ODL、日本初の利用ケース
SBIレミット株式会社は27日、日本初となる暗号資産(仮想通貨)を用いた国際送金サービスを開始したことを発表した。
SBIグループで仮想通貨取引所を運営するSBI VCトレードと米Ripple Labs Inc.と連携して、XRPを利用した送金サービスをフィリピン向けに提供する。今後は、東南アジアを中心とした送金先国の拡充を図るとしている。
利用するのは、リップル社が提供する国際送金ネットワーク「リップルネット」のプロダクトの一つである「ODL」だ。
同プロダクトは、国際送金に仮想通貨XRPをブリッジ通貨として利用する仕組みで、金融機関が現地通貨を事前に調達することを不要とする決済スキーム。国際送金時に生じる為替リスクの解消や、手数料の削減、送金速度の向上を可能とするとしている。
ブリッジを担う仮想通貨XRPと現地通貨との交換には、仮想通貨交換業者が仲介する必要があるが、今回は日本側でSBI VCトレード、フィリピン側でBetur Inc.のCoins.phが担当することになるという。
(仮想通貨を介す)ODLの活用では、国によって規制や見方が異なることを背景とした規制当局や取引所との連携が重要となるとリップル社は過去の発表で説明している。今回は、「暗号資産」としての定義の明確さやSBI VCトレードとの連携で日本でも実現するスキームとなったと見られる。
SBIレミットとしては、プレファンディング等の送金コストが低減され、国際送金事業における競争力の強化につながるものと考えているとコメントしている。