CoinPostで今最も読まれています

アリゾナ州がビットコインによる納税を検討

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アリゾナ州でビットコインでの税金支払いの法案提出
アリゾナ州で、ビットコインを税金支払いの方法として合法化する法案が議会に提出されました。アリゾナ州で提案された修正案が承認された場合、同州は2年後から税金をビットコインで集めることになるかもしれません。
仮想通貨を用いた納税のメリット及び、デメリット
ビットコインによる納税が可能になることで、納税が手軽に行なえるようになる一方、ボラティリティの問題などもあり、多くの人にとってはデメリットとなるのではないかと言う懸念の声も上がっています。

アリゾナ州はビットコインを税金支払いの方法として合法化する最初の州になるかも知れません。

ビットコインによる納税法案がすでに州議会に提出されており、その一つは既に上院財務委員会によって承認されています。

アリゾナ州は仮想通貨の普及に向け積極的な姿勢を示しており、その法整備にもいち早く乗り出している州の一つと言えるでしょう。

アリゾナ州の先進的な取り組み

仮想通貨を日常の決済通貨として認めるべく、アリゾナ州議会では法整備が着々と進んでいます。

同州では、所得税の仮想通貨支払いについて2つの法案が提出されており、その一方が1月中旬に上院財務委員会による審議を通過しました。

また、クラウドファンディング及びICOについての規制法案も新たに提出され、その1回目の審議が衆議院によって6月2日に行われる予定です。

共和党のJeff Weninger議員(以下、Weninger議員)はFox Newsからのインタビューで以下のように答えています。

アメリカ合衆国、引いては世界各国に先駆けて、アリゾナ州がブロックチェーン技術、仮想通貨の発展の中心地となることを期待しています。

Weninger議員は仮想通貨の秘めたポテンシャルを高く評価しており、10年以内に仮想通貨技術がインターネット同様の変革をもたらすだろうと述べています。

彼も携わった所得税の法案は、1月中旬に財務委員会にて4対3で可決されました。

Weninger議員は、この法案が可決することによって、「一般的なウォレット(財布)」を開く必要がなくなり、税金の支払いが容易になるだろうと強調しました。

彼は続いて「深夜でも、家でテレビを見ながらでも、場所、時間を問わずに税金を収められることが数年後には当たり前になっているでしょう。」と語りました。

メリット、デメリット

ケンブリッジ大学の研究によると、仮想通貨ウォレットを保有するアクティブなユーザーは、現在580万人にものぼることを明らかにしました。

そのアクティブなユーザーの1人であり、フェニックス市のビジネスマンであるJack Biltis氏(以下、Biltis氏)はFox Newsのインタビューに対し

自社では、給料をビットコインで受け取ることや、401k(確定拠出年金)の一部をビットコインに投資することも認可しています。

と語りました。

多くの従業員が在籍する会社を営むBiltis氏は、新しい仮想通貨技術が「既存の非効率的なクレジットカードや銀行システム」を代替することになるだろうと強調し、安価で、迅速な送金が仮想通貨で実現できると主張しました。

Biltis氏は、アリゾナ州がその技術を後押しする州になって欲しいと考えています。

一方で、アリゾナ州民主党のSteve Farley議員(以下、Farley議員)は、価格変動が激しいビットコインの納税により、多くの住民がリスクを負ってしまう可能性を危惧しています。

彼は、もしこの法案が可決されれば、州がその仮想通貨の取引に対して責任を負わなければならなくなるとも警告しました。

その税法の修正によって「一部の関心のある人々のみが恩恵を受け、その他大多数の人々が被害を被るのではないか」と主張し、納税者は法定通貨でのみ納税を行うべきだと意見しました。

しかし、ビジネスオーナーであるBiltis氏は仮想通貨決済の普及に対し前向きな姿勢を貫き、以下のように言及しています。

なにを始めるにも最初は恐怖を伴います。インターネットでもそうでした。しかし、世界のあり方は今後20年の間に大きく変わるでしょう。そして、その変化の中で成功できるのは、現在の変化を受け入れられる人々のみなのです。

仮想通貨普及に積極的な州

アメリカの多くの州が仮想通貨の法整備に対して明確な方針を打ち出せていませんが、アリゾナ州を始めとした一部の州では、法整備を含め積極的な姿勢を示しています。

カンザス州やテネシー州では、仮想通貨の売買取引を提供する上で、送金ライセンスを必要としない基本合意書を当局が発行しました。

Bitcoin Market Journal によると、テキサス州でも同様の取り組みが行われており、企業による取引所運営がライセンスを取ることなく自由に行なわれています。

モンタナ州では、仮想通貨の送金を規制した法案がなく、将来的にもビットコイン規制が行われる予定はありません。

news.Bitcoin.comによると、ニューハンプシャー州の知事であるJohn Sununu氏は、仮想通貨を使用する全ての人に対して送金社登録の免除を行う法案にサインをしました。

この州では、以前に仮想通貨を対象に厳格な規制が課されており、ビットコイン送金に限り免除がなされました。

もしアリゾナ州で税金のビットコイン支払いが合法になれば、アメリカでの仮想通貨普及がまた一歩前進することでしょう。

2年前にも同様の法案がニューハンプシャー州で提案されましたが、同様に激しい価格変動への懸念の声が多く上がり、否決されました。

ニューハンプシャー州の法案を提出した共和党州議会議員のEric Schleien氏は、仮想通貨からドルへの交換は自動的に行われ、仮想通貨のボラティリティに左右されることはないため、州や住民がリスク、コストを被ることはないだろうと主張しました。

アリゾナ州で提案された修正案が承認された暁には、同州は2年後から税金をビットコインで集めることになるかもしれません。

Arizona Closer to Accepting Bitcoin and Regulating ICOs

Feb 9, 2018 by Lubomir Tassev

参考記事はこちらから
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
15:00
コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧