はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨・ビットコインの貸出サービスが急成長、預かり資産は前年比700%超

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トップ企業の運用資産総額は数十億ドル規模へ

2020年は暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)のレンディングサービスが急成長した年となった。この背景には機関投資家からの需要高まりなどもある。

今年一年で、仮想通貨レンディング(貸付)サービスを提供する上位3社(BlockFi、Nexo、Celsius Network)は平均して734%も預かり資産を増やしている。

Decryptによると、BlockFiの運用資産総額(AUM)は2億5000万ドルから40億ドル(約4100億円)以上に上昇、1,500%も成長した。BlockFiは、2021年よりビットコインで報酬が還元されるVisaカードを発行することでも話題になった企業だ。

Celsius Networkは、5億5000万ドルから35億ドル(約3600億円)に増加。またNexoは、7億5000万ドルから20億ドル(約2100億円)へと成長している。いずれも数十億ドルの規模となった。

またユーザー数も同様に伸びており、現在BlockFiは30万人、Nexoは100万人、Celsius Networkは25万人のユーザーを有すると報告される。

仮想通貨レンディングとは

レンディングは保有している仮想通貨を一定期間貸し出すことで、利息を得る仕組み。

仮想通貨投資家の中には、短期でトレードするよりも長期的にビットコインを保有する者も多い。その場合、資金を保管しておいても銀行預金のような利子はつかないが、レンディングサービスに預けてビットコインを貸し出すことで、利回りを得られるようになる。

現在の利回りは、レンディングの量により多少前後するがBlockFiで6%、Nexoで6%、Celsius Networkで4.51%だ。サービスの独自トークンで利子を受け取る場合には、これより少し高くなる場合もある。

こうした利子は、主にレンディング業者が投資家やマーケットメイカーの需要に応じて貸し出す際に、借り手に請求する利子より生じるものだ。

機関投資家の参入も影響

Celsius Networkのグローバル事業開発責任者、Camilla Churcher氏はDecryptのインタビューに答えて、個人投資家の仮想通貨ローン利用に加えて、機関投資家の需要も増加していると次のように話している。

機関投資家の需要も、指数関数的な成長を遂げている。この2週間で、これまでにないほど多くの活動がプラットフォーム上で行われており、より多くの法人顧客が当社のサービスを利用している。

BlockFi、Nexo、Celsius Networkの三者とも、リテール投資家と機関投資家両方の流入があると報告した。

BlockFiユーザーの平均顧客資産残高は25,000ドル、Celsius Networkの平均資産残高は27,000ドルだが、実際にユーザー層は非常に多様で、50ドルのユーザーもいれば、数千万ドル(数十億円)を保有するユーザーもいるという。

機関投資家が参入した3つの理由

2020年に機関投資家の仮想通貨への参入が進んだ理由として、米Fidelity Digital Assets(FDA)のセールス・マーケティング部門責任者Christine Sandler氏は3つ挙げている。

1つ目は、新型コロナウイルスのパンデミックと、それに続く金融緩和政策により、代替資産としてのビットコインの価値に注目が集まったこと。

2つ目は、規制が明確化したことだ。米通貨監督庁(OCC)が、銀行が顧客のデジタル資産を保有することを承認する声明を出したことで、機関投資家の大きな懸念事項であった規制の曖昧さがクリアされた。

3つ目としては、Paul Tudor Jones氏のような著名投資家が、ポートフォリオの分散化の観点からビットコインへ投資したことを発表するなどにより、ビットコインの信頼性が高まったことがあるという。

関連:なぜ今年、ビットコイン投資へ機関投資家が動いたのか

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/19 日曜日
11:00
週刊仮想通貨ニュース|バイナンスのユーザーへの救済金配布に高い関心
今週は、トランプ・ショックを受けた仮想通貨取引所バイナンスによるユーザー補償、メタプラネットの企業価値指標mNAVの低下に関する記事が最も関心を集めた。
10/18 土曜日
13:55
OneKeyが12万件のビットコイン秘密鍵脆弱性を報告、トラストウォレットに影響か
ワンキーがリブビットコイン・エクスプローラー3.xの脆弱性により約12万件のビットコイン秘密鍵がクラッキング可能になると報告した。トラストウォレットなど複数の製品が影響を受けている模様。
13:50
オープンシーが2026年1QにSEAトークン発行予定、供給量の50%をコミュニティへ配布
オープンシーCEOが2026年第1四半期のSEAトークン発行を発表した。総供給量の50%がコミュニティに配分され、収益の50%が買い戻しに使用される。ステーキング機能も実装予定だ。
13:05
G20、グローバルな仮想通貨規制の不足を指摘 ステーブルコインの課題も
国際的な金融監督機関FSBが、ビットコインなど仮想通貨の規制実施状況を評価する報告書を発表。各国規制の断片化と一貫性の欠如を指摘し、ステーブルコイン監督の課題も述べた。
10:55
著名ユーチューバー「ミスタービースト」、仮想通貨取引所商標を申請
登録者4億4600万人のユーチューバー、ミスタービーストが仮想通貨取引やDEX運営を含む金融プラットフォームの商標を申請した。バンキングや投資サービスも提供する計画だ。
10:05
決済大手ストライプ支援のL1チェーン「テンポ」、750億円を調達 イーサリアムOBが参画
ストライプとパラダイムが支援する決済特化型L1ブロックチェーン「テンポ」が750億円を調達した。評価額は7,500億円に達し、著名イーサリアム開発者も参画する。
09:30
スイス当局、FIFAのNFTプラットフォームを違法賭博として刑事告発
スイス賭博監督局がFIFAのブロックチェーン型NFTプラットフォームを違法な賭博サービスとして刑事告発した。参加に金銭的賭け金が必要で、賞金獲得が抽選で決まる仕組みが宝くじやスポーツベッティングに該当すると判断された。
08:35
オープンシーがNFT特化から事業転換、22チェーン対応の仮想通貨取引所に=報道
NFT市場の崩壊を経たオープンシーが、22ブロックチェーン対応のマルチチェーン仮想通貨取引アグリゲーターに転換すると報じられた。
07:45
アーサー・ヘイズのMaelstrom、仮想通貨企業の買収ファンドを計画
アーサー・ヘイズ氏は、仮想通貨企業をターゲットにした企業買収ファンドの構想があることを明かした。ファンドの規模は370億円超で、投資インフラや分析プラットフォームなどのサービスプロバイダーに特化する。
07:02
Huobi創設者が1500億円規模のイーサリアム保有企業設立へ、アジア投資家が参画
中国の仮想通貨取引所Huobi創設者リー・リン氏が、アジアの初期イーサリアム支援者らと10億ドル規模のデジタル資産信託を立ち上げる。ナスダック上場企業買収を交渉中で、2-3週間以内に発表予定だ。
06:40
米地方銀行の不良債権増加で金が大幅続伸、2023年破綻危機の再来懸念か
米地方銀行が不良債権を償却し株価が急落する中、金価格は今週7.34%上昇した。JPモルガンCEOが更なる問題発生を警告し、投資家は2023年の銀行危機再来を懸念している。
06:30
分散型エネルギー企業Daylight、a16zやコインベースなどから約113億円調達
DaylightがFramework Ventures主導で約113億円を調達。ブロックチェーン技術で分散型エネルギーネットワークを構築し、住宅用太陽光発電の普及を促進。a16z cryptoやCoinbase Venturesも参加。
06:20
金・銀が年初来60%超上昇、ビットコインは追いつけるか?
金の時価総額が30兆ドルを超え、年初来63%上昇した一方、ビットコインは14.5%増に留まっている。米中貿易緊張と金利低下が金の需要を押し上げ、ビットコインは調整局面にある。
05:40
仏当局、バイナンス含む数十の仮想通貨取引所にマネロン検査
フランスの監督当局ACPRがバイナンスなど数十の仮想通貨取引所にマネーロンダリング対策の検査を実施。EU全域での営業許可付与に向け、登録条件への準拠状況を確認する狙いだ。
10/17 金曜日
18:53
3メガバンク、円建てステーブルコインを共同発行へ 導入第一弾は三菱商事=報道
三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクが円建てステーブルコインを共同発行。信託型により高い安全性を実現し、クロスボーダー送金のコスト削減を目指す。プログマのシステムを活用し今年度内に実用化予定。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧