ブロックチェーン利用の発券アプリを試験導入
昨日行われたサッカー欧州選手権2020・ヨーロッパ予選のオランダ対エストニア戦にて、王立オランダサッカー協会(KNVB)が、ブロックチェーン技術を利用した発券アプリを試験導入していたことが明らかとなった。オランダのサッカークラブAFC Ajaxのファン雑誌「Ajax Life」が報じている。
Ajax Lifeによれば、この発券アプリは偽造チケットや闇市でのチケットの売買防止を目的とし、今回開かれた予選をアプリ試用の絶好の機会と捉えたKNVBが試験導入を行なった格好だ。
このアプリの具体的な機能は、同アプリを起動するとPDF形式のチケットが表示され、承認されれば観客はスタジアムへの入場が許可される仕組みとなっている。またスタジアムの特定の半径内のみで動作する仕様で、なおかつチケットのバーコードは入場開始時間の間近に有効化されるため、オークションサイトなどへ転売を行うことが非常に難しくなっている。
KNVBとAFC Ajaxは以前より、このアプリ開発および導入に向け協力を行なってきている。昨日報道を行なったAjax Lifeはこの実験結果について「成功だったと思われる」と評価を下しており、今回の試験で一定の成果を残したものと考えられる。
KNVBは、今後同アプリのさらなる改良や規模拡大を目指していくことを表明しており、ヨーロッパ地域開発基金(ERDF)からの支援も予定されている。