はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

市場価格で初めてビットコインを超えるアルト銘柄「YFI」 取引開始から32,000%上昇

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

YFIが1ヶ月で1万ドル突破

ビットコイン(BTC)が18日に12,500ドルに到達し、年初来高値を更新する中、市場価格でBTCに並ぶ仮想通貨銘柄が出てきた。

DeFiプラットフォームyearn.financeのガバナンストークン『YFI』は18日、12,000ドルにまで上昇し、取引開始からわずか1ヶ月で市場価格がビットコインに並んだ。7月18日に取引が開始した際、わずか32ドルだったYFIはここ1ヶ月で価格が32,000%上昇している。

YFIは19日時点の時価総額基準のランキングで51位、発行済みのトークン数が29,961YFI(発行上限3万)と少なく、高値を更新し続けたことで、市場価格が1万ドルを超える状況となった。

YFIの指数関数的な価格上昇は、仮想通貨業界でも稀に見る例だ。取引開始当日、32ドル(Coingeckoデータ)から1,000ドルに高騰し、8月1日にはすでに4,000ドルに到達。18日に12,000ドルの大台に達し、現在1万ドルの水準を推移している。

出典:FTX

YFIとは

CompoundのCOMPトークンから始まった『イールド・ファーミング』ブームを背景に、yearn.financeはCompound、Aave、Dydx、Fulcrumなどの人気レンディングサービスを利用してトークンの貸し出しを最適化する分散型のアグリゲータサービスを提供。yearn.financeに預け入れた対象トークンは、利子が付く『yToken』に変換され、最も収益性の高いレンディングサービスを利用できるよう、定期的にリバランスされる仕組みが設計されている。

しかしなぜYFIトークンがほかの人気DeFi関連銘柄よりも驚異的なパフォーマンスを遂げているのか、理由はyearn.financeのガバナンス方法にあると見られる。

YFIは他のアルト銘柄と異なり、プレマイン(仮想通貨公開前のマイニング)も、セールもなく、買うこともできない。界隈はビットコインが誕生して以来、初めて見られた純正な分散型ネットワークとしている。開発者のAndre Cronjeは7月に自らプロトコルの管理をすべてのYFI所有者に移し、資金管理の権限を完全に放棄している。

また、YFIは発行上限があり、わずか3万YFIと設定されており、ビットコインで再認識されるトークンの希少性も価格高騰を後押しする。この数はほかのDeFiガバナンストークンに比べ非常に少ない枚数だ。(例:COMPの上限は1000万トークン)

CronjeはCoinDeskに対し、価格の上昇について、YFIの希少性と他のDeFiプロトコルでも利用できる点が追い風になった可能性が高いとコメントしている。

しかし、投機性も強いマーケット環境から市場価格が乱高下する可能性があり、高値掴みのリスクを警戒する声もある。

yearn.financeその他の動向

YFIの高騰要因を読み解くと、上述の希少価値のほかにもyearn.financeに関連する動きがあった。

17日、同プラットフォームはユーザーの資金を保護する目的で、トークン化される保険プラットフォーム「yInsure Finance」を発表。現在yearn.financeにロックされている資金の総価値が6億ドルを超えている規模であるため、保険の提供は多くのユーザーから求められている。

開発者Cronjeは「yInsure Finance」について、「これから数週間、新たなトークン化された保険を系統的にリリースする」と説明した。

BitMEXのCEOもYFIイールド・ファーミング

yearn.financeで提供される利子の高いイールド・ファーミングは既存のDeFiユーザーだけでなく、BitMEXのアーサーCEOも関心を示したことで話題になった。

アーサーCEOはここ数週間DeFiのイールド・ファーミングを研究し、YamやBasedなどのプロトコルについても探っていたという。17日に、「今朝からメタマスクウォレットを忙しく操作し、YFIのファーミングをしている」と、yearn.financeのスクリーンショットをSNSに掲載した。

Yamで問題発生

アーサーCEOも関心を示した実験的な色の強いDeFiトークンYam(サツマイモ)は11日(初日)、約5億ドルのトークンがロックされ一時的にYamのファーミングが人気急上昇していたものの、のちにスマートコントラクトのバグが発覚し、99%以上の市場価格の急落が観測された。

ヤム(YAM)の価格 引用:CoinMarketCap

事前に発行されたトークン(創業者の保有)、VCの出資やコードの正式な監査も無く、開発チームが10日間で作り上げた実験的プロジェクトであるとリスクについて公式ブログで事前に告知されたが、1つの失敗例として問題化している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/14 金曜日
21:20
CourtYard(コートヤード)でトレカをNFT化|使い方を初心者向けに徹底解説
トレーディングカードをNFT化して取引できるCourtYard(コートヤード)の使い方を解説。アカウント開設からPolygon上での取引方法、ガス代準備、リスクまで初心者向けに図解で詳しく紹介します。
21:00
ビットコインウォレットのおすすめは?種類・選び方・アドレス作成手順まで解説
ビットコインウォレットの種類や違い、安全な選び方を徹底解説。ハードウェア・ソフトウェアの比較からアドレス作成、セキュリティ対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。
17:19
米ビットコイン現物ETF、過去2番目の規模の純流出 リスクオフが加速
11月13日、ビットコイン現物ETFは8.7億ドル(約1,340億円)の純流出を記録し、過去2番目の規模に。イーサリアムETFも3日連続で流出。FRB当局者の慎重発言を受け、仮想通貨と米国株が同時に下落。専門家は健全な調整との見方も。
16:46
Aptos Labs CBOが語る日本戦略|独占インタビュー
Aptos Labs CBO Solomon Tesfaye氏独占インタビュー。日本の大手金融機関との協議、ステーブルコインUSD1の展開、グローバル戦略を語る。
16:32
ビットコインのみ投資へ 欧州初のルクセンブルク国家ファンドがETF経由で1%配分
ルクセンブルク財務相が、国家ファンドFSILが他の仮想通貨ではなくビットコインのみに1%配分したことを明言。欧州初の国家レベルでのビットコイン投資となる。
15:06
ヴィタリック、分散化の原則を強化する「トラストレス宣言」を発表 中央集権化に警鐘
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏らが「トラストレス宣言」を発表。検証可能性や検閲耐性など6つの核心要件を定義し、利便性優先による中央集権化リスクに警鐘を鳴らした。トラストレスこそがイーサリアムの本質であり、信頼できる中立性を達成する唯一の方法だと強調している。
15:06
JPYC、米サークル社オンチェーンFX網のパートナー通貨に採択
JPYCが米CircleのオンチェーンFX網「StableFX」で日本円パートナーに採択。USDCとの即時交換に対応し、国際送金・決済インフラで円建てステーブルコインの役割が拡大する見通し。
13:35
日本円ステーブルコインJPYC、発行額2億円突破
JPYC株式会社は、日本円建ステーブルコイン「JPYC」の累計発行額が2億円を突破したと発表。正式発行から約18日間での達成。保有者数は約3.1万人に達し、JPYC EXの口座開設数も6,000件に到達した。
11:57
「ビットコイン、株高に反応鈍く下落時は増幅」Wintermuteが非対称性を指摘
Wintermuteの最新レポートによると、ビットコインはナスダック指数と0.8の高相関を維持するも、株高局面で反応が鈍く下落時のみ敏感に連動。この負のスキューは2022年以来最高水準で、通常は市場底値圏で見られるパターン。資金の株式市場シフトと流動性低下が背景に。
11:49
大手銀BNYメロン、ステーブルコイン準備金のためのMMFを立ち上げ
大手銀BNYメロンがステーブルコイン発行者向けのマネー・マーケット・ファンド「BSRXX」立ち上げを発表。ジーニアス法対応の準備金ファンドとなる。
11:04
21シェアーズ、仮想通貨指数ETF2本を米国上場 投資会社法適用は米国初
21シェアーズが投資会社法(1940年法)準拠の仮想通貨インデックスETF2本を米国で上場。TTOPとTXBCは、ビットコイン、イーサリアム、ソラナなど主要デジタル資産への分散投資を提供。機関投資家向け「ゴールドスタンダード」のETF構造を採用。
10:33
ビットコインが今月3度目の10万ドル割れ、フラッシュクラッシュ後の資金戻り鈍化
ビットコインは今月3度目となる10万ドル割れを記録し、低調な値動きが続いた。背景には、FRBが利下げに慎重な姿勢を示していることに加え、東証などを運営する日本取引所グループ(JPX)が仮想通貨トレジャリー企業に対して規制を示唆する報道が流れ、市場心理を冷え込ませたことが挙げられる。
09:54
グレースケールのIPO登録書類が公開 トランプ政権下で上場申請続く
仮想通貨資産運用企業グレースケールは、IPO登録届出書を米SECに提出。市場が構築されれば株式のトークン化も検討していく意向を示した。
09:32
米国でXRP現物ETF上場、初日取引高は90億円を記録
カナリー・キャピタルの仮想通貨XRP現物ETFが米国で上場。初日取引高90億円を記録した。2025年に上場したETF中でトップの数字となった。政府機関再開でさらなる承認も期待される。
09:18
チェコの中銀、試験的にビットコインを購入
チェコの中央銀行は、歴史上初めてデジタル資産を購入したと発表。購入したのは仮想通貨ビットコインで、他にも米ドルステーブルコインとトークン化預金も保有すると説明している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧