BITWの出来高
米主要OTC市場「OTCQX」上場を果たした、米暗号資産(仮想通貨)投資企業Bitwiseの仮想通貨指数ファンド(BITW)の出来高が、取引開始2日目にしてグレースケール提供のイーサリアム投資信託(ETHE)を上回る需要が確認されている。
OTCMarkets.comのデータによると、OTCQX(BITW)の11日(米時間10日)の出来高では、グレースケールのETHE出来高よりも200万ドル多い33,162,394ドルとなった。
出来高1位は、グレースケールのビットコイン投資信託(GBTC)で、242,467,110ドルを記録している。
BITWの重要性
仮想通貨指数ファンドBITWは、米国で初めて、時価総額上位の10銘柄の総合パフォーマンスに連動して運用される投資信託となる。
指数に組み入れられる銘柄の大半以上は、ビットコイン(75%)とイーサリアム(13%)が占めており、他12%には、XRP、チェーンリンク(LINK)、テゾス(XTZ)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、カルダノ(ADA)、ステラ(XLM)、EOSが含まれる(組成比率は現時点)。
BITWはOTCQXに上場しているため、Fidelity、Charles SchwabやE*Trade、TD Ameritradeなどの大手ブローカーの口座で取引できる。機関投資家だけでなく、個人投資家も容易にアクセスすることができるようになっているわけだ。
ビットコインのみに投資するGBTCの出来高はBITWの7倍規模だが、指数ファンドであるBITWはビットコインやイーサリアム以外の銘柄にも投資しており、株価指数への投資や取引に慣れる投資家により馴染みのある商品として取引されている格好だ。
指数に関連する投資商品がOTCQXに上場する重要性は、金融商品としての信頼性を強化し、機関投資家の呼び水になることが挙げられる。伝統金融指数のダウ・ジョーンズ工業株平均や日経平均株価(日経225)などのスタンダード指標のように、幅広い機関投資家への需要が期待される。
今後の規模拡大に伴い、ETFなど伝統金融で多く利用されるデリバティブ/金融派生商品の誕生につながる可能性もあると見られる。