CoinPostで今最も読まれています

時価総額5位Polkadot、仮想通貨トークン発行プロジェクト「Polimec」導入へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ポルカドットにトークン発行のメカニズム導入へ

大型クロスチェーンプロジェクトのPolkadot(ポルカドット)に、トークン発行と転送のフレームワーク「Polimec」が導入されることが分かった。

イーサリアムのERC20コントラクトの課題点を解決する、競合プロジェクトとなりそうだ。

「Polimec」はPolkadot Liquidity Mechanism(ポルカドット流動性メカニズム)の略称で、ブロックチェーンプロトコルKILTのチームが立ち上げる。

「Polimec」はイーサリアムのエコシステムに対してERC20コントラクトが持つのと同様の役割を、ポルカドットのエコシステムに対して持つことになる。

ポルカドット上には、様々なブロックチェーン・プロジェクトが築かれるが、採用を拡大するのに時間を要し、その間に多額の資金が必要となるものもある。

ブロックチェーンの新興プロジェクトは、メインネットの立ち上げ前に、イーサリアムのERC20トークンを販売することで流動性を得ることが多い。

だが、ERC20トークンには幾つか課題もあり、今回の「Polimec」はそうした点の解決を目指しているという。

KILTのプロジェクトリーダーでBOTLabsのCEO、Ingo Ruebeはプレスリリースで「Polimec」の利点を以下のように語った。

手数料(ガス代)

ERC20トークンを送信する時には、スマートコントラクトが呼び出される。その結果、イーサリアム(ETH)によるトランザクション手数料(ガス代と呼ばれる)が発生する。しかし、ネットワーク混雑時には20ドル以上になることもあり、少額取引を妨げている。

一方でIngo Ruebeによると「Polimec」はスマートコントラクトを使用せず、発行するすべての通貨残高を直接同ブロックチェーン上に保持しており、手数料は送金されたコインで支払われる。

「Polimec」自体には独自通貨がないため、手数料は非常に安定していて、比較的安価であるという。

有望プロジェクトの選出

また、プレスリリースは、ERC20トークンの問題点として、発行されたコインのほとんどが、必ずしも有望なプロジェクトを伴っていたわけではないことを挙げている。誰でも数時間以内にERC20トークンを発行することが可能で、それをふるいにかける仕組みは特に存在しない。

その点「Polimec」は、コイン発行者のコミュニティを確立するという。

「Polimec」を利用してコインを発行する者だけが「Polimec」の維持に携わること(メンテナー)が可能で、メンテナーであり続けるためには、自分のコインを維持し続けなければならず、これが自分のプロジェクトを活性化し続けるインセンティブになると説明している。

メンテナーは手数料収入を得られるが、これはメンテナー間でほぼ平等に分配されるため、新たなメンバーが加わると、他のメンテナーの収入が減ることにも繋がる。

このため、既存のメンテナー達は、新しいプロジェクトが十分に有望で、手数料収益を得ることが出来るとみなす場合のみ、そのプロジェクトに承認の投票を行うことになる仕組みである。

メインネットへの残高移行

またメインネットへの残高移行についての課題も解決するという。メインネット立ち上げの際に、残高をスマートコントラクトから抽出し、新たなメインネットのジェネシスブロックに実装しなければならないという複雑なプロセスが必要だった。

プレスリリースによると「Polimec」ではメインネットへの移行が非常に簡単になるという。移行するために、コイン発行者は新しいウォレットを作成したり、新しいアドレスやキーペアを生成したり必要はないという。

Ingo Ruebeは、ERC-20トークンがイーサリアムのエコシステムに大きな影響をもたらしたことを指摘し、流動性を創出することができる「Polimec」もポルカドットの「エコシステムには絶対に不可欠な部分」だと語った。

「Polimec」により、ポルカドットのエコシステムがさらに多くのプロジェクトに活用される期待を示した格好だ。

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/30 木曜日
06:45
米SoFi、仮想通貨取引サービスを停止へ Blockchain.comへ移行
米オンライン融資仲介サービス大手SoFiは29日、仮想通貨取引サービスの閉鎖および移行計画を発表した。Blockchain.comへの移行が必要となる。
06:05
ブラックロックとInvesco、ビットコインETFの上場申請でSECと再び面談
米SECは現物型ビットコインETFの上場申請について、今週28日に申請側のブラックロック(2度目)・Invescoと会議を行ったことが判明した。ゲンスラー委員長は別のイベントでETF申請についてコメントをした。
05:30
米で13番目のビットコインETF上場申請に、スイスPando
スイスの資産管理会社Pando Assetは米国で、現物型仮想通貨ビットコイン(BTC)ETFの上場申請を行っていることが判明。
11/29 水曜日
21:01
IOTA財団がUAEアブダビ当局と提携、エコシステム成長を促進
仮想通貨IOTAの研究・開発を行うIOTA財団は、UAEアブダビで、金融センターADGMと協力し、プロジェクトを成長させていくと発表した。
18:00
預けるだけで仮想通貨が増える?|CoinTradeのステーキングを解説
出典元:CoinTrade 2023年11月、ビットコイン(BTC)が年初来高値を更新したことをうけ、仮想通貨(暗号資産)業界は盛り上がりを見せています。 一方で「仮想通貨には…
16:28
米財務省 仮想通貨業界への調査権限拡大を議会に要請
米財務省がハマス制裁の一環として仮想通貨業界への調査権限を拡大へ。過激派組織のデジタル資産利用に対抗するための新たな法案を議会に要請し、アンチマネーロンダリング規制を強化する動きを加速。テロ資金の流れを追跡し、国際的な安全保障を高める目指す。
15:33
Coinbase顧客にBybit関連の「召喚状」通知、CFTCの動きに焦点
仮想通貨取引所Coinbaseが規制当局の召喚状について顧客に通知。Bybitの利用歴のあるCoinbase顧客に関する情報提供をCFTCが求める。Bybitは米国サービスを否定もVPNアクセスの可能性あり。Bybitは仮想通貨取引量トップ3で2,000万ユーザーを達成。
14:54
「中国の信用拡大はビットコインへの資本流入を促す可能性がある」ヘイズ氏
仮想通貨取引所BitMEXの共同創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、中国における信用拡大が世界市場に波及し、結果的にビットコインなどのリスク資産全般への資本流入を促進するとの見解を披露した。
14:00
SNS連携のWeb3ウォレット「TIPWAVE」公開
NextmergeがX(旧Twitter)やDiscordユーザーに便利なWeb3ウォレット「TIPWAVE」を発表。SNSとの連携で暗号資産(仮想通貨)とNFTの利用が簡単に。ソーシャルメディアアカウントに対するNFT配布も可能になる。
12:40
ビットコイン投資商品9週連続の純流入、21年11月の「強気相場」以来最大規模に
暗号資産(仮想通貨)市場では、CME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)の先物OIがバイナンスを上回る規模を拡大。CoinSharesのデータではビットコインETPなどの投資商品に21年11月以来最大の資金流入を観測した。
11:30
Jドーシー氏、ビットコイン採掘分散化推進の「OCEAN」に投資
ムーモリン社のビットコインマイニングプロジェクト「OCEAN」が620万ドル調達。ジャック・ドーシーも支援し、ブロック報酬をマイナーに直接分配する革新的なアプローチを採用。暗号資産(仮想通貨)ビットコインの分散化と発展に寄与。
10:45
香港行政長官、Hounax詐欺事件について発言
香港の行政長官や規制当局責任者は、仮想通貨取引所Hounaxの詐欺事件について発言し今後の姿勢を示した。また香港警察が事件概要を説明している。
09:50
チェーンリンク、ステーキング機能をアップグレード
チェーンリンクは、ステーキングの新バージョンを仮想通貨イーサリアムのメインネットにローンチしたことを発表。特化する目標や移行スケジュールを説明している。
08:30
ドル円一時147.3円 コインベース株大幅高、米FOMC理事ハト派転換か
コインベースやビットコイン採掘関連株などはFOMC理事のハト派的な発言を受けて大幅に上昇した。今夜は米7-9月期四半期実質GDP改定値が発表される。
07:45
アニモカブランズ、TONネットワーク最大のバリデータに
香港のWeb3大手アニモカブランズは28日、TONのエコシステムに投資し、L1ブロックチェーン「TON」の最大のバリデータになったと発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア