CoinPostで今最も読まれています

フリーランサーも仮想通貨で報酬受け取りが可能に、オントロジーがウォレット統合を発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マイクロワーカーズにONTOウォレットを統合

雇用主およびフリーランサーを繋ぐクラウドソーシングプラットフォームのMicroWorkers(マイクロワーカーズ)に、オントロジーが開発する仮想通貨ウォレット「ONTO」が統合された。これによりマイクロワーカーズを利用するユーザーは、仮想通貨で報酬および給料の受け取りが可能になる。

ONTO統合の詳細

マイクロワーカーズとは、データ収集や分析、カテゴリー分類など、一般的な仕事やタスクより細かく分けられた小規模の「マイクロジョブ」に特化した、クラウドソーシングプラットフォームだ。2009年に設立され、現在世界190カ国以上の企業およびフリーランサーが利用している。

オントロジーおよびマイクロワーカーズは、20年2月に提携を発表して以降、オントロジーのブロックチェーン技術をマイクロワーカーズのプラットフォームで利用できるよう、共同で開発に取り組んできた。今回この提携の最終段階として、ONTOウォレットがマイクロワーカーズに統合。その結果、マイクロワーカーズを利用するフリーランサーは、ONTOでサポートされているバイナンスUSD(BUSD)の引き出し、およびデビットカードへのユーロ預け入れが可能になった。

これにより、報酬支払いおよび引き出し方法、ならびに利用可能な通貨の種類が大幅に拡大され、雇用主およびフリーランサーの両方に、より幅広い選択肢が提供できると考えられている。

またONTOでは、出金手数料が2%と、マイクロワーカーズで採用されている他の出金方法(PayPalでは7.5%、Payoneerでは5%)よりも低く抑えられていることも特徴だ。さらにマイクロワーカーズのユーザーは、今回の提携により、オントロジーが開発する分散型IDフレームワーク「ONT ID」を活用し、アカウント履歴や信用スコアを、オンチェーンで保存および共有できるようになる。

ONT IDは、中央集権的管理主体が存在しない、分散型のIDプロトコルに基づいて開発されているため、これを利用することにより、ユーザー自身が各自のデータおよびID管理権を保持できるようになる。この仕組みは、プライバシー向上に役立つのではないかと、期待されている。

オントロジーによると、現在ONTO統合の初期テスト段階が完了したところだという。詳細な時期は告知されていないものの、もう間もなくサービスの利用が開始される予定だ。今後はさらに多くのユーザーを取り込むために、仮想通貨での報酬支払いに加え、カード作成手数料の免除、デジタル通貨利用時の特典拡大、およびONTO上でワンクリックで作成できる収入証明書など、様々な特典および機能の追加を計画しているという。

両代表のコメント

オントロジーの創設者であるリー・ジュン氏は、今回の提携について、以下のように述べた。

この提携により、マイクロワーカーズのユーザーと雇用主がONTOアプリを通じて支払いを受けられるようになり、マイクロワーカーが最も必要とされる時世に、このようなニーズの高いサービスを提供する方法として、オントロジーのブロックチェーンとIDプラットフォームを紹介できることを誇りに思っています。

また、マイクロワーカーズのCEOであるNhatvi Nguyen氏は、以下のコメントを出した。

今回のオントロジーとの統合により、ユーザー(働き手)がどう報酬を得ることができるかという点で、大きく前進しています。この開発が、当社のプラットフォームユーザーへ新たな水準の経済的自由を与え、当社が準備しているいくつものワクワクする新サービスの恩恵を提供できるようになると信じています。弊社は、ブロックチェーンとデジタルIDを非常に重要であるととらえており、世界中のマイクロワーカーに最高の経験を提供するために、こういった新しい技術を活用することに専念しています。

ONTOとは

今回マイクロワーカーズに統合されたONTOとは、オントロジーが開発を行うクロスチェーン(異なる複数のチェーン)対応の仮想通貨ウォレットであり、現在オントロジー独自のオントロジーブロックチェーンを初めとして、ビットコイン、イーサリアムおよびバイナンススマートチェーンなど、12のブロックチェーンをサポートしている。

コインやトークン、NFT(Non-Fungible/非代替性トークン)はもちろん、オントロジーが開発するその他のプロダクトと互換性があり、前述のONT IDや、オントロジー開発の信用スコア「OScore」の管理および運用にも対応している。

オントロジーはONTOの今後の開発について、「サポートするdApp(分散型アプリケーション)、DEX(分散型取引所)およびチェーンの数を増やしていく予定」であると、21年初めに公表されたロードマップで述べており、ユーザー数増加を目指し、積極的にONTO統合を進めていく意図を示している。

関連:分散型ID開発のオントロジー、21年のロードマップ公開

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア