BITWへの高い需要
12月9日に米主要OTC市場「OTCQX」に上場した、米暗号資産(仮想通貨)投資企業Bitwiseの仮想通貨指数ファンド(BITW)が存在感を示している。最初の3日間の出来高が70億円以上を超えた。
Bitwiseは、「米国史上、出来高において上場した仮想通貨ファンドの最大のデビューとなった」と掲げている。
発表によると、今まで取引開始からの3日間で最も出来高の高かった、OTCQXに上場した仮想通貨ファンドはグレースケールのイーサリアム投資信託(ETHE)で、約9.3億円だった(2019年6月25日上場)。また、現在最も資産規模の大きいビットコイン投資信託(GBTC)は、2015年5月5日に上場しし、上場後3日間の出来高は1億円だった。異なる時期や相場感が、市場規模や取引の需要を反映している。
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今回、高い出来高を記録した背景には、取引を提供するブローカーの規模がある。BITWはOTCQXに上場しているため、Charles SchwabやFidelity、E*Trade、TD Ameritradeなどの大手ブローカーの口座で取引できるが、直近の機関投資家需要とマッチした可能性が指摘されている。
BITWは米国で初めて、時価総額上位の10銘柄の総合パフォーマンスに連動して運用される投資信託だ。指数に組み入れられる銘柄の大半以上は、ビットコイン(75%)とイーサリアム(13%)。他の12%は、XRP、ライトコイン(LTC)、チェーンリンク(LINK)、テゾス(XTZ)、ビットコインキャッシュ(BCH)、カルダノ(ADA)、ステラ(XLM)、EOSからなっている(組成比率は現時点)。
OTCQXの最新市場データによると、米時間15日における出来高1位はGBTCで、BITWは2位に躍進してきている。ETHEは現在4位にいる。一方、11日の時点では、BITWはまだ4位だった。
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