はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「中央銀行が決済システムを独占すべきではない」米通貨監督庁責任者

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「米ドルトークン化はブロックチェーン上で行った方が良い」

米国の銀行規制当局の責任者が、ブロックチェーン上に構築されるドルの方が、中央銀行による決済システムの独占よりも優れていると述べたことが分かった。

この発言は、米国通貨監督庁(OCC)の最高執行責任者Brian Brooksによる。29日、米国大手シンクタンク、ブルッキングス研究所のAaron Kleinとの対談の中で行われた。

「任期中に決済分野で何か達成できるとしたら、どんな方面のことを考えているのか」と問われ、Brooksはまず州ごとの規制にとらわれない決済企業における全国的なプラットフォームを作りたいと回答。そして次に、米ドルのトークン化について語った。

私は分散化の可能性を信じている。結局のところ、ステーブルコインや他のブロックチェーンベースの米ドルのトークン化は、長期的にみると高速決済のための最も弾力性のあるモデルだと思っている。

中央銀行が決済システムを独占するよりも良い。複数ノードのネットワークの方が、何か起きた時の安全性も高いわけだ。

Brooksは以前にも、米国が中国の後を追って独自の中央政府発行デジタル通貨(CBDC)を作成することには反対していた。

私は政府がトークンを作成することが良いとは思っていない。そうしたことが政府の役割だとは賛成しないが、連邦準備銀行や米国証券取引委員会(SEC)がデジタル通貨がどうあるべきかの枠組みを作る必要はあると考えている。

Brooks

米国はCBDC発行に消極的

米国はCBDC発行には現在のところ消極的で、今年2月に連邦準備制度理事会(FRB)のPowell議長は「ただちにCBDCの開発に着手することはない」と明言している。

しかし中国をはじめ各国のCBDC開発やリブラプロジェクトの登場、金融デジタル化の加速などに伴い、CBDC研究への圧力は高まっていると見られる。

先月Powell議長は米下院金融サービス委員会で、CBDCの開発や導入を進めるためにはさらに調査が必要とした上で、「中央銀行が設計するべきだ。通貨供給は中央銀行の役割だ」と考えを述べていた。Brooksの考えは、これとは対照的であるようだ。

前職は仮想通貨取引所の法務責任者

Brooksは現職に就任する前は、米大手仮想通貨取引所コインベースの最高法務責任者だった。

Brooksを採用したMnuchin財務長官は「違法行為を補助する仮想通貨の使用を容認しない」と繰り返し述べる仮想通貨否定派だが、「金融システムを安定させ経済成長を促進させるために」Brooksを採用したと以前説明した。

ビットコインなど仮想通貨やブロックチェーンを支持している人物が採用されたことは、米国財務省における仮想通貨に対する姿勢の変化に繋がるのではないかと期待する声もあり、その成果として、先日、OCCが、米国立銀行(ナショナル・バンク)に対し、仮想通貨のカストディサービス提供を許可すると正式に発表したことだ。

Brooksは、米国は取引速度などの問題でヨーロッパなどの地域に遅れをとっていると指摘、ブロックチェーン技術に大きな期待を寄せている。

ブロックチェーンは国の歴史の中で大きな転換点であり、この技術は多くの企業が業務改善するために使用できる可能性を秘めており、ブロックチェーンのさらなる発展は、国が現在直面している経済問題の多くへの答えになり得る、とBrooksは語った。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:20
カナダ税務当局、仮想通貨利用者の4割が未申告と推定
カナダ歳入庁が過去3年間で仮想通貨関連監査により1億カナダドル以上を徴収したが、2020年以降刑事告発は行われていない。同庁は仮想通貨プラットフォーム利用者の40%が未申告または高リスクだと推定している。
12:50
『ガス先物市場』、ヴィタリックがイーサリアム手数料を安定させるアイデアを披露
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏がガス代先物市場を提案した。将来の手数料をヘッジ可能にする構想であり、コミュニティ内で議論が活発化している。
11:45
米大手銀行CEO、上院議員と仮想通貨市場構造法案を協議予定 ステーブルコインの利息付与に反対表明へ=報道
バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴのCEOが9日、上院議員と会談し仮想通貨市場法案を協議する。銀行側はステーブルコインへの利息付与に反対し、仮想通貨分野での競争能力確保を求める姿勢だ。
11:23
テザーのUSDT、アブダビで「法定通貨参照トークン」認定範囲が拡大 9チェーン追加
テザーのUSDT、アブダビで法定通貨参照トークンの認定範囲を拡大。新たに9つのブロックチェーンで規制業務が可能に。USDC、USD1、RLUSDも承認済み。UAEがステーブルコイン規制拠点として台頭。
10:22
マイケル・セイラー氏、国家主導のビットコイン銀行システムを提案
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長がアブダビで、ビットコイン担保型の高利回りデジタル銀行システムを各国政府に提案。20兆〜50兆ドルの資本流入を見込むが、価格変動性への懸念も。中東の全政府系ファンドと会談を実施。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、最大約47億円規模の自社株買い実施へ
仮想通貨ハイパーリキッドの財務企業ハイパーリキッド・ストラテジーズは、最大約47億円規模の自社株買いを実施すると発表。延期や中止の可能性もあるが最大で12カ月間実施する計画である。
09:40
アルゼンチン中銀、民間銀行による仮想通貨取引の解禁を検討か=報道
ビットコイン支持のミレイ政権下で、アルゼンチン中央銀行が民間銀行による仮想通貨取引サービスの許可を検討中だと伝えられる。実現すれば普及が促進される可能性もある。
09:35
UAE初、イスラム系銀行ルヤがビットコイン投資サービスを開始
UAE拠点のイスラム銀行ルヤが8日、仮想通貨インフラプロバイダーのフューズと提携し、モバイルアプリを通じてビットコイン投資サービスを開始した。イスラム系銀行として初めて顧客にBTCの売買を可能にする。
08:15
PLUMEとJUPITERがコインベースに新規上場、機関投資家向けアクセスも提供
米コインベースが12月9日にプルームとジュピターの現物取引を開始する。RWAトークン化のプルームとソラナ系DEXアグリゲーターのジュピターが新規上場し、機関投資家向けアクセスも利用可能になる。
07:55
SECがOndoへの捜査を訴追なしで終了、トークン化証券のハードルをクリア
トークン化プラットフォームのオンド・ファイナンスが、バイデン政権下で開始されたSECの捜査が訴追なしで終了したと発表した。トークン化証券が米国資本市場の中核となる時期が到来したと同社は期待。
07:15
仮想通貨投資商品、先週は1110億円超の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週の資金フローは約1,116億円の純流入だったと報告。ビットコイン、XRP、チェーンリンクの投資商品の需要が高かった。
07:02
ビットコイン担保をデリバティブ市場で使用、米CFTCがトークン化パイロットプログラムを開始
米CFTCがビットコイン、イーサリアム、USDCなどのデジタル資産をデリバティブ市場で担保として使用するパイロットプログラムを開始した。トークン化担保に関する新たなガイダンスも発行している。
06:25
ストラテジーが約1500億円でビットコイン押し目買い、7月以来の規模に
マイケル・セイラー率いるストラテジーが先週約10億ドルで10624BTCを追加購入した。7月以来の大口購入となった。
06:02
リップルの780億円資金調達、異例の年10%リターン保証で株式売却 投資家ヘッジに応じて=報道
ブルームバーグによると、リップルが11月に実施した5億ドルの株式売却で、投資家に3〜4年後に最低10%の年間リターン保証で未上場株式を売却する権利を提供していた。企業価値は400億ドルと評価されている。
05:35
ブラックロックもステーキング商品提供へ、イーサリアム現物ETFで
世界最大の資産運用会社ブラックロックがステーキング機能を備えたイーサリアムETFの登録届出書をSECに提出した。グレースケールやフィデリティなど他の発行体も仮想通貨ETFにステーキング機能を追加している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧