Block.one傘下の仮想通貨関連企業Bullish、NY証券取引所にSPAC上場へ

仮想通貨取引所設立のBullishが上場へ

デジタル資産のフィンテック企業Bullishは9日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する計画を発表した。

現在、ブランク・チェック・カンパニー(SPAC)のFar Peak Acquisition Corporation(以下、Far Peak)との合併に向けて話が進んでいるという。2021年末までに正式に契約が成立すると見られており、企業価値はおよそ90億ドル(約9,900億円)となる見通し。Bullishは、個人投資家や機関投資家を対象にした暗号資産(仮想通貨)取引所を年内に開設する準備も進めている。

SPACとは

「Special Purpose Acquisition Company」の略で、日本語訳は「特別買収目的会社」。その企業自体は事業を有さず、未上場企業の買収を行うことを目的とする。

先にSPACが上場し、その後にターゲットになる企業(今回はBullish)を買収。それによって、ターゲットとなる企業が株式上場を果たす仕組みで、近年増加している上場手段である。

▶️仮想通貨用語集

Bullishが仮想通貨取引所をローンチすることは以前から明らかになっていた。今年5月には、Bullishの親会社で、仮想通貨イオス(EOS)の開発も手がけるBlock.oneが、取引所設立のために100億ドル(1.1兆円)相当の資金を調達したことを発表。中央集権取引所(CEX)と分散型金融(DeFi)の利点を兼ね備える取引所を年内にローンチできるよう取り組んでいる。

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NYSEへの上場は現在、BullishとFar Peakの取締役会が全会一致で承認した状態。これからFar Peakの株主から承認を得たり、規制の認可を取得したりして、最終的に上場へとつなげていく。

Far Peakは金融企業やフィンテック企業を上場させることを目的としていたSPAC。以前NYSEのトップを務めていたThomas Farley氏が最高経営責任者(CEO)を務めている企業だ。今回の契約が最終的に締結された後、Farley氏はBullishのCEOに就く。Block.oneのBrendan Blumer CEOが、Bullishのトップに立つという。

Farley氏はBullishについて、金融サービスで期待の持てる企業だと評価。市場のトレンドを利用し、技術革新に注力することによって、未来の株主に価値をもたらすだろうと期待と寄せた。そして、以下のようにコメントしている。

 

仮想通貨市場は、野球で言えばまだ1回か2回で、発展において初期の段階だ。

 

Bullishのチームに加わり、最先端の金融技術を活用して、これからデジタル資産の未来に革命を起こすことを楽しみにしている。

株式私募の募集代理人には、JP Morgan Securities、ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナル、Galaxy Digital Partnersらが名を連ねる。またFar Peakには、BlackRockが運営するファンドも投資しているという。

著者:K.Kobayashi
参考:プレスリリース

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します