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ステーブルコインUSDCで南米ベネズエラに医療援助、米政府も協力

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

USDCでベネズエラの医療従事者を直接援助

米国の暗号資産(仮想通貨)決済企業サークル社は20日、米ドルにペッグしたステーブルコインUSDCを使用して、「コロナウィルスと最前線で戦う」南米ベネズエラの医療従事者を支援していると発表した。メキシコに拠点を置くP2Pオンライン決済プラットフォーム「Airtm」が、ベネズエラ側の資金引き出しに対応している。

ただし、この支援は米国政府が厳しい経済制裁を課している現マドゥロ政権に対してではない。2019年1月に暫定大統領への就任を宣誓し、米国をはじめとする多数の西側諸国から支持を取り付けた、野党指導者グアイド氏を正当な政府トップと認識しての行動だ。

サークル社の弁

「”フアン・グアイド次期大統領率いるベネズエラ・ボリバル共和国”とAirtm、そして米国政府との協力と認可により、ベネズエラ国内の金融システムの規制を回避し、USDCによる援助供給ルートを導入した結果、数百万ドルの資金を国民の健康と安全のために戦っている人々に届けることができた」と、サークル社は述べている。

その資金の出所は、米財務省がマドゥロ政権に課した経済制裁により、差し押さえが可能になった同政権の資産だという。「COVID-19と戦うベネズエラ人の手に」この資金を渡すため、「米国政府と”グアイド政府”はブロックチェーンとフィンテックのイノベーションの助力を求めた」とのことだ。

援助の流れ

サークル社は、ステーブルコインUSDCを使った取り組みの概要を次のように説明している。

1.米国財務省と連邦準備制度理事会が、差し押さえられた資金を、米国内の”グアイド政府”の銀行口座に入金する。

2.その資金でUSDCを購入。

3.サークル社が、ドル建て決済プラットフォームAirtmのウォレットにUSDCを送金。(Airtmはサークル社にビジネス用口座を所有)

4.USDCはAirtmのドル建てステーブルコイン「AirUSD」に交換され、ベネズエラの医療従事者の口座に配布される

サークル社によると、ベネズエラには50万人以上のAirtmユーザーネットワークがあるため、日常生活におけるP2Pの取引をサポートするには十分だと主張している。ユーザーは、AirUSDを自由市場のレートで現地通貨ボリバルと交換して現地の銀行口座から引き出すことも可能だが、他のユーザーへの送金やオンライン決済にも使うことができるという。

サークル社CEOのJeremy Allaire氏は、「これは、ある意味で国にコントロールされた銀行システムを回避して、人々に直接配布する方法だ」と述べている。さらに、この取り組みは、従来の銀行システムでは成し得なかった「グローバルな外交政策目標の効果的な実行」を、ステーブルコインの使用によって成し遂げた初めての例だろうと、同氏は付け加えた。

180度異なるベネズエラ医療事情の報道

サークル社は公式ブログで、コロナウィルスとの戦いにおいて、ベネズエラの医療従事者は十分な報酬も受けられず、医療物資・機器も不足しており悲惨な状況だと報告している。「ハイパーインフレのため、医者は飢えて仕事ができず、患者も飢餓状態に陥り、免疫力が低下し、さらに治療が受けられず、死に至るという状況に追い込まれている。」

一方、在日ベネズエラ大使館が公開している市民団体「ブエノス・アミーゴス」の記事によると、ベネズエラにはキューバから1500人の医師団が派遣され、首都カラカス市内では、医師が家庭を1軒ずつ訪問し市民の健康状態を把握に努めていると報道されている。また、中国からの医療専門家も加わっていると、ベネズエラのArreza外相はツイートしている。

現地を訪問したイギリスのジャーナリストAndy Robinson氏は、今年6月、南アメリカでコロナウィルスに適切な処置をとっている国として、キューバとベネズエラの対処能力に目を引かれたと述べている。「アメリカの経済制裁やマドゥロ政権による行動の誤りにもかかわらず、悲惨な状況は見られなかった」とBBCのインタビューに答えた。

出典:サークル社ブログ

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