ビットコイン下落
20日仮想通貨(暗号資産)市場でビットコイン(BTC)の下げ幅が一時4,900ドルを超えた。翌21日(8時時点)も前日比8.3%安の4万3千ドルと反発の勢いは弱い。
下落幅としては、9月7日の急落に続く水準で約2週間ぶりの大きさとなった。
中国の不動産会社大手、中国恒大集団(エバーグランデ・グループ)の経営危機の影響が金融市場に及ぶリスクを警戒する形で、週明け20日のニューヨーク株式相場が急落。仮想通貨市場も連れ安した。ダウ工業株30種平均は前週末終値比614ドル安の3万3970ドル。下げ幅は一時970ドルを超えた。
恒大集団の資金繰りが急速に悪化する中、23日以降に続く社債の利払いを機に債務不履行(デフォルト)に陥る可能性を警戒する見方が出ている。コロナ経済下で加速した金融バブルの転換点になれば、リスクアセットとしての側面を持つビットコインなどの仮想通貨市場にも影響が及ぶ可能性がある。
関連トピック
また、今後の予定としては、9月21日から2日に渡って開催される米FOMCが控える。
仮想通貨市場の最新トピックでは、NFTバブルの過熱感もピークアウト、一時10億ドルに達した取引額も8月月初の水準まで低下した。
米SEC(証券取引委員会)関連で仮想通貨関連企業への締め付け強化として警戒された「コインベースのレンディングサービス」が終了に追い込まれたこともわかった。
米時間月曜日には、「Americans for Financial Reform Education Fund」、「Consumer Federation of America」、及びその他の投資家推進団体はSECのGensler委員長宛てに、仮想通貨セクターへの規制強化を求める書簡を送付したことがわかった。
この書簡は、ステーブルコインや仮想通貨レンディング、仮想通貨取引といった分野を取り上げ、「有効な規制ガイドラインがなければ、デジタル資産市場は混乱をまねぐ事態になりかねない」と主張。SECが既存の証券法を用いて、投資家保護を行うよう仮想通貨を規制するよう進めている。
Gensler委員長はこれまでさまざまな場面で仮想通貨セクターに対する規制強化の必要性を指摘し、取引所やDeFiなどを規制の優先事項とする意向を示している。