はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

底堅く推移するビットコインだが、様子見ムード想定も bitbank寄稿:仮想通貨週次市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の相場の動きは

米最大手仮想通貨取引所「コインベース」のブライアン・アームストロングCEOが、5億ドル(550億円)規模の仮想通貨購入する意向を示したことなどが理由となり、今週のビットコイン市場はは底堅い展開が続いている。


目次
  1. 各市場の騰落率
  2. bitbank寄稿

各指標の騰落率一覧

8/20(金)終値時点の週間騰落率は、以下のようになった。

CoinPostで作成

月初来騰落率

CoinPostで作成

年初来騰落率

CoinPostで作成

(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算)

(仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照、各銘柄の価格はTradingviewを参照)

8/14〜8/20のBTCチャート

出典:TradingView

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週のビットコイン(BTC)対円相場は下降チャネルを形成し、19日の米市場時間に上限上抜けに成功(第1図内紫線)。20日正午時点で週の下げ幅を奪回し、510万円台後半での推移となっている。

アフガン情勢の悪化を受けて16日未明から上値を伸ばしたBTCだったが、CMEの窓埋めを完了すると上値を抑えられ520万円周辺で推移すると、この日の米株式市場が寄付きから急落しBTCも連れ安で510万円を割り込んだ。

17日には、200日移動平均線が走る495万円周辺や心理的節目の500万円で相場がサポートされ、海外時間に510万円を回復するも、米小売売上高が大幅に市場予想を下回り再び米株の下落に連れ安となり、節目の500万円の維持に失敗した。

週央にかけては下降チャネル下限から反発しチャネル上方ブレイクを試すも、米連邦公開市場委員会(FOMC)7月会合の議事要旨で、会合参加者のほとんど(most participants)が年内の債券購入額縮小(テーパリング)を支持したことがわかると、相場は反落し、490万円周辺まで押した。

その後、QUOINEに対するハッキングで顧客資産の不正流出が発覚すると、BTCは490万円を割り込んだが、19日米時間には株価の反発や、ウェルズファーゴ(WF)のパッシブBTCファンドのローンチ、JPモルガンのパッシブBTCファンド申請提出などを追い風に、BTCは下降チャネル上限をブレイク。

20日朝方には、Coinbase CEOのブライアン・アームストロング氏が、取締役会からCoinbaseが550億ドル相当の暗号資産(仮想通貨)を購入する承認を得たとTwitterで発表し、520万円乗せをうかがう展開となっている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

FOMC議事要旨の内容を受け上値を重くしたBTCだったが、下げ幅としては限定的だった。また、従前指摘の通り、今月は複数FRB理事と連邦準備銀行総裁が早期のテーパリングを支持する発言をしたが、BTCはこのところ底堅く推移しており、年内のテーパリング開始の織り込みはかなり進んでいる印象を受ける。

来週は、27日午後11時から予定されているパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のジャクソンホールでの基調講演に注目が集まる。一部ではこの場でのテーパリング開始時期発表があるか警戒されているが、議事要旨では少なからず何人かの参加者(several others)が慎重姿勢を示し、「来年のテーパリング開始が適切」としていたことがわかっており、年内の具体的にいつテーパリングを開始するかのアナウンスはまだされないと見ている。

とは言え、テーパリング懸念とデルタ株の蔓延に株式市場がたじろぐ状況が続けば、BTC相場に影響が及ぶことが予想される。テクニカルの面では、過熱感を後退させつつトレンド指標は強気を維持しているが、来週はジャクソンホールでのパウエル議長の基調講演を前に全体的に様子見ムードが強くなると想定され、上値の余地も限定されるか。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回レポート:ビットコインは上値重くも底堅い展開、テーパリングが仮想通貨市場に与える影響は?

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧