仮想通貨メディアが独自のトークンを発表
海外の仮想通貨メディア『Decrypt』が、独自の報酬トークンをリリースすることを発表した。ユーザーは、Decryptのコンテンツを読んだり共有したりすることでトークンを獲得し、これらのトークンをAmazonやAirbnbなどのギフトカードと交換することもできる。
Decryptは、読者にトークンを提供することで、従来の広告モデルから脱却できることを期待しているという。
We're getting into the token business. https://t.co/JFOovMR4lr pic.twitter.com/oHNOzFeNi7
— Decrypt (@decryptmedia) March 5, 2020
トークンは、イーサリアムを基盤とするトークンプロバイダーOSTと技術的に提携し、現在のところ2020年の第2四半期にベータ版でリリースされる予定である。
Decryptトークンは、アプリを介して「シーズン」毎にリリースされる。各シーズン新たな広告パートナーがスポンサーとなり、ユーザーはシーズンを横断してトークンを収集し、アプリ内ウォレットに保存できる。
ウォレットは、スマートフォン上の仮想通貨ウォレットで、ブロックチェーンを使用することで、ユーザーが複製を作成したり、トークンの供給を人為的に増やしたりすることを防ぐ仕組みとなる。
ユーザーの読書体験と両立する出版広告
Decryptの編集長兼共同創立者であるJosh Quittner氏によると、従来の広告モデルからトークンモデルへ移行した理由の一つとしては、現在の広告モデルがうまく機能していないという考えによるものだという。
広告収入を追求するために、出版社などメディアはクリックを奪い合うことを強いられており、そのことが編集の方針を損ねている。
Quittner氏は、「OSTと提携することで、ユーザーが関心のあるコンテンツを読むことができて、また広告が邪魔にならず、真の価値を提供するようなスポンサーシップを構築することができた」と述べた。
スポンサーシップモデルにより広告主は、既存のネット広告に対して警戒心を持つオーディエンスの趣向に合わせることが可能になるという。
そしてユーザーがコンテンツを読む体験を損なうことなく、広告パートナーとの関係を収益化する。
OSTのCEOは、「イーサリアムのブロックチェーン上でトークンを簡単に起動できるようにすることで、Webプラットフォームが従来の広告モデルを超えて収益機会を得られるように設計した」と語った。