69,369ビットコインが移動
69,369 BTCの暗号資産(仮想通貨)ビットコインが移動したことがわかった。金額にして9.55億ドル(約1000億円)に相当する規模だ。
これらのビットコインを保有していたアドレス(銀行でいう口座番号)は、1HQ3Go3ggs8pFnXuHVHRytPCq5fGG8Hbhx。BitInfoChartsの「ビットコインアドレス保有量ランキング」で4番目に位置する大口アドレスだった。
送金活動の記録によると、アドレスからの出金は2015年4月以来、5年半以上の間行われていなかった。送金先アドレスは「unknown」で不明、アドレス登録のある主要仮想通貨取引所のアドレスとは識別されていない。
ウォレットへの侵入の試みも
上述のアドレスについては、ハッカーのオンラインサークルにハッキングの対象として掲載されていたことが、今年の9月に大手オンラインメディア「Vice」が報道している。
報道によると、少なくとも一年以上前からハッカーのオンラインフォーラム「RaidForums」でアドレスの秘密鍵の入手方法が講じられていたが、結果侵入することはできなかったという。
当時、一部のハッカーは「失われたビットコイン」としてフォーラムでアドレスを売却することや、秘密鍵リカバリーの企業へ依頼することを試みていた。一方、業界関係者はこれら複雑な秘密鍵の仕組みは解読することがほぼ不可能としており、今回69,369 BTCを動かしたのは、ハッカーではなく、長年BTCを動かさなかったアドレス所有者の可能性が高いと見ている。
参考:Vice
本日の最新マーケットについては、以下の記事で閲覧できます。
内容更新:シルクロード関連
ブロックチェーン情報分析企業のCipherTrace(サイファートレース)が3日に公開したレポートによると、上述の69,369 BTCを保有していたアドレスは、閉鎖されているダークウェブ「シルクロード」に関連する。シルクロードは2013年に米政府に摘発され、閉鎖された。
正体不明のユーザーが最初に1BTCをテスト送金として出金し、残りの69,369BTCも送金したという。CipherTraceの分析によると、アドレスフォーマットを切り替え、ビットコインネットワークを最新の状態に保つために今回の送金を行なったと推測した。
また、ビットコインを長期保有していたことで所有権を得たハードフォーク銘柄のBCHとBSVについてもアクセスが確認。別のアドレスに送金したことが明らかになった。
参考:CipherTrace