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中国動向で仮想通貨のセンチメント再悪化、際どい局面続く

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン相場と金融マーケット

23日にかけて、ビットコインなど仮想通貨市場が再び暴落した。

その後、24日に昼にかけて31,100ドルから35,700ドルまで回復している。

足元は明確に売られすぎ水準にあるが、直近安値を下回った場合は、年初来安値の27,680ドル(300万円)や昨年12月にもみ合った24,000ドル(260万円)台、あるいは3年前の仮想通貨バブルの天井価格である2万ドル(220万円)まで見る必要がありそうだ。

ビットコイン大幅下落にも関わらずドミナンスが上昇していることからも、アルト市場からの資金流出が際立っていることを意味する。昨日BTC価格が前日比-15%となった時点で、イーサリアム(ETH)は前日比一時-21%の1730ドル、XRP(リップル)は-24%の0.65ドルに達した。

ビットコイン恐怖指数(Fear&Greed Index)は、引き続き極度の恐怖を示す「10」に達しており、20年3月に発生したコロナ・ショックレベルまで落ち込むなど、市場心理は歴史的水準まで悪化していることが確認できる。

Fear&Greed Index

Fear&Greed Index

仮想通貨の主な下落要因

昨今の仮想通貨市場において、主な下落要因は以下の3点だ。

  1. テーパリング懸念による株式市場急落(リスクオフ)
  2. テスラ社のビットコイン決済利用取り止め
  3. 中国政府による踏み込んだ規制

伝統金融市場では、2021年後半にも米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め局面を意味する「テーパリング」に関する議論が開始され、2022年初めに事実上のテーパリングを開始するとの見方が強まっている。

新型コロナウイルスの世界的感染拡大を機に大規模金融緩和が行われてきた中、ワクチン接種の加速による世界的な経済活動の再開がその背景にある。米国債利回りが上昇すれば、株や仮想通貨に流入していた金融緩和マネー(資金)の巻き戻しが起こる可能性があることが警戒されており、10日以降の日米株式市場の急落は、仮想通貨市場にも波及した。

関連:日米の株式市場大幅安、ビットコインなど仮想通貨市場にも警戒感

12日には、米電気自動車(EV)大手テスラ社による決済利用の停止は、機関投資家及び上場企業の参入思惑を後退させるとともに市場心理悪化に追い討ちをかけ、仮想通貨市場の崩壊のトリガーとなったと言える。

関連:仮想通貨暴落で大規模ロスカット発生 ビットコイン400万円を割り込む

マイニングの中国依存とその影響

18日には、中国銀行業協会などが金融機関に対し、仮想通貨関連業務を禁ずる通知を再発令したほか、中国国務院の財務委員会が、ビットコインマイニング(採掘)及び取引活動の取り締まりを打ち出したことにより、反発基調にあったビットコインが再び急落するなど大きな波紋を呼んだ。

特に中国基盤の取引所トークンである、HuobiのHT、OKExのOKB、BinanceのBNBが一段安となった。マイナーがOTCデスクを通じてUSDT(テザー)を人民元に替えているとの指摘もある。

PrimitiveVenturesの創設パートナーで中国情勢に詳しいDoveyWan氏は、中国共産党の副総裁級が発言する場合、通常は発言の前に実行計画が策定されており、10日以内に試行される可能性があると述べた。

Links株式会社のSonny Wang取締役も22日、中国当局による今回の発表は「これまでとは重みが異なる」と強調。中国国内の仮想通貨マイニング事業者らが中国からの撤退を余儀なくされる可能性もあると警戒感を示し、何が起こっているか想定し得ることを動画で解説した。

大手マイナー含む中国国内の事業者が、事業撤退や保有ビットコインを処分せざるを得ない状況に追い込まれるリスクがある一方で、ハッシュレートの分散化・国際化が進めば、チャイナリスクの軽減にもつながることになるため、中・長期的にはポジティブと見る向きも少なくない。

また、テスラ社の問題提起で議論の再燃するビットコインの環境問題において、火力発電を主とする新疆ウイグル自治区などの事業者が撤退すれば、短期的にはハッシュレート急落など相場が混乱することが懸念されるが、長期的にはCo2排出量削減にもつながるものと見られる。

中国では、2019年にもマイニング事業者が一時操業停止(シャットダウン)した例も確認されているが、その後復旧している。

20年5月に公開された、ケンブリッジ大学のオルタナティブ・ファイナンスセンター(CCAF)の調査によれば、世界全体のハッシュレートの内、中国が65%を占める。

掲載されたマイニングマップは、BTC.comなど大手マイニングプールに接続するハッシャーのIPを元に算出したものだ。 2位の米国の9倍近くに達しており、安価な電気代を背景に仮想通貨黎明期から影響力を強めていった中国による高い依存度を示していた。

5〜9月の雨季の間は中国・四川省で水力発電が行えるが、乾季には新疆ウイグル自治区を筆頭に石炭による火力発電を軸としている。

一方、国際世論の高まりと共に、中国でも「温室効果ガス」排出量について2030年までに減少に転じさせ、2060年までに実質ゼロにするという目標を掲げているところだ。

そのような状況にある中Moskovski CapitalのLex Moskovski(@mskvsk)氏は、仮想通貨取引所におけるステーブルコイン量が過去最大に達したことを指摘した。

バイナンスでは直近高騰していたアルトコインを中心に暴落しており、このような相場の豹変を受け、投資家の資金が基軸通貨の1つである「テザー(USDT)」などのステーブルコインに待避していることが伺える。

ボリンジャー・バンドの考案者として有名なJohn Bollinger(@bbands)氏は、ビットコインが「ダブルボトム」を形成していると主張。反発の余地があるとの見立てを示している、依然として薄氷の上で推移しているような状況にあり、当面は予断の許さない展開が続きそうだ。

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