CoinPostで今最も読まれています

米グレースケール、機関投資家主体に約3400億円の資本流入=20年Q4レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

グレイスケール20年Q4レポート公開

米国の大手仮想通貨投資企業グレースケール社が2020年Q4(第四半期=10月から12月末)レポートを公開。機関投資家からの資本流入が特に顕著に現れる結果が見られた。

主に機関投資家や認定投資家を対象に仮想通貨関連の投資信託商品を提供するグレースケールは10月1日から12月31日までの期間で33億ドル(3400億円)の資本流入を記録。

年間では総額57億ドル(約5900億円)の投資額を記録したが、最後の四半期だけで6割近い出資を受けた。また2020年の1年間だけで設立から2019年までの7年間で受けた総投資額(12億ドル=約1200億円)の約4倍を集めた計算となる。

年間を通じては86%の投資がアセット・マネージャーを筆頭とする機関投資家による出資だった。

出典:Grayscale

関連グレイスケール新CEO:年金ファンドや大学のエンダウメントからの新規参入も見られ始めた

2020年、新型コロナウイルスのパンデミック下でもビットコインは驚異的な約270%の年間騰落率を記録。

歴史的にも不況となった時期にも強いパフォーマンスを見せたことが金融機関、企業や機関投資家から注目を集める要因になったことから、「2020年はビットコインのアドプションにおける転換点として歴史に残るだろう」と1年を振り返った。

2020年初頭には20億ドル(2,000億円)だった資産運用額(AUM=Assets Under Management)は2020年末には202億ドル(約2兆円)へと急成長。10倍以上の拡大を見せた背景にはビットコインの価格上昇と需要拡大があるとロイターなどは報じた。

機関投資家からの需要拡大はグレースケールのデータも裏付けている。同レポートの分析でも機関投資家の出資する割合が増加したことが確認できる。(四半期毎)

出典:Grayscale

またグレースケールの投資商品の中でも特に人気を集めたのはビットコイン投資信託(GBTC)で、ファンドの規模は2020年で総額180億ドルから1750億ドル(1.8兆円➡︎18兆円相当)まで急増。

2020年Q4においては、機関投資家からの資本流入の87%がGBTCへの投資だったことがわかった。

出典:Grayscale

また四半期毎の機関投資家の平均投資額も2020年Q3の290万ドル(約3億円)と比較すると、Q4には680万ドル(約7億円)と2倍以上の増加が確認された。

さらに2020年Q4における同社のビットコイン購入額(Inflow)は新規発掘量の194%に相当することも判明し、各国政府による金融緩和や経済政策を懸念視した機関投資家がリスクヘッジ資産としてビットコインに着目したことがグレースケール関係者の投資家との対話などから明らかになったという。

また、レポートでは、ビットコインが一般投資家からもポートフォリオの投資先として人気になってきていると指摘。2020年Q4には投資助言業者(RIA)を筆頭とする金融アドバイザーへビットコインに対する質問の数が殺到していると説明し、このトレンドは2021年にも続くとの見解を示した。

なお2021年も年始より続伸する上昇相場の影響を受け、同社のAUMは1月15日現在277億ドル(約2.8兆円)に到達している。

機関投資家による押し目(ディップ)買い

2021年始から高値圏で乱高下を繰り返すビットコイン市場だが、その間も機関投資家は着実に買い集めていたとする見方が強まっている。

TheBlockの取材に応じた仮想通貨投資企業Cambrian Asset ManagementのMartin Green CEOは、「個人投資家はパニックで狼狽売りしていたが、機関投資家は買い集めていた」との見解を示している。

また大手ソーシャルトレーディングプラットフォーム「eToro(イートロ)」の米国部門マネジング・ディレクターのGuy Hirsch氏も海外メディアCointelegraphに対して現在の相場は機関投資家の資金流入が大きな原動力になったと説明。

機関投資家、中央銀行、ファンド、金融専門家を指す「スマート・マネー(Smart Money)はビットコインへの資金流入を止めなかった。モメンタムは再び強気に転じており、価格にもこのセンチメントが反映されている」とコメントしていた。

eToroでは仮想通貨を主体に、株式やETFなどの売買が行われている。昨今のビットコイン高騰を受け、同プラットフォームでは2021年以降の11日間で38万もの新規アカウントが開設され、仮想通貨の取引量は既に2020年の25倍水準に達したと伝えた。

関連ビットコイン4万ドルまで急回復、eToro取引量は前年比25倍水準に

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/19 火曜日
19:10
プライバシー保護特化の「Partisia」、仮想通貨MPCがKuCoinなどに新規上場
Partisiaとは、ユーザーのデータライバシーを重視する新型のブロックチェーンで、MPCトークンはPartisiaの報酬トークンとして使用される。広告業やマッチングマーケット、ゲーミング、ヘルスケア、BTCラッピング、DNA研究などの分野で活用される見込みだ。
16:29
世界最大の機関投資家GPIF、ビットコインや金対象の運用資産多様化について情報提供求める=報道
株式市場のクジラとして知られる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、仮想通貨ビットコインや金を含む「低流動性資産」等に関する情報やアイデア募集を開始した。将来的に分散投資・資産運用の一環でポートフォリオにBTCを組み入れる可能性を示唆した。
13:02
ビットコイン1000万円台割り込む、高騰していたアルト急反落にも警戒感
暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインが続落。日本円建て価格で1000万円台を割り込んだ。イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などアルトコイン相場の方が下げが顕著で警戒感が強まりつつある。
11:35
CZ氏、世界の子どもに向けた「Giggleアカデミー」を立ち上げ
仮想通貨取引所バイナンスのCZ前CEOは、世界の子どもに基礎教育を無料で提供するプログラム「Giggle Academy」を立ち上げると発表した。
11:00
アバランチ財団、ミームコイン5種の保有を発表 
アバランチ財団が暗号資産(仮想通貨)AVAXのエコシステム支援のため、Coq InuやTechなど5種類のミームコイン保有を公表。コミュニティ活性化の一環として選ばれた。
10:20
今後ビットコイン現物ETFにさらなる資金流入可能性 CoinShares分析
仮想通貨投資企業CoinSharesのアナリストは、ビットコインには今後数か月の間に需要急増が起こる可能性があるとの見解を述べた。
08:20
ミームコイン熱狂でソラナのGoogle検索数急増、2018年ICOブームに類似との懸念も
次にヒットするミームコインを探すトレーダーや投資家は「BOME」プレセール型ローンチをはじめ、さまざまなプレセール型ミームコインに資金を流入させ、その多くが「出口詐欺」であることが確認されている。
07:15
SCB銀、イーサリアム現物ETF承認の今後の影響を分析
仮想通貨イーサリアムの現物ETF承認なら最初の1年で6兆円超の資金が流入する可能性があると、英大手銀行のスタンダードチャータード銀行が分析。今後のイーサリアムやビットコインの価格予想もしている。
06:20
OKX、欧州でUSDT通貨ペアを廃止 MiCA法準拠で
USDTはOKXやバイナンス、Bybitなど集権型取引所の出来高の根幹となっているためUSDTペアの廃止は取引所の収益に打撃を与えることになる。
05:50
AI・DePIN関連銘柄「Akash」、コインベースに新規上場
半導体大手エヌビディアが今週「NVIDIA GTC AI 2024」を開催することから、思惑買いで先週末にAKTやRender、ワールドコインなどのAI仮想通貨銘柄は一時的に値上がりしたが、その後反落。
03/18 月曜日
19:46
プライバシー保護と相互運用性に特化した「Partisia Blockchain」の魅力とは 専門家が動画解説|WebX STUDIO
企業や自治体からも注目される、秘匿マルチパーティ計算(MPC)を用いてプライバシー保護と相互運用性に特化したPartisia Blockchainとは。コミュニティサポーター「ぐぬぐぬたい」氏がCoinPost YouTube番組「WebX STUDIO」に出演し動画解説を行なった。
15:25
「Web3の未来をリードするのはアジアの国々」Parity Asia製品工学トップが見解示す
ブロックチェーンインフラ企業Parity Technologies Asiaは、日本で昨年開催されたWebX2023実績などを踏まえ、アジア太平洋地域の国々がWeb3の未来を形作る上で主導権を握るとの考えを明らかにした。
12:47
米検察、FTXのサム前CEOに懲役40年以上を求刑
米検察当局は、22年11月に破綻した仮想通貨取引所FTXの前サム・バンクマン=フリードCEOに懲役40年から50年の判決をくだすよう裁判所に要請した。弁護側は緩和を求めている。
12:35
イーサリアム現物ETFが5月までに承認される確率は? 海外アナリスト6名が見解述べる
米各社のアナリストら6名は、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム現物ETFが今年5月までに承認される見通しについて議論し見解を述べた。承認の上でのハードルなどについても意見している。
12:31
ビットコイン一時65000ドル割れも反発、ソラナは時価総額4位に浮上
暗号資産(仮想通貨)市場では週末にかけて急落していたビットコインが反発。前週比30%高のソラナ(SOL)はBNBを超え、時価総額4位に浮上した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/22 18:30 ~ 21:00
東京 東京都江東区
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
重要指標
一覧
新着指標
一覧