高まるビットコインDeFi需要、Liquidネットワーク上の分散型取引所「TDEX」開発進む

ビットコインのDeFi

Liquidネットワーク上に「TDEX」と呼ばれる分散型取引所(DEX)を構築するプロジェクトが進行しており、今週から一部アクセスを行えるようになったことが分かった。

現在のDeFiのプラットフォームは、その大部分が互換性の高いイーサリアムネットワークの基盤を利用しているが、市場拡大の反動によるイーサリアム(ETH)のトランザクション詰まりやガス代高騰など「スケーラビティ問題」など課題も山積。コミュニティからはビットコイン(BTC)を利用したDeFiを望む声が聞かれる。

現在BTCを担保にして貸出ができるプロジェクトもあるが、イーサリアムのロジックに依存しているため、TDEXには注目が集まっている。

LiquidネットワークはBlockstream社が開発したBTCのサイドチェーン。世界中の仮想通貨(暗号資産)取引所、マーケットメーカー、ブローカーや金融事業者を繋ぐ決済ネットワークだ。

関連:Liquidネットワークについて詳しく解説(前編)

サイドチェーンとはメインのブロックチェーンにつないで、機能や性能を補完・拡張する技術。Liquidネットワークでは主に以下のようなことが行える。

  • BTCに裏付けされたトークンの発行と償還
  • 匿名性の高いトランザクション
  • 高速送金
  • 独自トークンの発行・償還

以下のグラフはDeFiにロックされているBTCの数量を表す指標だが、DeFi市場が着目され始めた今年5月以降に急増。ビットコインに連動したERC-20トークンであるWBTC(Wrapped Bitcoin)の成功を含め、BTCのDeFiに対する需要の高さを示唆している。

出典:DeFi Pulse

TDEXについて

TDEXで利用される「TSWAP」というプロトコルは、取引所などの仲介者なしで異なる通貨間取引も可能にする「アトミックスワップ」に特化している。現在のDeFiに多く見られる自動マーケットメーカー(AMM)に変化を加えたものだという。

TDEXはAMMと違い、特定の取引価格を実行する数式がない。TDEXを構築するSevenlabsのCEOは、仮想通貨メディアCointelegraphに対し、「価格については固定するか、外部からの情報をもとにするなどして、流動性プロバイダーに任せる」と述べている。

BTCの交換を行うアトミックスワップは現在あまり普及が進んでいないが、BTCの2大アップグレードであるタップルート(Taproot)とシュノア署名の技術によって、メカニズムをよりシンプルにできると期待されている。

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