はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米国当局、仮想通貨の課税ガイダンス明確化へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米国当局、税務ガイダンスを明確化へ

The Blockの報道で、アメリカの内国歳入庁(IRS)と財務省が現在、暗号資産(仮想通貨)に対する税務ガイダンスを明確化するため協働していることが分かった。仮想通貨に関する課税強化の狙いがあるとみられる。

米国財務省税務管理監査官(TIGTA)の報告書によると、仮想通貨取引所は税務ガイダンスをそれぞれ別の方法で解釈しているとみられ、これが法的順守上のアプローチの差異に繋がっているという。

報告書は、IRSが期待する納税額と実際に支払われた額の差に関する調査の一環として行われたもの。

二つの様式の提出を推奨

この報告書は、仮想通貨取引に関する納税者のコンプライアンスを向上させることをテーマにしており、IRSがすべての仮想通貨取引所に様式「1099-B」を要求することを推奨している。

この様式は、仮想通貨取引所がそのユーザーに代わって取引を報告するものだ。

また、サードパーティ決済組織(TPSO)の性質を持つ取引所は「1099-K」様式で報告する必要があることにも言及した。この様式は、決済に使われるカード(クレジットカード等)とサードパーティのネットワーク取引の詳細を報告するものだ。

報告書からは、IRSが納税者の​​報告率を高め、税に関する精査の回避を難しくしようとしていることが窺える。

TIGTAの報告書は、仮想通貨取引所は、サードパーティの支払いネットワークで決済を行う中心的な存在となっていることが多いため、様式「1099-K」を提出することが期待されると述べる。

規則が不明確であることが様式未提出の原因

サードパーティ決済組織(TPSO)は、総決済額2万ドル、トランザクションが1年で200件以上の場合、この様式に記入することになっている。

しかしTIGTAによると、このことを巡る仮想通貨業界の解釈は一貫しておらず、報告がまちまちであるという。

TIGTAが調査した9件の取引所の中で、2015年から2018年の間に「1099-K」を提出したのは4つの取引所のみだった。

IRSは、こうした不一致の理由は現在の規則が不明確であるためとした。法定通貨と交換された仮想通貨は、決済カードによる取引ではなく、むしろ「商品またはサービス」と見なされるかという点が明確に定義されていないという。

また仮想通貨取引所が先に挙げた「1099-B」でユーザーの取引活動を報告する必要があるかどうかについても明確な規定がない。

報告書によると、法律専門家やTIGTAは様式が必要であると考えるという。

一方で実態としては、調査対象となった9つの取引所の中で、2015年から2018年にかけて「1099-B」を提出したのは1つの取引所のみだった。

ガイダンス明確化で課税強化へ

IRSは、ここ数か月で仮想通貨への監視をますます拡大しており、既存のガイダンスを明確にしようとしている。

数週間前にもIRSの覚書で、「クラウドソーシングなどのプラットフォームを通して行なったマイクロタスク」に対する支払いとして得た仮想通貨は、課税所得と見なされることが示された。

報告書は「すべての仮想通貨取引所が全取引を報告することを求める情報報告制度は、税務コンプライアンスに利益をもたらす」と述べている。

参考:The Block

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/24 土曜日
11:35
ビットコイン下落でストラテジー株が7.5%安、メタプラネットは一時ストップ安
トランプ大統領の関税発言を受けビットコインし関連企業の株価にも飛び火。一方、安全資産の金は大幅反発。
10:25
ビットコイン、史上最高値更新も大口売り圧力は限定的か=アナリスト
仮想通貨ビットコイン史上最高値更新中、Cryptoquantアナリストが大口投資家動向を分析。取引所流入3億ドルと低水準維持。MVRV比率の乖離現象で市場構造変化を指摘。
09:45
今回のビットコイン強気相場は機関投資家主導、個人からクジラへ移行=Matrixport
仮想通貨ビットコイン上昇を主導する層が個人投資家から機関投資家に移行しているとMatrixportが分析した。企業のビットコイン財務戦略採用で市場構造が変化していると述べる。
09:15
CZ、トランプ一族のWLFIとの関係に関するWSJ報道に反論
トランプ家の仮想通貨プロジェクトWLFIのフィクサーではないと、バイナンス前CEOのCZ氏がWSJの報道内容に反論した。これまでの経緯も明かしている。
08:20
ハイパーリキッドのHYPEトークン最高値更新、OIが90億ドル突破
仮想通貨分散型取引所HyperliquidのHYPEトークンが史上最高値37.24ドルを記録。オープンインタレスト93億ドル突破と大口10億ドルロングポジション構築が価格急騰を後押し。
07:32
スウェーデンのH100グループ、同国上場企業初のビットコイン戦略開始
スウェーデンのH100 Group ABが50万ドルで4.39ビットコインを購入し、同国初の上場企業による仮想通貨準備金戦略を開始。議会の国家ビットコイン準備金提案と同時期の動向として注目。
06:35
米セムラー、455ビットコインを追加購入
米ナスダック上場の医療技術企業セムラー・サイエンティフィックが仮想通貨ビットコインを455BTC追加購入し総保有数4264BTCに。一方で株主代表訴訟の可能性も浮上。
06:15
ビットコイン・イーサリアム・XRP反落、トランプのEU・アップル関税発言を受け
トランプ大統領がEU輸入品50%関税とアップル25%関税を発表後、仮想通貨ビットコインが11万ドルから10万8400ドルに急落。仮想通貨市場で2億ドル超の清算発生。
05/23 金曜日
18:05
ビットコインは今後どうなる?2025年の価格展望・注目材料
2025年5月、仮想通貨ビットコインは11万ドルに到達。今後どうなるのか?価格上昇を支える5つの注目材料と専門家の予測を解説します。
13:50
セイラー率いるストラテジー社のビットコイン戦略を徹底分析=VanEck
資産運用大手VanEckがストラテジー社(MSTR)のビットコイン戦略を分析。レバレッジをかけたBTC投資商品として評価し、プレミアム発生理由と主要リスクを解説した。
13:25
政府・日銀、デジタル円に関する第2次中間整理を公表 プライバシー保護と民間決済との共存策を検討
政府・日銀、CBDC第2次中間整理を発表。日銀が個人情報を扱わない「二層構造」でプライバシー保護を。民間決済手段との共存や相互運用性向上に向けた具体的検討結果をまとめた。
13:00
『ビットコインピザの日』15周年 ATH更新も長期保有者の利益確定は減少=データ
仮想通貨ビットコインは初取引を記念するピザ・デー15周年を迎え史上最高値を記録した。一方で、長期保有者の利益確定は昨年12月比で大幅減少している。
12:08
ビットコイン11万ドル台で推移、個人投資家の出遅れシグナルは持続性を示唆
ビットコインは11万ドル超の最高値圏で推移。ムーディーズによる米国債格下げを受け、ヘッジ手段としてのBTC需要が急増した。一方、SECはXRP・ライトコインETFの承認判断を8月に延期している。
11:10
米大手銀行が共同でステーブルコイン発行検討、仮想通貨業界に対抗=WSJ報道
JPモルガン、バンク・オブ・アメリカなど米大手銀行が共同でステーブルコイン発行を検討。トランプ政権下での規制緩和を利用し決済分野での競争力強化を目指す。
10:40
XRPレジャーで発行、欧州初MiCA準拠ユーロステーブルコイン
シューマン・フィナンシャルがMiCA準拠のユーロステーブルコイン「EURØP」をXRPレジャーで発行。ブラジルでもUSDBステーブルコイン展開へ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧