Bybitが3月の市場を分析
世界最大級の暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引所Bybitは、3月の暗号資産市場を振り返るレポートを発表した。
歴史的にビットコイン(BTC)のパフォーマンスが低調になる3月だが、今年は4月に向け強気の相場で終えた。
主なニュースとしては、以下が挙げられる。
- テスラとPaypalによる暗号資産決済への参入
- VISAによるステーブルコインUSDCの利用
- 大手投資銀行の暗号資産市場への参入予測
- 政府系ファンドがビットコインを購入した可能性
DeFi(分散型金融)も引き続き総ロック価値(TVL)を伸ばしており、とりわけBSCやPancakeSwapなどの上昇が際立った。
レポートによると、3月には時価総額の低い暗号資産を指すシットコイン(草コイン)の高パフォーマンスが目立ったと指摘されており、DeFiの2度目の夏(上昇相場)は来るのかとレポートは示唆している
価格推移とデリバティブ市場の動向
レポートでは、価格推移に関連する指標として、ビットコインの月別リターンと、ビットコインの韓国市場におけるプレミアムを示す指標が挙げられた。
3月は、統計上、ビットコインのリターンが低くなる傾向がある月であり、実際にETP等の流入は昨年10月以来の低水準だったという。
グレースケールBTC(GBTC)は、純資産総額(NAV)に対するプレミアムがマイナスの状態を続けている。
一方で、ビットコインの韓国市場におけるプレミアム、通称「キムチプレミアム」は上昇が止まらない。この指標は、アジア地域のトレーダーの動向を分析するために利用されており、現状では市場は買いが優勢であることを示している。
デリバティブ市場での過熱は、3月中旬に比べてやや落ち着きを見せた。デリバティブ市場の動向を示す資金調達料(FR)は3月中頃から低下し、その後再び上昇した。
また、USDT以外のステーブルコインの市場占有率が上昇したことについて、レポートでは、暗号資産(仮想通貨)市場外からの資金が、簡単な金利収入を求めて流入している可能性を挙げている。