仮想通貨市況
イーサリアム(ETH)は23日、2019年以来の重要トレンドラインを上抜け、日足の上値抵抗線を力強くブレイク。一時前日比10%近くの上昇を見せた。
仮想通貨有識者として知られるDEG (@DEG_2020)氏の言及にあるように、FTXのアルト指標に循環物色の兆候が出ていることから、直近高騰していた「DeFiセクター」からイーサリアムなど上位アルト市場に資金が流れ込んでいる可能性も示唆される。
上位アルトインデックス上げてるねえ。
— DEG (@DEG_2020) July 23, 2020
DeFiインデックスは折れてる。 pic.twitter.com/mvEiDiCuKB
仮想通貨デリバティブ市場データ分析サイトskewによると、大手仮想通貨デリバティブ取引所DeribitとOKExのイーサリアムオプション市場における未決済建玉(OI)は、過去最高の1億9400万ドルに達した。
イーサリアム(ETH)の材料として高い関心を集めるのが、次世代の大型アップデート「ETH2.0」に関する思惑だ。
現在イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムは、ビットコイン同様のPoW(Proof of Work)だが、今後PoS(Proof of stake)へと移行する。
仮想通貨のPoS(プルーフ・オブ・ステーク)とは|2020年以降に注目が集まる理由PoSは、保有するコイン資産の多さによってブロックチェーンに新たなブロック追加を承認するノードが決まる。仕組み上は株式会社の株(債券)と似たようなものであり、PoSコインの保有量が多くなればなるほど、期待利回りなど影響力も大きくなる。
PoWの欠点のひとつである消費電力量を削減することができるほか、ステーキング需要など現物を保有し続けるインセンティブが強く働くことで、コイン価格へ好影響を与えやすい。なお、イーサリアムをステーキングするためには「32ETH」以上が必要となる。
関連:イーサリアムのステーキングは高利回り?株式配当と比較したリスク・リターンを独自考察
ビットコイン市場
昨日のペナント上方ブレイクで勢い付いたビットコインは、相関性の高いイーサリアムの急騰に連れ高する形で一段高に。
一目均衡表では、日足雲のねじれを前に上に突き抜けており、9500ドルのレジスタンスラインをロールリバーサルすれば、心理的節目の10000〜年初来高値の10500ドルも視野に。相場のモメンタムとしてはこちらのシナリオの方が有力と言える。(上図①)
一方で、米ダウの急落など外部要因次第では、一転して雲のねじれを下抜けるシナリオもあり得る。その場合、9000〜9200ドルを保てなければ8500ドル付近まで大幅下落する可能性も否めない。(上図②)
直近相場について海外のアナリストCactus(@TheCryptoCactus)は、「ビットコインは、9200ドルまでのプルバック(揺り戻し)は許容範囲だ。9500ドルのレジスタンスをブレイクすれば、パーティーが始まることになるだろう」との認識を示した。
Castillo Trading(@CastilloTrading)も同様の見解を示し、9500ドルのブレイクを果たせば、価格帯別出来高のPOC(Point of Control)である、9900ドル(106万円)がターゲットになると見ている。