はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米IRS、年間約4千億円の仮想通貨を押収

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

IRSの2021年捜査レポート

米内国歳入庁(IRS)の犯罪捜査部門は18日、2021年の年間捜査レポートを発表。過去一年で35億ドル(4,000億円)相当の暗号資産(仮想通貨)を押収したが、これは、IRSが一年間で差し押さえた資産の93%を占めていた。

IRS(米内国歳入庁)とは

アメリカ合衆国の政府機関の一つ。米財務省に所属する組織で、主に連邦税に関する法的執行や徴収を行っている。日本では国税庁に相当する。

▶️仮想通貨用語集

IRSは2015年に、サイバー犯罪専門の部署「サイバー犯罪ユニット(CCU)」を設置。複雑なサイバー金融犯罪スキームを解明するためのトレーニングを行い、仮想通貨、ブロックチェーンなどの技術への対処を重視している。

CCUは、インターネットやインターネットを土台とする技術が用いられる違法行為の取り締まりを担当。レポートによると「こうした犯罪には、ほとんどの場合仮想通貨が使用されている」と指摘。

IRSのJim Lee犯罪捜査部長は、「2022年にかけても、仮想通貨の押収が多い傾向が続くと予想している」とコメントした。

サイバー犯罪の捜査能力を強化中

犯罪捜査部門は、インターネットやデジタル金融分野の捜査能力を強化するため、2022年、バージニア州北部に「Advanced Collaboration Data Center(高度コラボレーション・データセンター)」を開設する計画だ。

このセンターの目的は、政府機関の有するデータや関連技術、専門家を集結させて、税制度や金融システムの健全性を守るための強力なハイテク・ソリューションを探っていくことである。

ジョー・バイデン政権が承認したインフラ法の仮想通貨条項も、IRSの仮想通貨取引監視能力を高めるものである。この条項は、当局が仮想通貨取引をより詳細に把握できるようにするため、仮想通貨ブローカーに、取引の追跡と、IRSへの税務報告を義務付けるものだ。

ただ、この条項に関しては問題も浮上している。「ブローカー」の定義が曖昧なことで、そもそも顧客情報を持たない事業者まで、税務報告の対象とされるのではないかと懸念されている格好だ。米議会の上院下院の両方から、この件について反対し、修正を求める法案が提出されている。

関連下院でも修正案提出、米インフラ法の仮想通貨条項めぐり

IRSは、議会で審議中の他の政策パッケージからも予算面で恩恵を受ける可能性がある。Lee犯罪捜査部長は、捜査官を250〜300人増員し、サイバー犯罪の追跡システムを増強するためには追加の資金が不可欠だと述べた。

過去一年間の重要な事件

今回のレポートでは、年間の重要な事件もいくつか報告されている。

その一つは、4月に、ロシア系スウェーデン人のRoman Sterlingov容疑者が、「最古のビットコイン(BTC)・マネーロンダリングサービスを運営していた」として逮捕されたものがある。

容疑者は、2011年から「Bitcoin Fog」と呼ばれるミキシングサービスを運営。逮捕時までに、このサイトを通じて120万BTC以上、取引された時点の法定通貨相当額では約325億円が送金されていた。その多くは違法行為に結びつくものだった。

関連最古のビットコインミキシングサービス「Bitcoin Fog」、米で運営者を逮捕

その他、マイクロソフト社の元開発者が、同社から横領した1,000万ドル(約11億円)を仮想通貨を使って隠し逮捕された事件や、ダークネット「Silk Road」関係で10億ドル(約1,140億円)を押収した事例などにも触れた。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/13 金曜日
15:46
リミックスポイントのビットコイン保有量が目標の1000BTC突破 8.9億円買い増し
リミックスポイントが56.87BTCを8.9億円で追加購入し、保有量が目標の1000BTCを突破。暗号資産全体の時価評価額は172億円、評価益21億円に。
13:40
米SEC、ゲンスラー時代のDeFi・仮想通貨規制案を正式撤回
米証券取引委員会がDeFiと仮想通貨カストディの規制強化案を撤回。アトキンス新委員長は「イノベーション免除」制度を検討し、業界の規制不確実性解消へ大幅な方針転換を表明した。
13:30
株価8倍暴騰、カナダ上場企業Tony G、6300万円で仮想通貨HYPEを購入
カナダの投資持株会社トニーG投資ホールディングスがHYPEトークン10,387枚を平均42.24ドルで取得。DeFi分野への初進出で株価は8倍以上の急騰を記録。
13:16
ビットポイント、トランプトークン(TRUMP)取り扱い開始
2025年6月、ビットポイントがトランプ大統領公認の暗号資産「TRUMP」の日本初取り扱いを開始。時価総額2850億円の政治系ミームコインの特徴、投資リスクを詳しく解説します。
13:00
石破首相、G7サミットで北朝鮮の仮想通貨ハッキング対策を議題に=報道
石破首相はG7サミットで北朝鮮による仮想通貨ハッキング対策について各国協力を呼びかける予定だ。ハッカー集団「ラザルス」などによる被害拡大を受け国際協力強化を目指す。
12:04
イスラエルのイランへの軍事攻撃報道で仮想通貨急落、大規模ロスカット発生
中東の軍事衝突により暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが暴落。先物市場では5.8億ドルのロスカット(強制清算)が発生した。イスラエル・イラン対立激化で投資家はリスクオフの動きを鮮明に。アルトコインの下落率がBTCを上回る展開に。
11:25
ビットコインが100万円下落、イラン核施設攻撃報道で売り優勢に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインが13日午前9時頃、イスラエルがイランの核関連施設を攻撃したとの報道を受けて一時的に急落した。ただし、ビットコインはこれまでにも地政学的緊張が高まった局面で一時的に下落した後、反発を見せる傾向があった。
10:55
ビットコイン、13万ドル到達後は供給不足で売り圧力収束か=ビットワイズCEOが見解
ビットワイズCEOがビットコイン13〜15万ドル突破後の売り圧力減少を予測。ストラテジー社会長は100万ドル到達を断言。取引所から55万BTC流出で供給逼迫が進行中。
10:15
ソラナ財務戦略企業DDC、最大7200億円の株式購入契約
仮想通貨ソラナを保有する財務戦略で知られる上場企業DeFi Development Corpが最大50億ドルの株式購入契約を締結。ソラナ継続購入と1株当たりソラナ成長加速が目的だ。
09:55
ゲーム大手ネクソン、中国のテンセントが買収を再検討
中国のテンセントは、ゲーム開発企業ネクソンと買収を含めた取引を検討していることがわかった。テンセントのゲーム事業を強化することが目的だという。
09:25
米上場トライデント・デジタル、710億円規模のXRPトレジャリー設立へ
ナスダック上場のトライデント・デジタルが5億ドル調達でXRPトレジャリー設立を発表。世界初の大規模企業XRP準備金として長期保有・ステーキング戦略を展開、2025年下半期開始予定。
07:50
アント・グループが香港でステーブルコイン免許申請へ、米DTCCも発行検討
中国アリババ系アント・グループが香港でステーブルコイン発行免許申請を計画。米金融インフラ大手DTCCも発行検討を報じられ、大手金融機関のステーブルコイン市場参入が加速。
07:25
ビットコイン100万ドル予測、ギャラクシー・デジタルのノボグラッツCEO
大手仮想通貨投資会社ギャラクシー・デジタルのマイク・ノボグラッツCEOもヘイズ氏やセイラー氏のようにビットコインの100万ドル到達を予測。若年層の支持拡大で金に代わって企業や政府系ファンドの採用加速が価格押し上げ要因と分析。
07:05
サークル、XRPLでステーブルコインUSDCをローンチ
サークルは、仮想通貨XRPのブロックチェーンXRPL上でステーブルコインUSDCが発行・使用できるようになったと発表。これで22種類のブロックチェーンに対応したことになる。
07:00
リップル社とSEC、長期化した裁判の和解に向け再度の共同申請
リップル社と米証券取引委員会がマンハッタン地裁に差し止め命令解除を共同申請。エスクロー預託中の1億2500万ドル罰金をSECに5000万ドル、リップル社に7500万ドル配分する和解案を提示。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧