティ(価格変動性)急上昇の「先行指標」として機能すると指摘した。
CryptoQuantのオンチェーンデータレポートを参照すると、BTC価格のボラティリティとBitMEXからの資金流出には、過去1年間で特にボラティリティが上昇した2018年11月14日、4月19日、9月25日において、明確な相関性が確認された。直近の24日には、BitMEXウォレットから「49141BTC(420億円相当)」が引き出された後、5時間以内に8%以上の変動幅を見せている。
この点についてCryptoQuantは、「BitMEX独自の入出金システムが影響している。(市場不安が高まった場合)BTCの流出量が流入量を大幅超過する傾向にある。」と指摘した。
BitMEXでは、BTC入金は24時間利用出来るが、BTC出金は1日のうちUTC13:00(日本時間22時)に1回のみ行うことができる仕組みだ。
日本時間1時〜5時にBTC相場が動きやすい理由としては、米国時間との時差や4時間足の確定タイミングのほか、BitMEX出金時刻を経過して流動性の変動も加味する必要がある。
大量出金があった場合、BitMEXにおける流動性減少をもたらすことで急落・急騰が起こりやすくなる。過去の傾向を見ると、BitMEXのウォレットから5,000BTC以上引き出された日は、急激なボラティリティ上昇に警戒する必要があるとの見解を示した。