「ビットコインはゴールドよりも魅力的」
大手金融メディアブルームバーグが、ビットコインはゴールドよりも魅力的だとした、最新レポートを公開した。
ブルームバーグのストラテジストであるMike McGloneは、最新のビットコインレポートで、リスク回避資産としてBTCとよく比較されるゴールドについて、様々なグラフを掲載してビットコイン(BTC)専門レポートを公開した。
McGloneは、ビットコインのインフレを防止する供給フレームワークと、各国の中央銀行が熱心に金融緩和を行っている状況が相まって、ビットコインが他の市場よりも高いパフォーマンスを生む環境が現れると考えている。
低下するボラティリティ
レポートによると、BTCは過去180日間のボラティリティ率がこれまでで一番低くなっており、こうしたボラティリティの低さは「2015年に始まり、2017年に終わった強気市場の前にも見られた」一つの傾向にあると指摘している。価格変動の大きなビットコインは、トレンドに合わせてボラティリティが上昇する傾向にあるため、トレンド前のポイントにこのような期間が存在することを指摘した。
長期保有者の増加
また、レポートはBTCを長期保有するタイプの投資家が増加している兆候があると指摘した。ビットコイン価格が3月に株式市場の下落に影響されて急落した際、仮想通貨投資信託サービスを提供するグレースケールで、ビットコイン信託資産が拡大したデータを引き合いに、ビットコイン需要は依然として後退していないと論じた。下落時も長期保有に向けた現物保有需要の高まりに注目した見解だ。
これはビットコインを支持する投資家の存在を示している。投資家は価格の下落に敏感に反応して購入する。 5月の初めに(機関割合も多い)グレースケールのビットコイン信託資産は、市場に供給されているビットコインの約2%にも達している。
優れたパフォーマンス
また、過去1年間のパフォーマンスについて、ビットコインのパフォーマンスが多くの金融資産の中で最も高い結果を残したことを評価。ゴールドやS&P500、そして仮想通貨10銘柄のインデックスであるBloomberg Galaxy Crypto Index(BGCI)など、他の資産のほとんどを上回ったデータを掲載した。
大規模かつ世界的な金融緩和などを背景として、世界の金融市場が変化する中で、この傾向は継続すると予想した。上のグラフに見られるように、ビットコイン価格は3月の価格急落から急ピッチに回復しており、年初来騰落率では、金のパフォーマンスを超えている。
また、金融資産としての側面で、ビットコインが安全資産に変化しているデータとして、52週間の移動平均線に対する市場価格の推移を取りあげた。このポイントこそが、株式市場とは異なる強さを持っている指摘。ビットコインは、ゴールドのような代替価値保存手段として機能し始めていると、レポートで紹介した。