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米IRSがCircle社に顧客記録を要求、仮想通貨ユーザーの納税状況調査で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米IRS、仮想通貨の納税状況を調査

米内国歳入庁(IRS)が、暗号資産(仮想通貨)に関連して米国居住者が納税義務を果たしているか、新たに確認しようとしていることが分かった。IRSは米大手仮想通貨企業Circle社に顧客記録の提出を求めている。

米司法省の声明によると、IRSは「2016年から2020年の間に仮想通貨で2万ドル(約220万円)相当以上の取引を行った米国納税者」に関する情報を求めているという。

IRSによると、今回の件は仮想通貨に関連する税金を納めていない米国居住者を見付けることを目的としたものだ。Circle社自体が不正行為を疑われているわけではない。

同様の情報要求は2016年にコインベースに対しても提出されたが、この際にはコインベース側がプライバシー侵害を理由として提供を拒否し法廷闘争に至った経緯がある。最終的にコインベースは、2万ドル相当を超える取引を行った顧客の基本情報に限定して提供している。

今回調査対象となるのは、Circle社と、仮想通貨取引所Poloniexを含むその関連会社や子会社。Circle社は2018年にPoloniexを買収し、翌2019年に売却していた。

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匿名の召喚状を活用

IRSのChuck Rettig長官は今回の措置について「仮想通貨に関して人々が確実に法的遵守を行うように取り組んでいる」という姿勢を納税者に示すものだと説明。

顧客情報の請求は、仮想通貨取引を正しく報告していない人々を発見するためのステップで「体系的な違反や詐欺が見つかった場合は、法に基づいて取締りを行う」と続けた。

またIRSの要求を受け、マサチューセッツ州の連邦裁判所はIRSがCircle社と関連会社宛に、匿名の召喚状を送付する権限を承認した。

通常、IRSは身元がわかっている納税者の名前を挙げて、その人物に関する情報を要求する。これに対して、今回許可されたような匿名の召喚状は、あるグループに属するすべての納税者の名前と情報の開示を求めることができるものだ。

こうした匿名の召喚状は、金融機関の口座保有者を追跡するのに最適な手段として使われることがある。

納税義務の遵守を強化

IRSが2014年に発行した仮想通貨の税務ガイダンス(IRS Notice 2014-21)によれば、法定通貨に変換できる仮想通貨は税務上の財産とみなされてきた。

商品またはサービスの報酬として受け取った仮想通貨は収入として扱われ、また仮想通貨の売却や取引により利益または損失が発生することになると説明されていた。

IRSは、仮想通貨に関する脱税や申告漏れの予防策を強化している模様だ。2020年度の確定申告書では「仮想通貨により金銭的利益を得たか」という質問が必須回答となっており、一部の仮想通貨保有者に宛てて取引を正しく報告することを警告する手紙を送付していた。

なお日本では仮想通貨取引で得た利益は、雑所得として確定申告する義務がある。3月30日には、2017年から2018年にかけてビットコイン(BTC)の取引で約2億円の利益を得た石川県の男性に所得税法違反で有罪判決を言い渡されており、国内では初めての告発事例だった。

関連:金沢地裁、ビットコインで2億円稼いだ男性に脱税容疑で有罪判決

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