世界の大手銀55行、仮想通貨・ブロックチェーン関連企業に投資

トップ銀行の半数以上が投資

資産管理額が上位100位内にランクインする世界の大手銀行のうち、55行が、直接または子会社を通じて、暗号資産(仮想通貨)企業やブロックチェーン関連企業に投資していることが分かった。ブロックチェーン関連情報を提供する企業Blockdataが調査した。

Blockdataによると、投資件数ではバークレイズ、シティグループ、ゴールドマンサックス、JPモルガン、BNPパリバが、ブロックチェーン企業に最も活発な投資を行っていた。

2021年7月時点で55行はこれまでに、合計99件の投資を通じて、71のブロックチェーン・仮想通貨関連企業に投資している。銀行からの資金投入が大きかった企業としては、以下が挙げられた。

  • ステーブルコイン「USDC」の運営に関わる米サークル(約780億円)
  • 中国のレンディングプラットフォームDianrong(約720億円)
  • 米リップル(約430億円)
  • 米仮想通貨投資企業NYDIG(約390億円)
  • 米仮想通貨関連サービス企業Paxos(約375億円)
  • 米企業向けオンラインプラットフォームを提供するDigital Asset(約290億円)
  • イスラエルカストディ企業Fireblocks(約200億円)
  • 米仮想通貨データソリューション企業Lukka(約107億円)

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銀行が仮想通貨に参入した理由は?

Blockdataは、多くの大手銀行がビットコイン(BTC)など仮想通貨関連のサービスを提供するようになった理由は3つあると説明している。

  1. 仮想通貨取引所の収益性を目の当たりにしたこと
  2. 顧客の間で高まるビットコイン関連サービスへの需要
  3. 規制変更で、銀行が仮想通貨カストディを提供できるようになったこと

1番目については、大手取引所コインベースがわずかな従業員数で大きな収益を挙げていることを例に出した。コインベースの従業員数はゴードルマン・サックスのわずか4%であるのに対して、時価総額はその三分の一以上ある。執筆時現在、ゴールドマン・サックスの時価総額は約1,460億ドル(約16兆円)だが、コインベースの時価総額は約540億ドル(約6兆円)だ。

Blockdataによると、銀行が最も投資しているセクターの一つは、仮想通貨カストディであるという。調査結果によると、運用資産額トップ100の銀行のうち23行がカストディソリューションを構築しているか、それを提供する企業に投資していた。

カストディ

投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す

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3番目の理由「規制変更」とは、米国でBrian Brooks氏が米通貨監督庁(OCC)会計検査官代理を務めていた際に、仮想通貨を後押しする一連の政策を発表したことだ。その中には、銀行が仮想通貨のカストディを提供可能とするものもあった。

しかしBrooks氏が年始に辞任して以来、現任のMichael Hsu検査官代理はBrooks氏の方針と異なり、「必要性や関連分野への影響を調査するため」に前任の方針・政策を一時保留し、見直すとしている。

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