CoinPostで今最も読まれています

韓仮想通貨取引所を襲ったハッカーの挑戦状 「1337」が意味するメッセージは?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Upbit流出事件の犯人はエリートハッカーか

韓国のUpbitから盗み出された342,000イーサリアム(ETH)が外部のウォレットに移送を開始したことを受け、ハッカーが資金のっ資金洗浄を試みている様子や、送金金額にとあるメッセージを送っていることが判明した。

資金洗浄先を探る動き

ハッカーは上述のETHを10〜100,000の数量にわけて分散送金の形で、複数アドレスに送っており、仮想通貨取引所Huobiなどにも少額の送金を送っていたことを、今回の盗難資金を追跡するアナリストChiachih Wu氏などが報告。

資金洗浄を可能とする取引所を探っている可能性が指摘された。

他の追跡専門家からは、Huobiへの送金移動は、ハッカーのものではない可能性も指摘されていたが、Wu氏は「おそらく、犯人はハッキングを実行する前より、HuobiでのKYCをこなし準備を整えた」用意周到な犯行であると説明する。

Huobi宛ての送金のほとんどが少額のETHであったが、この送金は犯人がハッキングの腕前を顕示しようとしていると、専門家は指摘した。

理由は、一部の未確認送金(当時)で最後の四桁を「1337」という数字(0.00001337ETH)にしていることで、これがとあるメッセージを意味していると指摘する。

1337という数字は、ハッカー関係の業界で自分のことを「エリートハッカー」として掲げているときに用いられるものだという。ある意味で取引所などへの挑戦とも受け取れるメッセージとして話題になった。

出典:Ethscan

韓国最大手取引所Upbitは27日、342,000ETHの不正流出を発表。ハッキング被害で不明なウォレットへの送金を確認したと報告した。

流出したイーサリアムは当時、約1日に渡って、流出後のウォレットから移動されることがない状況が、イーサリアムのエクスプローラーから確認されていた。トラッキング技術が整っているイーサリアムのブロックチェーンで今後どのようなルートを辿るか、注目度は高い動きとなる。

大手Binanceは自社取引所に該当資産が着金した場合、協力し凍結措置を行う方針を報告している。ハッカーが送金先に選んだとされるHuobi側からは凍結措置等の発表はまだ行われていないが、過去の事例からも、実際にハッキング資産として特定した場合は、対応措置を行う可能性は高い。

流出した資産に関する保証では、Upbit側が全額の保証すると発表しており、事態の収集がつき次第、対応が行われるものとみられる。

内部犯や北朝鮮の可能性

Upbit側は「ハッキング」として処理しているが、中国のブロックチェーンセキュリティ企業のSlowMistは、「内部犯の可能性も排除できないが、外部のハッカーによる窃盗の可能性が高い」と指摘する。

SlowMistによれば、今年初めからUpbitは北朝鮮と思われる攻撃を複数回受けいていた。「ハッカーは、特定のサイトを長期間にわたって攻撃することで犯行の機会を伺おうとする特徴がある」と説明し、北朝鮮かその他の組織や個人による外部犯行を主張した。

国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会は9月、各国の金融機関(仮想通貨取引含む)へのサイバー攻撃などを通じて、最大20億ドルの資金を違法に取得したと報告した。北朝鮮は国連安保理制裁を回避する常套手段として、高度化させていると説明した。

当時の報告書は、今年2月から8月の制裁の履行状況をまとめたもので、仮想通貨取引所を含める金融機関へのサイバー攻撃や感染型ウイルスなど、具体的な状況や手法を明かしている。

関連北朝鮮の制裁回避手段が高度化 仮想通貨の採掘には軍部主導の専門部署=国連報告書

韓国系仮想通貨アナリストのJoseph Young氏などは、「外部よりも、内部犯行の可能性が高い」と指摘。Upbitがコールドウォレットへの仮想通貨への移転作業を行う際に起きた流出であるため、社内事情に詳しい人物ではないかと論じた。

Upbitは昨年、国のサイバー当局KISAからITマネージメントセキュリティライセンス(ISMS)を取得し、業界においてもセキュリティ性が最も高いと信頼を置かれていたが、今回の流出で、セキュリティ対策を練り直す必要が問われる形になると現地で報道されている。

CoinPostの注目記事

韓仮想通貨取引所からの流出ETH、外部ウォレットへの送金を確認
韓国の仮想通貨取引所Upbitから流出したイーサリアム(ETH)が、外部のウォレットに移送が開始されたことがわかった。流出から1日、該当ウォレットから外部へ送金された。
速報 韓仮想通貨取引所Upbit、ハッキング被害を公式発表
韓国の大手仮想通貨Upbitが、ハッキング被害にあっていたことを公式に公表した。Upbitが、公式ホームページで被害に関する状況説明と対応について報告した。
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
12/08 金曜日
18:39
ビットコインETFへの資金流入予測、金ETF事例や経済環境から算出
ビットコイン現物ETFが承認された場合の資金流入見込みに関してVanEck社が予測レポートを出した。米経済の景気後退予測や金ETFの事例、過去の金融経済動向を基に、暗号資産(仮想通貨)市場の新たな潮流を探る。
18:25
来年11月までにビットコインの過去最高値を予測、上昇要因に半減期や米大統領選|VanEckレポート
仮想通貨ビットコインが2024年11月に過去最高値を記録するとの予測。半減期と米大統領選が影響。VanEckによる予測と市場サイクルの分析内容を解説。
14:26
米大手ベンチャーキャピタルa16z、「2024年に期待する9つの仮想通貨トレンド」を発表
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツは、2024年に仮想通貨領域で期待されるトレンドのリストを発表。分散化、人工知能(AI)、顧客体験の向上などの9項目に言及した。
12:30
米下院エネルギー委員会、ブロックチェーン促進法案を可決
米国の下院エネルギー・商業委員会は、ブロックチェーン技術や分散型台帳技術を促進する法案を可決した。米国の競争力強化が期待される法案となる。
12:23
ビットコイン上昇一服、主要アルトはイーサリアム前日比5.6%高、ソラナ(SOL)12.1%高に
暗号資産(仮想通貨)市場では高騰していたビットコインが一服し、アルトコイン相場ではイーサリアムが上昇した。ソラナ(SOL)エコシステムではエアドロップされたJito Networkのガバナンストークン「JTO」が高騰するなど反響を呼んだ。
11:45
サム・アルトマン支援のMeanwhile Group、1億ドルのビットコイン運用ファンドをローンチ
Meanwhile Advisorsが仮想通貨ビットコインに焦点を当てたプライベートクレジットファンドを立ち上げ。BTCで5%の利回りを提供し、2024年第1四半期までに1億ドル調達の計画。OpenAIのサム・アルトマンが支援するMeanwhile GroupはBTCベースの生命保険ビジネスも展開。
11:00
ブロック社、BTCのセルフカストディウォレットをローンチ
米ブロック社は、仮想通貨ビットコインのセルフカストディウォレットBitkeyをローンチ。ウォレットの特徴や仕組み、出荷時期などが明らかになった。
10:40
ソラナDeFi「Kamino Finance」、将来エアドロップ向けのポイントシステムを開始予定
仮想通貨PYTHやJTOなどソラナプロジェクトの無料配布が注目を浴びる中、ソラナDeFi「Kamino Finance」は将来のエアドロップに向けてポイント制システムを導入すると発表した。
10:15
バイナンス、UAEアブダビでの投資ファンドライセンス申請取り下げ
大手仮想通貨取引所バイナンスは、UAEアブダビにおける投資ファンドのライセンス申請を取り下げた。グローバル戦略見直しの一環とみられる。
08:25
米国株AI銘柄上昇 日銀総裁発言で円高進む
米国株は来年の米利下げへの行き過ぎた期待との指摘が散見される中、AI関連株ではグーグルのGemini発表や、AMDの新たなAIチップ発表などがAI相場上昇への追い風となった。
07:50
仮想通貨Jito(JTO)、バイナンスやBybitにも上場 価格高騰
ソラナの大手リキッドステーキングJitoのガバナンストークン「JTO」は昨夜、仮想通貨取引所大手コンベースやバイナンス、Bybitに上場し価格が暴騰していた。
07:40
Uphold、補助型のセルフカストディウォレット提供へ
Web3金融プラットフォームUpholdは、補助型のセルフカストディウォレットをローンチ。まずは仮想通貨XRPに対応し、今後はビットコインなどにサポートを拡大する。
07:05
SECのビットコインETF審査 最終段階か=ロイター報道
米証券取引委員会(SEC)と申請企業の間で重要な技術的な詳細について協議が進んでおり、近く仮想通貨現物ビットコインETFを承認する可能性があることが示唆された。
12/07 木曜日
17:00
「Beyond The Price」、未公開内容や過去のまとめを配信
第11回のGM Radio:Beyond The Priceは2日に公開。仮想通貨ビットコインなどについて過去の配信をまとめ、未公開の内容も追加した。
15:00
「ビットコインETF承認は機関投資家を後押しする決定打となる」米ARKのウッドCEO
米ヘッジファンドARK Investのキャシー・ウッドCEOは、米証券取引委員会によるビットコイン現物ETFの承認は、仮想通貨投資を検討している機関投資家に対し、「確定的なお墨付き」を与える可能性があると述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2023/12/08 12:00 ~ 13:00
その他 オンライン
2023/12/12 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧