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Glassnode最高技術責任者が考察「ビットコイン高騰の背景に、市場供給量の枯渇」

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ビットコインの供給量枯渇を指摘

ブロックチェーンデータ分析企業GlassnodeのRafael Schultze-Kraft CTO(最高技術責任者)は、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの強気相場を支える需給面について考察した。

同氏はビットコインの需要をデータ化し、強気相場の継続理由について分析している。

取引所データ分析

まず、Schultze-Kraft氏は、取引所にあるビットコイン残高の減少が顕著であることを指摘した。

バイナンスやHoubi,OKex、Krakenなどの主要取引所からのビットコイン出金は、特に今年半ばから加速していることが確認されており、「20年1月以来、取引所のビットコイン供給数は約20%減少している」という。通常、個人ウォレットから取引所への入金は売りシグナルで、その逆では保有を示唆する。

また、Glassnodeのデータによると、「買い集めアドレス」という入金のみされているアドレスにあるビットコイン数は、2019年より増加傾向にあり、270万BTCに上る。この数は、ビットコインの市場供給数の約14.5%を占める。

秘密鍵の紛失などによる「失われたビットコイン」に関しては、おおよそ300万BTCに上る可能性があると試算。市場供給数から約16%減っていると説明した。

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企業による大量購入

アドレスなどに関するデータのほか、企業による多額購入もビットコインへの需要を高めている要因だ。

現在ビットコインを企業資産として保有する主な企業には、MicroStrategy社(70,470 BTC)、大手保険企業MassMutual(約100億円分のBTC)、資産運用会社Stone Ridge Holdings Group(約100億円分のBTC)、Square社(4,709BTC)などがいる。

これらの企業は中央銀行のマネー印刷によるインフレをヘッジするといったことを主なビットコイン投資テーゼとしている。

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グレースケースのBTC運用数

米最大手投資企業グレースケールのビットコイン投資信託GBTCによるビットコインの運用資産数も大幅に増加している。

データにによると、過去6ヶ月の間、約210,000BTCがGBTCに新たに預けられた。一方、新規採掘されたビットコイン数は6ヶ月の間で約185,000BTCに留まり、GBTCの預入数が新規採掘数を大幅に上回っていることがわかった。

流動性データ

取引所からの継続的出金や、大企業による大量購入、GBTCの預入額の増加に加え、マイナーが半減期以来ビットコインを売らずに保有する傾向が高まっていることも示されている。

このような「供給不足」において、Schultze-Kraft氏は、市場流通し、取引可能なビットコインを示す「浮動数」の減少を指摘。データをもって、「市場供給数の78%が非流動的で、わずか12%が市場で取引されている」とした。

また、非流動的ビットコイン数は約1440万BTCで、歴史上長期的保有アドレスからの出金は25%未満に留まる。これも供給不足の状況をもたらしている要因にあると指摘した。

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