Huobi、米国での事業再開へ
米国での事業を終了していた大手仮想通貨取引所Huobi(フォビ)が、早くて今月には米国での運営を再開することが分かった。
サンフランシスコを拠点としてOTC(店頭)取引を展開していたHuobi US(HBUS)は、規制遵守の問題などを理由として、昨年12月に仮想通貨取引サービスを中止していた。それから約4か月後の再開発表である。
完全に規制された地元のパートナーと協力することで、すべての州で事業を運営するためのライセンスを申請する必要がなくなる。Huobi USのような独立した法人は設立せずに、Huobiグループとして業務を再開する予定だ。
Huobiグループのグローバルビジネス担当副社長Ciara Sun氏によると、Huobiは、同社が少数株主になる可能性のある戦略的パートナーシップについて、ある仮想通貨仲介企業と交渉をしている。
この提携を通じて、HuobiはOTCと共に、資産管理サービスも提供することになるが、どちらも米国の機関投資家のみを対象とする。将来的には、個人投資家にもサービスを広げる予定だという。
州ごとのライセンス取得が難点だった
Huobiは元々中国で設立され、香港、韓国、シンガポールにも事務所を開設。さらに、アルゼンチン、ロシアなど、世界中の様々な場所で取引サービスを積極的に拡大している。各国支社に加えて、取引プラットフォームであるHuobi Globalを通じて、世界の様々な地域にサービスを提供中だ。
HBUSは、2018年の正式なローンチ前に、米国財務省の一部門である金融犯罪執行ネットワーク(FinCEN)にマネーサービス事業(MSB)として登録し、幸先のよいスタートを切った。
しかしその後、州ごとのライセンスの取得過程で苦労する。HBUSは50州のうち43州でライセンスを取得できたものの、その多くはトークン対トークン取引のみを許可し、トークン対法定通貨の取引には許可がおりなかった。
昨年11月に、HBUSはすべての米国のアカウントを凍結。その後、米国の法律と規制遵守へ向けた取り組みを強化するために動き、今回の事業再開へと繋がった。